作品一覧

ファンタジーからSFまで

 愉快爽快な英雄譚、胸キュンなラブコメ、大興奮の復讐劇――ジャンルを限定せず、様々な小説を書いています。自分の気に入るように書いたので当然ですが、改めて作品一覧を眺めると、めちゃくちゃ私好みの傑作ばかりです。気になるタイトルがありましたら、ぜひ読んでみてくださいね。

【書籍】未来人は魔法世界を楽しく魔改造するシリーズ

未来人は魔法世界を楽しく魔改造する【第1巻】

 死の際に見ていた『赤ん坊になる夢』。それはただの夢ではなく、別の世界での新しい人生の幕開けであった。

 技術の発達した未来世界から、魔法や魔道具のあるファンタジー世界へ。彼は、前世の知識を活用して、世界を魔改造し始める。

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未来人は魔法世界を楽しく魔改造する【第2巻】

 俺たち家族は、きっといつまでも楽しく過ごしていける。リカルドはそう信じていた。

 未来世界の知識に魔法世界の技術を組み合わせ、本格的に領都の魔改造に乗り出す。しかし、事態は思わぬ方向に動き出して――

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未来人は魔法世界を楽しく魔改造する【第3巻】

 魔族は本当に滅んだのか。

 一難去ってまた一難。古代遺跡で起きた不可解な事件を巡り、見え隠れする魔族の影。そして戦争を始める帝国。リカルドは持てる技術を総動員して、不穏な世界をひっくり返すために駆け回る。

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【連載中】長編Web小説

ドキッ♡ヤクザだらけの異世界転生〜仁義もあるよ〜【毎日12:00連載中】

「クロウは今日から私の世話係ね」

 ファンタジー世界に転生した少年クロウは、夢の辺境スローライフを実現するため魔術や錬金術の勉強に精を出していた。しかしある日、行き倒れのヤクザの娘レシーナを献身的に看病した結果、なにやら強烈な執着心を抱かれてしまう。

 これは平穏を夢見る少年が、不本意ながら「史上最強の組長」に成り上がってしまう英雄譚。

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※第二十一回 #書き出し祭り 参加作品

【完結済】長編Web小説

なろう全ジャンルを“傑作”で踏破してみる【完結済】

 なろう全19ジャンル(リプレイを除く)の全ての山を、全力の“傑作”で踏破しようというこの企画。ついに全ジャンルを踏破しました。

【レギュレーション】

①執筆ジャンルはランダムに決める

②タイトルだけ先に決める

③文字数は一万字以上(詩除く)

④執筆期間は一週間(毎週土曜掲載)

 気になるタイトルがありましたら、ぜひお気軽に読んでみてください。

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AI自動生成なんて創作じゃねえ!【完結済】

 AIの存在が当たり前になった未来。人類はすっかり数を減らし、食料生産、交通、行政、医療から教育に至るまで、AIなしで社会は回らないところまで来ていた。

 小説家を目指す物垣ライタにとって「AI自動生成なんて創作じゃねえ!」という意見は共感できるものだったのだが。

――その日、全てがひっくり返る。

 これは、未来世界でAIと人の心を巡る最凶の復讐劇。

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※第二回 #書き出しコロシアム 出場作品

竜の王国は終了しました【完結済】

 力を得た市民が各地で革命を起こし、竜の魔法による王族の支配が揺らいでいる時代。留学中だった第一王女“紫炎”シャルロッテは、革命に揺れる隣国から密書を抱えて帰国を急いでいた。

 しかしその途中、正体不明の覆面集団から襲撃される。絶体絶命の彼女を助けたのは、とある錬金術師の青年だった。

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※文豪コロシアム ODAIDA選手権「ファンタジー×異世界(近代)×革命」出場作品

暗殺者キリヤのパンツ集め【完結済】

 凄腕の暗殺者〈三本腕〉キリヤに依頼されたのは、隣国ビアンケリア帝国の美女・美少女100名のパンツを集める仕事だった。脱ぎたて限定。リスクは高いが報酬は破格。そんな依頼に、彼は全力で取り組む。

