前回のブログ(肥後の国司 道君首名)でも触れたように,古い史料には紙面が褐色に変色したものが多い.PDFファイルとしてダウンロードできるものはPCに保存し.必要部分を画像化(注)して,1コマづつ背景色が気にならないようにプレビューのツール(カラーを調整)を使って脱色を行っている.具体的には輝度(下げる),コントラスト(上げる),彩度(上げる)を調整して,見掛け上背景色を消しているだけである.
処理したページが複数になると,それらを1つのPDFファイルとして保存したくなる.プレビューではPDFファイルに画像データを次々に追加していくことができるので,その方法を使えば目的を達成することができる.ところが,最近のMac OSでは,まとめたい複数の画像データを一度の操作で結合できるようになっている.
実例をみてほしい.合体したい画像データファイルのすべてを選択し,マウスを右クリックするとメニューが表示される.中程のクイックアクションを選択すると「PDFを作成」,「カスタマイズ」が現れるので,「PDFを作成」を実行する.
処理は一瞬で終了し,PDFファイルが生成し元ファイルと類似した名前で保存される.
ページ順はフォルダの並び順になるので,ファイル名を付ける際に注意が必要である.
何らかの理由でページ順が狂った場合はページ移動することで変更可能である.
ファイルの削除,移動,PDF間コピーなどはサムネール(画面左上の「表示」を押すと表示されるメニューから選択)を使用すると簡単に実行できる
生成したPDFファイルはA4サイズに貼り付けた様なスタイルになっているので,上下の空白を少なくするためにプリントの用紙設定をオリジナル画像の形に近くなるように設定し.出力先をプリンターではなくPDFにして保存する.
ダウンロードしたファイルから抽出した画像データ.背景色を調整した複数の画像ファイルを纏めて,1個のPDFファイルに変換する.
生成したPDFファイルに,書き込みや漢字の読み方等の「脚注」を付けたくなる時がある.そのような時,プリントアウトして筆記する代わりに,PDFページ上に,メモとして残しておくことが可能である.和暦に西暦を付加,古語の現代語訳の追加等に使用すると便利である.図中の黄色マークは開閉方式のメモである.
古文書の整理を例に,Macのアプリであるプレビューの利用法について説明したが,写真の整理にも役に立つ.最近Windowsでも類似のアプリが使用できるようになったとのことであるが,詳細については吟味していない.
注)ダウンロードしたPDFファイルの必要ページを出来るだけ大きく拡大して,スクリーンショットを撮り,PNG画像として保存した.