Mac OS Catalina
ダウングレード
前のブロブで「使わなくなったスマホの再利用」はやるべきではないと書いたが,今回は「Mac OSのCatalinaへのアップグレードは行わない方がよい」と書きたい.
Catalinaは,Macintosh用のオペレーティングシステムであるMacOSの16番目のメジャーリリースである.バージョンナンバーは10.15.MacOS Mojaveの後継として,2019年6月3日に発表され,同年10月8日にリリースされた.Mac OS X v10.0以来,20年近くにわたりリリースされ続けてきた「10.x」シリーズの最後のバージョンである.
リリースされて1年が経過し,友人がアップグレードしたとメールしてきたので,32ビットアプリの64ビット化が進んだと思い実行してみたが,不便極まりない.幸い2台のMac miniと4台の外付けHDDで新旧のOSを使っているので,実害はなかったが多大の時間を浪費した.
MacOSのアプリケーションソフトウェア対応状況
○ Catalina(外付けSDDから起動)
32ビットソフトウエア(40/200程度)が利用不能.
分子計算環境利用不能,
プリントは可能
○ El Capitan(外付けHDDから起動)
32ビットソフトウェア利用可能.
分子軌道計算可能.
○ Mac OS X 10.5.8(古いMac mini)
ドライバーの無いCanonスキャナーを利用するために利用.
32ビットアプリケーションおよびドライバーが新しいOSに対応化していないため,旧バージョンのMacOS(2015年リリースのEl Capitan)を外付けHDDから起動している.さらに,Canonスキャナーを利用するためだけに,さらに古いMac mini (2009) を使用している.
Mojaveへのダウングレード
Mac miniの起動に使用している外付けSSDのCatalinaはそのまま残し,内蔵ハードディスクのCatalinaを今回ダウングレードした.ウエブ上で数多紹介されている方法を参考にして,購入時のOS Xに戻し,Mojaveにアップグレードした.
Catalina → OS X(購入時の状態) → Mojave
タイムマシンでバックアップを取っていたが,システムはCatalinaにした後のデータしか残っていなかったので,移行アシスタントを使ってアプリとデータだけをまっさらのMojave上に戻した.
○ Mojave(内蔵HDD)
32ビットソフトウエア利用可能.分子軌道計算環境利用可能
Catalinaで使用できない32ビットアプリもタイムマシンでバックアップされているので,Mojaveに戻せば動いてくれるが,Safariだけは問題があった.OSと連携した構造になったため,Safariだけをアンインストールすることはできない.最終的には,Mojaveの再インストールを実行する必要があった.
追記 大学を定年退職した後も有機化合物がウエブ上で話題になると,その立体構造を調べるため,分子計算を実施している,そのために構築してきた計算環境が64ビットアプリのみでは実行できない.ホームページ,メール,LINE等のSNS利用が中心ならダウングレードする必要はない.
(2020.11.29)