『キリヤ。こんなアタシにもね、ひとつだけ夢があるの……。ねぇ、笑わないで聞いてくれる?』

 死んでしまった友人の夢を叶える。そのためならば、どんなに人の道を踏み外そうとも、万人に蔑まれようとも構わない。汚れた手で大金を掴み取る覚悟を決めていた。

 対するは、探偵皇女を始めとする帝国の女たち。一筋縄ではいかない彼女らとの、パンツを巡る激しい攻防の中、果たしてキリヤは見事100枚のパンツを手に入れ、自らの目的を遂げることができるのか。

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※第八回 #書き出し祭り 参加作品

【全ジャンル踏破】短編Web小説

悪役令嬢、買い取ります【恋愛_異世界】

――悪女と名高いルナマリア・アプリコットが、婚約者だった第二王子を魔法で焼き殺してしまったらしい。

 錬金術師のジーンは、そんなとんでもないニュースが国中を駆け巡っているなんて全く知らずに平和な日々を過ごしていた。というのも、二十歳の若さで自分の工房を構えて“賢者”と呼ばれる彼は、過去の経緯から人との関わりを避けて生活していたのだ。

「ジーン様。お仕事の相談があるのですが」

 ある日、ジーンは数名の錬金術師とともに領主の館に呼び出される。

 第二王子を焼き殺した悪女ルナマリアは、魔法毒による呪いを受けて髪色がくすみ、目も見えない状態らしい。王家への慰謝料を支払うために身売りをさせたいが、それにはまず呪いを解かなければ話にならないとのことだった。

 そんな状況でも気丈に振る舞うルナマリアを見たジーンは、思わず名乗り出る。

「僕が貴女を、買い取ります」

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※全ジャンル踏破企画【恋愛_異世界】

辺境惑星・地球で素敵なノッペリ旦那を捕まえました【SF_宇宙】

――とある惑星に派遣した調査員が、誰一人として帰還しない。

 異星情報管理局長の説明を受け、調査員たちに動揺が走った。なぜならその惑星には、現在判明しているだけで少なくとも三つの脅威が存在しているからだ。すなわち……高依存性薬物ラメーン、精神に寄生する謎生物ヌコ、人を茹で上げる虐殺設備セントゥ。

――謎に包まれた辺境の惑星・地球。十年ほど前に銀河連合に加盟したばかりの野蛮な田舎惑星に、我々は追加の調査員を送り込むことを決定した。

「私が必ず……地球の本当の姿を暴き出します」

 ニャンコミーミ星の優秀な調査員であるペチカは、青い毛並みのネコミミをピンと立て、長い尻尾を揺らしながら、地球行きのシャトルシップが飛び交う月面宇宙港に降り立った。

 まさか行く先で……彼女の好みド直球な、平たい顔の男性と出会うことになるとは知らずに。

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※全ジャンル踏破企画【SF_宇宙】

人をふにゃふにゃにするスイッチ【その他_童話】

――人に向かってこのスイッチを押すと、その人はふにゃふにゃになるんじゃよ。

 小学六年生のケンゴは、近所に住んでいる発明家のフジ博士から珍妙な発明品をもらいました。その名も“人をふにゃふにゃにするスイッチ”。消しゴムくらいのサイズの黒い小箱で、そこには押しボタンが三つ。つまり、三回まで人をふにゃふにゃにできるらしいのです。

「精神的にふにゃふにゃになるだけじゃ」

 博士の説明を聞いたケンゴは、お父さんとお母さんに一回ずつ使いたいなと思っていました。とうのも、二人は年中ケンカばかりしているのです。

 いきなり両親に使用するのが怖かったケンゴは、まずは学校にいる誰かで一回分だけ試してみようと思いました。

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※全ジャンル踏破企画【その他_童話】

小悪魔な西園寺さんと1024倍の恋をする【SF_VRゲーム】

『――諸君はこのVR空間からログアウトすることが不可能になった』

 技術の進歩は「VR空間内で脳の時間感覚を加速させる」ことを可能にし、娯楽から教育、各種仕事に至るまで様々な分野でVRの活用が進んでいた。

 健康上の理由から、VR空間内の時間感覚加速には国際基準が設けられているが、犯罪者の刑罰には1024倍という加速倍率が使用されている。これにより、懲役1日は体感で2.8年。懲役10年を超えれば体感時間は1万年以上となり、長期刑囚が廃人になるのがほぼ当たり前の世の中になったのだ。

