番外2 窓を訪ねる
番外シリーズは徒歩巡りコースではなく各々単箇所の紹介になります。
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番外2 窓を訪ねる
西欧建築と違い、日本建築では床面まで開放する「掃きだし窓」は一般的だが、壁の途中にある「腰高窓」については建物の裏側とか側面にみられるだけである。
仏教施設でみられがちな窓は釣り鐘型をした「火灯窓(花頭窓)」と呼ばれる窓であり(下写真)、採光と通風の役を担っている。
しかし、その形以外でも、何らかの意味合いを持った窓も散見される。この章では、そのような特徴を持った窓を訪ねて見る。
(1)祐斎亭 (ゆうさいてい)
ここは窓が主役の撮影施設のようなところである。幾つかの窓とそこを写す鏡のようなテーブルから仕組み作られている。ホームページ。
(2)地蔵院(竹の寺)
阪急・上桂駅から徒歩12分。竹が多い寺だが、散策路からは少し離れた位置に群生しているので写真はとりにくい。茶室の北窓がハート型で写真スポットになっている。これは西洋風のハート型ではなく「猪目窓 (いのめまど)」となっている。半分に割ったら猪の目の形に似ているのであろうか?諸説あり。同様な形は他の寺院でもみられる。
(3)建仁寺(けんにんじ)
祇園の南側にある建仁寺では「火灯窓(花頭窓)」が多く効果的に使われていて、また円窓がある(名称は不明)。建仁寺は撮影者にフレンドリーでルールさえしっかり守れば、比較的自由に撮影が出来るのでお勧めの寺院。
(4)源光庵 (げんこうあん)
地下鉄(烏丸線)北大路駅からバス又はタクシーにて到着。ここには丸い「
悟りの窓」と方形の「迷いの窓」という二つの窓が本堂の北側壁面に並んである。人々はそれを目当てに訪問する。参拝者は多くはない。前に座してしばし物思いにふければ悟りの境地になるか?山門は丸い窓二つで出迎え、見送りしてくれる。なお、撮影上の欠点として、二つの窓の真ん中に座って写すと円窓の背景が建物壁になってしまうこと。
(5)正寿院 (しょうじゅいん)
バス便はないので自家用車かタクシーか、あるいはMKツアーなどで行くしかない。桜や紅葉も綺麗そうで、ライトアップも行われる。ここにも「猪目窓(いのめまど)」が撮影の目玉であるが、ここの猪目窓はほとんどハート型と言ってもよいだろう。窓からの背景が四季折々きれいなようだ。下写真はライトアップ時。