ムーンショット9
今水プロジェクト内 課題推進者(PI) 蓑輪顕量(立正大学仏教学部教授)
仏教文献調査と瞑想デザイン
私たちは、今水寛先生(本プロジェクトマネージャー(PM)、ATR脳情報通信総合研究所・認知機構研究所所長、東京大学大学院人文社会系研究科教授)の率いるプロジェクトの一員です。
今水プロジェクトは「東洋の人間観と脳情報学と機械の力で実現する安らぎと慈しみの境地」というタイトルのもと、ムーンショット9の目標実現に向かって研究を進めています。その一員を務める私たちは、仏教学、文化人類学、社会学、心理学を基礎とした知識を有する研究者によって構成され、「仏教班」と自称し、国内外の研究者や研究機関と協力して瞑想の効果を様々な角度から検証しながら、現代に応用できる瞑想プログラムを仏教等の伝統に基づきデザインしています。そして、ATRの川島一朔先生(PI)とともに、その瞑想プログラムを実践するためのスマホアプリの製作と、瞑想の根拠になる文献的典拠を明示する東洋瞑想アーカイブの作成に取り組んでいます。
ご参照:ムーンショット9 ホームページ
下記の通り、瞑想の効果検証への参加者を募集致します。
※【方法】の内容を一部変更しました(2025年4月10日) 唾液検査⇒尿検査 (オキシトシン)⇒(オキシトシン、コルチゾール) 瞑想指導者を追記(5月8日) 募集終了を追記(5月28日) 講師に三輪教授・中上客員研究員を追記(6月5日)(5月27日をもって募集を終了しました、ご協力ありがとうございました。)
【日時】 令和7年(2025)6月9日(月曜日)~6月15日(日曜日)6泊7日
【場所】 千葉県鴨川市内浦1891-1 「さとうみ」学校 https://www.satoumi.life/
【参加条件】 18歳以上の方 スマホをお持ちの方 金属アレルギーのない方
【募集人数】 50名
【参加費】 無料(交通費は千葉県内の方は公共交通機関の実費を支払いますが、 それ以外の地域の方は東京駅から安房小湊までの電車(往復特急利用)料金を支払います。なお、各自で一度お支払いいただいた後に、後日、宿泊費・食費・交通費をお振り込みいたします。 )
【目的】 仏教の伝えてきた止観瞑想と慈悲の瞑想の効果を1週間の瞑想リトリートを通じて検証します。
【方法】 50人の参加者を当日、25人ずつの二つのグループに分けます。グループ分けはランダムに行われ、ご希望を反映させることはできません 。片方のグループ(瞑想群)には一日中、瞑想をしていただき、もう一方のグループ(対照群)には講義を聞く、安静にするなどして、過ごしていただきます。全員にソクサイリングという指輪型の測定機器を指に装着していただきます。6月9日の1週間前から、及びリトリート終了の1週間後まで、毎日、5~10回程度、メールで各自のスマホに送られる質問に答えていただきます。またその中にはヴィデオインタビューも含まれます。質問への回答は、リトリート中にも実施します。さらに唾液検査尿検査をリトリートの前後で、複数回行います。慈悲を推定するのに役立つとされるホルモン(オキシトシン)(オキシトシン、コルチゾール)を計測させていただきます。(瞑想指導にバングラデシュ・チッタゴン大学のGyana Ratna教授を招聘しています。)
【対照群の予定】 仏教学・心理学・脳科学の分野からの講義を聞いていただきます。現在の日本で、この分野で瞑想研究をされている第1線の研究者の方々が講義をします。予定者は次の方々です。また、それ以外の時間には、安静に過ごしていただくなど、御願いをすることもあります。
今水 寛 ATR脳情報通信総合研究所/認知機構研究所所長・東京大学大学院人文社会系研究科教授(認知神経科学)
越川房子 早稲田大学文学学術院教授(臨床心理学)
熊野宏昭 早稲田大学人間科学学術院教授(認知神経科学)
蓑輪顕量 立正大学仏教学部教授(仏教学)
佐藤 晃 立正大学MS9研究所研究員・早稲田大学文学学術院講師(仏教学)
高橋美保 東京大学大学院教育学研究科教授(臨床心理学)
三輪是法 立正大学仏教学部教授(仏教学)
中上淳貴 東京大学先端科学技術研究所 客員研究員(文化人類学)
【問合せ先】 立正大学仏教学部ムーンショット9プロジェクト研究所 ms9medi2@gmail.com
1年次 スマホで実践する瞑想アプリケーションの基本仕様の模索・仏教文献における瞑想の記述の調査
2年次 瞑想アプリケーションのプロトタイプの提案・仏教文献における瞑想記述の調査継続
3年次 瞑想アプリのナレーションの提案・連動した東洋瞑想アーカイブのプロトタイプの作成
4年次 (2025年度の計画です)
瞑想アプリのプロトタイプ版の完成・東洋瞑想アーカイブの充実・瞑想の効果を検証する介入実験の実施と支援
5年次 瞑想アプリの効果検証と改善・東洋瞑想アーカイブの充実・瞑想の効果を検証する介入実験の支援