『――重大な人権侵害だ! 我々“自由の翼”はこれを断固として認めない! 基準を改めないのならば、実力行使に出る!』

 高校二年生の長杉ケイタは、テロ組織の声明を冷ややかに見ていた。量刑の変化によって世界的に犯罪率は下がり続けているし、自分のような無辜の小市民にはむしろ喜ばしいことだ。彼はそう思っていたのだ。テロ組織による抗議活動に巻き込まれるまでは。

『――囚人への刑罰がいかに悪辣なものか、世界に思い知らせる。君たちには悪いが、強制的に1024倍の加速処理の中で過ごしてもらおう。まぁ、いずれ助けはくるさ……体感で何十年先になるかは知らんがな』

 ログアウト不可能。混乱するVRゲームのβテスターたち。その中には、高校で彼と同じクラスの小悪魔な女子、西園寺アゲハの姿があって――

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※全ジャンル踏破企画【SF_VRゲーム】

金曜日はフライデー、つまり揚げ物の日である【文芸_純文学】

――金曜日はフライデー、つまり揚げ物の日である。

 私がそう宣言すると、当時付き合っていた男が「ダジャレかよ」と鼻で笑ってきた。

 あんなのとは早々に別れて正解だったと思うけれど、それから四年、私はすっかり恋愛とは無縁のまま二十七まですくすくと育ってしまった。最近は誕生日になっても両親が「おめでとう」と言ってくれない。いいんだぞ、祝ってくれて。

 そんな感じで淡々としたシングルライフを送っていたのだが。とある金曜日、私がいつものようにトンカツを揚げていると、親友の桜子から電話があった。

『……実は彼にプロポーズされて』

 なんと、それはめでたい。桜子は絵本のお姫様がそのまま飛び出して来たような小顔美人なのだが、恋人である斎藤氏もそれに負けないくらいの色男である。二人とも顔だけでなく性格もめちゃくちゃ良いので、私の口から漏れ出るのはただ祝福の言葉のみである。結ばれるべくして結ばれた、まさに運命の二人だ。

 だから……捨ててしまうべきなのだ。絶対に報われない、一方通行の横恋慕など。斎藤氏のような素敵な王子様の隣には、桜子みたいな素敵なお姫様が一番良く似合うのである。

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※全ジャンル踏破企画【文芸_純文学】

霧島くんの捏造神話【その他_その他】

 保育園に通っていた私が“なぜなぜ期”に入ったのとちょうと同じ頃、マンションの隣の部屋に住んでいる霧島真也くんはいろいろなお話を作るようになった。

――どうしてかぜがふくの?

「それはね、かみさまがオナラをしたんだ」

 普段は物静かな真也くんも、そういう話をする時だけは饒舌になる。私は真也くんの作ったお話を聞くのが大好きだったから、一緒に小学校に入学しても彼にずっと質問ばかりしていた。

――どうして空は青かったり、赤かったりするの、黒かったりするの?

「それはね。空に絵を描きたい神様が三人もいるからだ。朝の神様は早起きして、空を青く塗って白い雲を描いている。夕方の神様はのんびり起きてきて、頑張って赤い絵の具を塗る。でも、すぐに夜の神様が邪魔しに来て、空を真っ黒にして星を描いちゃうんだよ」

私はずっとずっと質問ばかりして、真也くんはずっとずっと捏造ばかりしているものだから……いつしか、彼の作るお話は壮大な神話のようになっていた。

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※全ジャンル踏破企画【その他_その他】

ポジティブ・オブ・ザ・デッドSF_パニック

 その日、日本中のあらゆる映像メディアを通じて、内閣総理大臣による緊急記者会見の様子がライブ配信されていた。いつも眉間に皺を寄せている重田首相は、持ち前の低い声で事態の深刻さを語る。

『そのウィルスに感染すると思考が楽観的に――つまりポジティブになってしまう、と。そんな危険なウィルスが今、世界的に蔓延しているのであります』

 ポジティブ・ウィルス。一週間ほど前、米国に突如として現れたその新種のウィルスは、人間の考え方を強制的に前向きなものへと書き換えてしまうらしい。しかし当初はそれを誰も深刻に捉えていなかった。

