エゾザンショウガイ

Homalopoma amussitatum (Gould, 1861)

レア度:めったに見ない

形態:ヤマザンショウガイに似るが、ずっと大きく (>1cm)、貝殻表面には鱗のような彫刻がある。また本種の場合、貝殻は決まって明るいピンク色である。成熟サイズ(1.2㎝程度)に近づくと、開口部の角度が変わるため、巻きがくずれてみえる。石灰質の分厚い蓋をもつ。

生息域:日本海北部、銚子以北の太平洋、千島列島南部に分布し、潮下帯から水深80mの岩礁に生息する。葛登支では稀に死殻がみつかるので、深いところには生息しているかもしれない。

生態:植食性。エゾアワビ稚貝の成長に重要な付着珪藻(Cocconesis属、Amphora属)をよく食べるため、餌資源をめぐる競合関係にあると考えられている (Kawamura et al. 2004)。

2018年7月 山上
2018年7月 山上
2020年7月@積丹 大友
2018年7月 山上
2020年6月@積丹 大友マボヤのとなり

引用文献:

  1. Kawamura, T., Takami, H. & Yamashita, Y. 2004. Effect of grazing by a herbivorous gastropod Homalopoma amussitatum, a competitor for food with post-larval abalone, on a community of benthic diatoms. Journal of Shellfish Research, 23: 989994.