隣の時間
隣の時間
左ページ<原文>
あなたはいつだって
私の支配者だ
私はいつも見られている
漫画 読んでいたらお腹が空かなくなりました。
否 お腹が空いている状態がここちよかった でした。
指 さかむけがひどい これは 喜ばしいこと でした。
私 あの漫画のページをめくらずともあの漫画を読むことができました。
すると、いつもよりたくさん歩ける。
すると、どんどんきもちわるくなる。
ならば そこで唇の皮をめくる
もしくは_もう一度ページをめくる。
次は背中を床につけて、
その次は 額を床にくっつける。
視界は黒か、グレーがいい
青い光が本棚のすきまから刺す
ずっと枯れない
私の天井や床と、
どんどん合わさって
溶けていく
私の家なのに
私がさっきまで読んでいたのはあの漫画ではない
その漫画のページをめくっている時、
止まっていたものが(漫画を閉じて、私の腕の中にあるぬいぐるみの黒い部分をじっとみつめる)→すると、どうも動きだして、
私 は手の中にある漫画とは違う漫画を読みました。
過去の自分に礼を言って、ひとりを理解しないようにひとりになる
目の前の光を裸眼で見る もうそろそろ眠りにつきたい。
その地獄の先が、
ずっと私の天国で夢で安心で支柱で
私のひとりです。
すき/続き
否 私は今日もご飯をたくさん食べます。
じゅうぶん過ぎるくらいに、たくさん食べます。
他人 お願いだから少し黙っていてください と、言いました。
胸騒ぎの動揺と、
夜の恐怖と、
夕方の切なさは
とても似ていた
ばいばい
右ページ<書き出し>
・かんきのために窓を開けた しばらく 雨が降ってきた 窓を開けた
・学校 行った 行〜ない
・身体が ゆがんで る(か)ら ノートは ななめだ
・新しい椅子 組み立て
・歩いたら じんましん (で)きる 服こすれる 〜ゆい
・明日は晴れるらしい
・バスで本読 んだら 酔って吐き(そ)う 3ページしか 読めてない のに
・(今日)、やっと 郵便局 行った
・S N S すぐに 投稿 消す
・(実家) には 犬(が) いる
・(夏は) 水 冷やす
・ごみ袋の サイズ ちょうど よ(く)〜い
・本棚 眺める
・行〜の (バ)ス 広かっ た
・〜雨 入〜 〜〜い
・スカー(ト) 捨てた つめ 汚れた
2021