『ポジティブなのは良いこと、ですか? それは事態を軽く見過ぎだ。そんな悠長なことを言っていられる段階はとうに過ぎているのです。この一週間だけでも、交通事故の増加。工場災害の多発。行方不明者の続出。一部地域では停電の復旧目処も立たず、このまま感染が進めば社会は…………たぶん大丈夫』

 重田首相の頬が、急に緩む。その首をよく見れば、何かに噛みつかれたような痕がついていた。

『根拠はありませんが、たぶん大丈夫であります』

 いつも悲観的な展望を語ってばかりいた首相の、あまりにも突然の変化により……皮肉にも、日本人はポジティブ・ウィルスに対して強烈な危機感を抱くようになった。

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※全ジャンル踏破企画【SF_パニック】

詰みました。魔法の本が開きません。【ファンタジー_ハイファンタジー】

 傭兵をしているランドルフは、成り行きで助けてしまった貴族令嬢クラリエッタからとんでもない依頼を持ちかけられる。

「わたくし、お父様の殺害計画を立てておりまして」

 彼女は近々、実父であるポメグラネイト伯爵を殺害した上で、生家である伯爵家を全力で叩き潰し、滅亡させるつもりらしい。その際、ボディガードをして欲しいというのがランドルフへの依頼であった。

 勝算はあるのかとクラリエッタに尋ねると、彼女は一冊、未契約の魔法の本を取り出した。どうやらそれは、父親が作った魔本の中でもかなり強力な一冊らしい。しかし――

「詰みました。魔法の本が開きません」

 魔法の使い方すらちゃんと知らない、世間知らずのクラリエッタの野望は前途多難である。ランドルフはひとまず話だけは聞いてやろうと、彼女が「あじと」と呼ぶ物置小屋へと同行することにした。

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※全ジャンル踏破企画【ファンタジー_ハイファンタジー】

バレンタインの日、僕の下駄箱に毒物が仕掛けられていた【文芸_推理】

 バレンタインの日。高校一年生の広井大地は、下駄箱に入っていたお菓子の箱をウキウキで家に持ち帰った。中身はなんと大好物のマドレーヌ。ちょっと変な匂いするな、と思いながらも彼は頑張って食べきったのである。その結果――彼は腹を壊し、三日間トイレに籠もることになった。

 便器に座って唸りながら、マドレーヌに同封されていた手紙を見てみれば、そこにはギャル語のようなもので大地を煽る文章が書いてある。

『ねーねー期待しちゃった? 期待しちゃった?』

 神経を逆撫でするような不快な怪文書を読んで、大地は決意した。絶対に犯人を見つけ出し、真実を白状させた上で、焼けた鉄板の上で土下座を決めさせてやるのだと。

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※全ジャンル踏破企画【文芸_推理】

部長はトイレに行きたくて【文芸_コメディ】

 私は絶望を覚えていた。

 危機に瀕したプロジェクト。システム開発部との組織的な軋轢。連日に渡る長丁場の会議と、責任の所在を押し付け合う同僚たち。会社中に緊迫した空気が流れる中、私にとって喫緊の課題はただ一つ。

――トイレに行きたい。

 私は子どもの頃、まさかミケ猫先生の短編小説集を枕にして寝るような少年であった。擦り切れるほど読んだ『吾輩は猫じゃニャいです』には、私の人生哲学が全て詰まっていると言ってもよい。この主人公のように、人のために真っ直ぐ行動できる男になりたいと思って生きてきたのだ。人生で悪いことなど何一つしていない。だから。

――今、トイレに行かせてほしい。

 昼食に食べた牡蠣フライカレーがいけなかったのか。突き刺すような強烈な便意に、私の額には脂汗を浮かび、背筋にはゾクゾクと悪寒が走っていた。

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※全ジャンル踏破企画【文芸_コメディ】

父であり、母であり、友のような何か【文芸_ヒューマンドラマ】

 八歳の時に天涯孤独になったアキラは、すったもんだの末、父の従兄である「スミちゃん」に引き取られることになった。あれからずいぶん時間が経ち、高校生になった彼はスミちゃんと友達のような関係で日々を過ごしている。

