B-LOG(ビーログ)は、ハンバーガー作りをテーマにした、話者交替促進ツールです。
話し合いの中で起こる「話の切り出しや話し手が替わるタイミングが難しい」という気まずさを解決します。
B-LOGは、話し合いの中で「誰かの発言」が「ハンバーガーの具材」になっており、共同でハンバーガーを作ることで話し合いを活性化させるツールです。
参加者は1人1種類だけハンバーガーの具材を選びます。その後、話し合いの中で発言するたびに具材を読み込ませることで、画面上にハンバーガーの具材が1段ずつ積み重なっていきます。
最終的に、具材の合計個数や分散からハンバーガーのランクを評価し、次の話し合いや今後のコミュニケーションに活かす狙いがあります。
開発メンバーの私たちは、コロナ禍が明け、大学でのグループワークをするとき、とある問題に直面しました。それは、初対面同士のグループだと、なんだか気まずくなって話せない…状況です。
そこで、なぜ気まずいと感じるのか?どうすれば問題なく話しやすい環境が作れるのかを考え、問題解決のためにプロダクトを開発することにしました。
実際に、グループ活動で話し合いを行ったことがある学生15人にインタビューをした結果、以下のような声を聞くことができました。
「話し合い中、あまり発言していない人をフォローする必要を感じてつらい」
「話してない人を置き去りにしてしまう」
「話し手のことを見ておらず、聞いてくれているか不安」
「一度静かになると、喋りづらくなる」
これらの意見から「誰が次に喋るか曖昧なこと、特定の人に話し手のターンが偏ってしまうこと」といった気まずさが根本にあるのではないかと考えました。
気まずさを感じたことのある学生の意見から、
・誰が何回喋ったかを可視化し、全員の会話の機会を平等にする
・誰が次に喋るべきかをわかりやすくし、次に誰が話すのかといった不安の解消
・ゲーム感覚にして、話し合いのきっかけ作り
これらを条件として、一つのプロダクトに落とし込みました。
・会話の機会を平等にするため、話した回数を可視化することに。数値で表現するだけでは直接的すぎてプレッシャーになるのではないかと考え、イラストに置き換えています。
・誰が次に喋るかをわかりやすくするため、発言した人(具材)を順番に下から積み重ね、偏りを減らせるようにしています。
・通常の話し合いはハードルが高いと感じたり、自分には関係ないと適当に流したりする人を減らせるよう、ゲーム感覚にして楽しめるようなものを目指しました。また、具材の読み込み時に音を鳴らすなどの工夫を加え、話し合い後にも楽しかった印象を与えられるよう考えています。
・初対面での話し合いを想定しているため、「名前が分からず呼びにくい」という不安もあると考えています。これに対しては名前を具材に置き換えて呼んでもらうことで、その不安を減らせるように配慮しています。