ムラサキカイメン

Haliclona permollis (Bowerbank, 1866)

レア度:たまに見られる

形態:大きさや形は一定しない。生時は鮮やかだが優しい色合いの赤紫や紫色を呈するが、老成したものはうすい褐色になる。表面はなめらかで、火山が連なるように凸部があり、その凸部の頂点に大きな穴が開く。若いころの手触りはやや硬いが、老成個体は柔らかい。

生息域:汎世界的に分布する。葛登支では石の裏?に見られる。

生態:濾過食者。浅海のものは凸部が高く、深所のものは凸部が低い表現型可塑性が見られ、波当たりの強さに応答していると考えられている (Gosling & Hunter, 2005)。

その他:イソカイメンの仲間は体色で明確に種が分けられているが、本種は従来黄色~緑色を呈するとされていた。それが近年分類学的検討がなされ、黄色型とされたものは骨片や出水孔の形態などと合わせ、キイロイソカイメン Hymeniacidon flavia として新種記載された(大谷, 2012)。

2021年9月5日 りったダイダイイソカイメンと一緒

引用文献:

  1. Gosling, A. & Hunter C. 2005. A structural comparison between two varieties of Haliclona permollis. URL: https://scholarsbank.uoregon.edu/xmlui/bitstream/handle/1794/1061/gosling1.pdf?sequence=6 (Accessed on 2021/3/30)