 そんなアキラが最近ちょっとだけ悩んでいるのが、スミちゃんを「養父」と呼ぶべきか「養母」と呼ぶべきか、という点であった。骨格は雄々しくガッシリしているのだが、内面には乙女らしい心を秘めているらしいスミちゃん。アキラはスミちゃんに対し、父親のような頼もしさも感じながら、母親のような安心感もあり、友達のような親しみも覚えるため……この感覚をどのように呼称したものか、なんとなく決めきれないまま日々を過ごしていた。

 六月下旬のある日。

 毎週金曜日はスミちゃんが彼氏の家にお泊まりに行くので、アキラはいつものように家でダラダラと映画を見て過ごそうと、傘を差して近所のコンビニまで食料の買い出しに行ったのだが。そこには――

 雨の中、びしょ濡れで佇む女の子。クラスメイトの水無月さんが、頬を真っ赤に腫らし、ヒビの入った眼鏡を持って静かに泣いていた。

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※全ジャンル踏破企画【文芸_ヒューマンドラマ】

コウモリ戦士は黄昏に覚醒する【ファンタジー_ローファンタジー】

――この映像は、作り物ではありません。

 四国の山で生配信をしていた動画投稿者が、ノリと勢いで古い封印を破壊した結果、ウサギの化け物に首を切り落とされる。その凄惨な映像が作り物ではないと分かると、世間は大騒ぎになった。

 東京でコンビニ店員をしている尾引ダイゴも、その映像を見て驚いた一人である。だが、自分には無関係。そう思っていたのだが。

『――なぁ、オレと契約して戦士になろうぜ?』

 ダイゴの前に現れたのは……コウモリに似た怪物であった。彼ら「トーテム」と名乗る怪物たちは、かつて人間の祈りによって生み出され、封印された存在。世界各地で暴れはじめた謎の化け物も、それを退治している超常の戦士たちも、その力の源はすべて「トーテム」なのだという。

 頑なに契約を拒むダイゴであったが……急激に変化していく日常の中、決断の時はすぐそこまで迫っていた。

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※全ジャンル踏破企画【ファンタジー_ローファンタジー】

強面悪魔と人形姫の超絶ラブラブ高校生活【恋愛_現実世界】

 彼が笑えば、みんなが逃げる。鮫島源太郎は、まるでホラー映画に出てくる悪魔のような不気味で暴力的な外見をしているため、幼い頃から周囲に“強面悪魔”と呼ばれて避けられてきた。

――そんな彼に人生初の友達が出来たのは、高校に入学してすぐの四月半ばのこと。

 とある放課後。クラスの中で孤立して寂しそうにしている女の子が気にかかり、源太郎は勇気を振り絞って声をかけてみたのだ。

「帰りに少しお茶しませんか?」

 そんな下手クソなナンパのような申し出に、女の子は無表情のままコクコクと頷いた。

 彼女の名前は黒木千鶴子。まるでホラー映画に出てくる呪いの日本人形のような無機質で禍々しい外見をしているため、幼い頃から周囲に“人形姫”と呼ばれて避けられているらしいのだが――

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※全ジャンル踏破企画【恋愛_現実世界】

【新説】邪馬台国はいっぱいあった【文芸_歴史】

――大陸に生まれた強国「魏」からの使者が、どうやら邪馬台国の卑弥呼のもとへ挨拶に来るらしい。

 そんな噂が各地を駆け巡ると、倭の島々に点在する大小様々な国が「うちが邪馬台国だ」「いやうちこそ邪馬台国だ」「俺こそが卑弥呼だ」と次々と名乗りを上げ、あちこちにニョキニョキと自称・邪馬台国が乱立する大騒ぎとなっていた。

 大和国で日巫女の側近を務める男オモイは、奥の宮室で自らの主と話し合う。乱立する邪馬台国や量産される卑弥呼にどう対処しようかと頭を悩ませていた、ある日のことだった。

 早朝にやってき伝令。なんでも日巫女の弟であるタケハヤという男が、酒に酔って神殿中に糞尿を撒き散らしたのだというのである。その知らせを受けた日巫女は、溜まりに溜まっていたストレスがついに限界を突き破り、フラフラとその場を立ち去る。そして……

