【変化動向】:
商店街単体から
「地域プラットフォーム」へ。
【新モデル】:
◎LINE WORKSや公式LINEによる「デジタル共同販促」
◎スタンプラリーや電子クーポンによる「回遊促進」
◎空き店舗を活用した「シェアキッチン・マルシェ型活性化」
◎地域住民・小学校との協働イベントによる「共創型商店街」
(1)商店街の物販店舗の新しいビジネス形態の変化は
商店街の物販店舗は、インターネット通販の普及や消費者の価値観の変化に対応するため、
従来の「物を売る場所」から、「体験」や「交流」を重視した複合的なビジネス形態へと大きく変化しています。
【ビジネス形態変化-1】ECサイトとの連携~OMO戦略:Online Merges with Offline(オンラインとオフラインの融合)(注1)
オンラインとオフラインの融合: 実店舗での接客や商品を、ECサイトやSNSと連携させることで、顧客接点を増や
します。
例): 商店街全体で共同ECサイトを運営し、商店街の魅力をオンラインで発信。
例): SNSで新商品の告知や、店舗限定クーポンを配信する。
*(注1)OMO戦略とは
OMO戦略とは、**「Online Merges with Offline(オンラインとオフラインの融合)」**の略称で、ECサイトなどのオンラインと実店舗などの
オフラインの垣根をなくし、顧客にとってシームレスで快適な購買体験を提供するマーケティング手法です。
単にオンラインからオフラインへ誘導する「O2O(Online to Offline)」とは異なり、OMOではオンラインとオフラインを分断して考える
のではなく、両方のデータを統合し、顧客中心の体験をデザインすることを目的としています。
【OMO戦略の具体例】
(具体例-1)オンラインと店舗のポイント連携
ECサイトで貯めたポイントを実店舗で利用したり、その逆を行ったりできるサービス。
(具体例-2)オンラインでの在庫確認と店舗受取
顧客はオンラインで商品の在庫をリアルタイムに確認し、店舗で取り置きや受け取りができる。
→顧客データに基づいたパーソナライズ
ECサイトでの閲覧履歴や購買履歴を基に、実店舗で顧客に合わせたおすすめ商品を提案する。
(具体例-3)オンライン接客
自宅からビデオ通話などを利用して、実店舗のスタッフに商品について相談できるサービス。
(具体例-4)複合業態店舗)
カフェスペースを併設した店舗で、飲食と物販を組み合わせた体験を提供し、顧客の滞在時間を増やす。
【OMO戦略のメリット】
シームレスな顧客体験の提供: オンラインとオフラインの垣根をなくすことで、顧客はよりスムーズに、ストレスなく買い物を楽しめる。
(メリット-1)顧客ロイヤルティの向上: 顧客一人ひとりに合わせたサービスを提供することで、ブランドへの信頼感や愛着を深めることができる。
(メリット-2)販売機会の損失防止: 実店舗に在庫がない場合でも、ECサイトで購入を促すなど、販売機会を逃さない。
(メリット-3)顧客ニーズの把握: オンラインとオフラインのデータを統合・分析することで、顧客の行動や好みをより深く理解できる。
【OMO戦略の課題】
(課題-1)導入コスト: オンラインとオフラインのシステムを連携させるための大規模な投資が必要になる。
(課題-2)長期的な視点: 短期的な売上増加ではなく、長期的な顧客体験の向上を目指すため、成果が出るまでに時間がかかる。
(課題-3)データの統合と分析: オンラインとオフラインに散在する顧客データを一元管理し、分析するための体制構築が必要。
OMO戦略は、オンラインとオフラインの利点を最大限に引き出し、消費者の多様な購買行動に対応するための重要な戦略となっています。
長期的な視点: 短期的な売上増加ではなく、長期的な顧客体験の向上を目指すため、成果が出るまでに時間がかかる。
データの統合と分析: オンラインとオフラインに散在する顧客データを一元管理し、分析するための体制構築が必要。
OMO戦略は、オンラインとオフラインの利点を最大限に引き出し、消費者の多様な購買行動に対応するための重要な戦略となっています。
【ビジネス形態変化-2】体験型・コミュニティ型の店舗