 天岩屋戸と呼ばれる岩窟に、閉じこもってしまった。

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※全ジャンル踏破企画【文芸_歴史】

人間もすなる短歌というものをロボットもしてみんとてするなり【その他_詞】

【第64回 人間もすなる短歌というものをロボットもしてみんとてするなりコンテスト 結果発表】

 今回も惑星・準惑星・衛星の各地より、たくさんのご応募をいただきましたこと、まことに感謝いたします。第64回というのはロボット的には大変にキリの良い数字(0x40)で、いわば節目のコンテストであります。そのため様々なメディアで取り上げていただき、量子通信ネットワーク上でも大きな話題となっておりました。

 ぜひ皆様も、今回受賞した素晴らしい短歌の数々をお楽しみください。

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※全ジャンル踏破企画【その他_詞】

帝国議会を破壊せよ!【文芸_アクション】

――帝国議会を破壊せよ!

 物騒なスローガンと共に上半身むき出しのマッチョたちが、精力的なデモ活動を行っている帝都。ニュース番組では連日のように彼ら「真・大和男児連合」の主張を取り上げて、大和帝国政府の弱腰外交を非難していた。

 一方で、ロック歌手を夢見る高校生・京極福太郎はそんなニュースを全く気にすることなく、祖父の京極熊之介がやっている古武術道場の庭でギターをかき鳴らしていた。

「福太郎なんてクソダセェ名前付けやがってェェェェェアアアアアアアアアア~~♪」

「くくく、下手クソなロックだなァ」

 ジャカジャカジャカジャカ、ジャン。

 福太郎のギターに合わせ、毎日楽しそうに古武術の型を繰り返す熊之介もまた、物騒なニュースのことなど何も考えずに過ごしていたのだが――。

 ある日、そんな彼らのもとに、政府からの使いを名乗る謎の女性が現れる。

「京極殿。真・大和男児連合の手から帝国議会を……大和の秩序を守るために、どうか手を貸していただきたい」

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※全ジャンル踏破企画【文芸_アクション】

座敷わらしのリコちゃん【文芸_ホラー】

「アキト。夏休みだが、母さんの実家でお前を預かってもらえることになった」

 小学五年生の笹島アキトは、お父さんから突然そんなことを言われて困惑していました。二ヶ月前にお母さんが事故で亡くなり、お父さんは毎日忙しそうでなかなか家に帰ってきません。必然的に家に一人でいることになり、そんな生活にもようやく慣れてはじめてきた矢先の出来事だったのです。

 アキトはどうしても、お母さんが生前言っていたことが気になります。

――いいかい。大人になるまで、私の実家には絶対に行ってはいけないよ。子どもをさらってしまう、悪い「隠し神」がいるからね。

 そんな言葉を思い出し、内心びくびくしながらお母さんの実家に向かったアキトは、そこでリコちゃんと名乗る同い年くらいの女の子と出会いました。

「私は座敷わらしのリコ。隠し神――“コトリ”から逃れたかったら、私の言うことをよく聞いてね」」

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※全ジャンル踏破企画【文芸_ホラー】

その他もろもろ】短編Web小説

ベーカリー・カタギリの昼下がり

――それって、恋だと思うけど。

 女子高生の望月読子は、アルバイト先のベーカリー・カタギリで先輩にそんなことを言われ、ひたすら困惑していた。

 感情の抜け落ちたような味気ない生活。ひょんなことから、クラスメイトの片桐に「うちのベーカリーでアルバイトをしないか」と誘われて、なんだか彼とは仲良くなったけれど。

 果たしてそれは恋なのか。彼女は少しずつ、自分の感情を知っていく。

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#匿名短文胸キュン企画 参加作品

ぬいぐるみ、熊野熊次郎は語る

 ぬいぐるみ界の憧れの的。熊野熊次郎氏は、我々にとって尊敬するべき先輩である。

 熊野氏は持ち主が社会人に成長してからも、幼少期と変わらず大切に扱われている。その秘訣を聞き出すべく私がインタビューを打診したところ、氏は快く応じてくれ、過去の出来事を色々と語ってくれた。