ワークショップやイベントの開催: 物販に加えて、商品に関連するワークショップや、地域住民が交流できるイベントを開催し、
付加価値を提供します。
①ショールーム機能: ネットで購入する商品を実際に手に取って試せるショールームとして店舗を活用し、購買前の不安を
解消します。
➁複合業態: 物販スペースにカフェやイートインスペースを併設し、飲食と物販を組み合わせることで、顧客の滞在時間を
増やします。
【ビジネス形態変化-3】顧客接点の多様化
①移動販売: キッチンカーや移動商業店舗を導入し、商店街以外の場所にも商品を届けたり、新しい客層を開拓したりします。
➁サブスクリプションモデル: 一定額を支払うことで定期的に商品が届くサブスクリプションサービスを導入し、
安定的な収益源を確保します。
③高齢者への対応: 宅配サービスや御用聞きサービスなど、高齢化が進む地域のニーズに合わせたサービスを提供します。
【ビジネス形態変化-4】DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
キャッシュレス決済の導入: 現金以外の多様な決済方法に対応し、利便性を向上させます。
顧客データの活用: 商店街全体で顧客情報を共有・活用し、個々の商店の経営改善につなげます。
オンラインツールでの情報発信: SNSやブログ、YouTubeなどで、店舗の裏側や商品へのこだわりを発信し、ファンを獲得します。
(2)変化の背景
(変化-1)消費者行動の変化: オンラインで買い物をするのが当たり前になり、実店舗には「体験」や「リアルな交流」を
求める消費者が増加しました。
(変化-2)商店主の高齢化と後継者不足: 新しいビジネスモデルを導入することで、後継者不足の解消や商店街の活性化を目指す
動きがあります。
(変化-3)コロナ禍の影響: 外出自粛の影響で非対面のサービスやECサイトの重要性が高まり、デジタル化が加速しました。
これらの変化は、商店街が「単なる商業集積地」ではなく、地域コミュニティの中心として、多様な役割を担うようになってきたことを示しています。
(3) 空き店舗を活用したシェアキッチン・マルシェ型活性化とは
「空き店舗を活用したシェアキッチン・マルシェ型活性化」とは、シャッターが閉まったままの店舗を、複数人で共有する
調理施設(シェアキッチン)や、定期的に開催する市場(マルシェ)として再生し、地域の賑わいを創出する取り組みのことです。
【仕組みと特徴】
(シェアキッチン): 高額な初期投資が必要な飲食店を、低コストで始めたい人に向けて、厨房設備を時間単位や曜日単位で貸し出します。
(マルシェ): シェアキッチンを利用する事業者が、マルシェ(市場)という形で商品を販売します。これにより、商店街などに賑わいが生まれます。
(創業支援): 飲食店の開業を目指す人たちにとって、初期投資のリスクを抑えながら事業を試せる「チャレンジの場」となります。
(地域の交流拠点): 地域の住民が店主として参加したり、マルシェでの交流を通じて、新たなコミュニティが形成されます。
【活性化の効果】
◎空き店舗問題の解決: 放置されていた空き店舗に新しいテナントを呼び込むことで、地域の景観が改善され、防犯効果も期待できます。
◎新たな起業家の育成: 少ない資金で飲食事業を始められるため、これまで一歩踏み出せなかった起業予備軍を掘り起こし、地域の産業を活性化させます。
◎地域コミュニティの創出: マルシェを通じて、出店者、地元住民、買い物客が交流する機会が生まれ、地域全体の一体感が高まります。
◎多様なサービスの提供: 日替わり・週替わりで出店者が変わることで、来店者は毎回異なる料理や商品を楽しめます。
【成功事例】
横浜市: 藤棚商店街では、空き店舗をシェアキッチン兼チャレンジショップとして活用し、地域とのつながりを作りながら開業できる場所を提供しています。
横須賀市: 上町銀座商店街では、市からの補助金を活用して空き店舗をシェアキッチンとして再生。飲食店の創業を目指す人を支援する「チャレンジの場」を整備しました。
東京都小金井市: 高架下のスペースを「コウカシタパーク」として活用し、シェアキッチンを含む複合施設を始動。地域に根ざしたスモールビジネスの創業を支援しています。