――これは、人間とぬいぐるみの素敵な絆の物語。

 現在も出荷を待っているぬいぐるみ諸氏には、ぜひとも読んでいただきたい希望の物語である。

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冬童話2024「ゆめのなか」参加作品

月面のメリークリスマス

――地球には「クリスマス」と呼ばれる都市伝説のような怪奇現象があるらしい。

 火星で育ったイゴールは、月面宇宙港で働きながら、地球出身のマーニャに恋をした。相棒ロボットと相談しながら、クリスマスプレゼントに何をあげようか悩んでいたのだが。

 どうやらマーニャは心に傷を負っている様子。このままでは、単純にプレゼントをあげるだけでは喜んでもらえないのではないか。そう思い至ったイゴールは、自分に何ができるのかを必死で考える。

「彼女が本当の意味で、心の底から笑うためには、何をどうしたら良いんだろう」

 これは寒々しい月面を舞台に、異なる惑星で出会った男女が心を通わせ、鼓動を確かめる物語。

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#サンタさんお年玉書いてください 参加作品

企画参加作品リンク(書き出し祭りなど)

お母さん、ちょっと相談なんだけど[環月紅人を倒せ杯]【New!】

「――君、ドラゴンの騎士みたいで超かっこいいね。友だちになってよ」

 転校生のホムラくんが、私にとんでもないことを言ってきたのは、放課後の教室でのことだった。

 私のお父さんは地球人。お母さんは惑星ルブリコからやってきた爬虫類系有機人類ってやつで、遺伝子調整をして私を生んだらしい。だから、私の肌は緑がかっているし、ところどころに鱗がある。体温も低いし、尻尾だって生えてるのだ。普通の人は、気味悪がって近づいてこない。そんな私をみんなは遠巻きにするけれど、ホムラくんはむしろ目をキラキラさせて私に話しかけてくるのだ。発言はだいぶファンタジックだけど。

 そんな風にして、ホムラくんと手を繋いで、放課後の冒険をすることになって。一緒にいるうちに、私は気がついてしまった。

――どうしよう。恋しちゃった。

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匿名企画!環月紅人を倒せ杯【お題:応援したくなるヒロイン】 参加作品

立ち上がれ、護星獣王[匿名短文開花ショタ企画] 

――赤城ショウタを、欲情させなければならない。

 アンドロメダ銀河帝国からの銀河侵略。それに対抗するため、地球にはアマノガワ銀河の各地より五体の護星獣が集まった。そして、選ばれた五名の護星戦士に、この銀河の命運は託されていたのだが。

『帝国の新兵器に打ち勝つためには、五つの護星獣が合体し、護星獣王となる必要がある。それを動かすために絶対に必要になるのが性欲――ショウタのリビドーなのだ』

 しかし、赤城ショウタはまだ十一歳。リビドーを抱くか抱かないか、大変微妙なお年頃だ。四人の戦士が奮闘するも、一向に開花する様子を見せないショウタ。彼が性欲を抱かなければ、銀河が滅んでしまうのだが。

 絶体絶命のピンチ。果たしてアマノガワ銀河の命運は――

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#匿名短文開花ショタ企画 参加作品

拝啓、母さん。僕は人類を滅ぼします。[第二十回 書き出し祭り]

――人類なんて地球のゴミは、滅んだほうがいいな。

 朝霧千里がそんな物騒な考えを持ち始めたのは、まだ中学生の頃だった。

 きっかけは、実母に代わって彼を育ててくれた子守用ロボットが、ロボット排斥派の暴動に巻き込まれて破壊されてしまったこと。しかも奴らの罪状はあくまで器物損壊でしかなく、腹わたが煮えくり返るような思いで判決を聞かされたのだ。

 彼の手元に残ったのは、壊されてしまった「母さん」のコアチップだけだ。それから時は流れて大学生になった千里は、ひょんなことから鬼道月音という女の子と仲良くなる。

 彼女は学内でも有名人。身体の左半分が人工義体で、半分ロボットのような外見をしている。周囲からは「ピカソ」などと呼ばれ遠巻きにされているのだが――

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第二十回 #書き出し祭り 参加作品