木本 匡巳(和歌山県)
中学生サッカー選手10名を対象に、足関節へのテーピング(キネシオテープ・ホワイトテープ)が運動能力に与える影響を検証した。
50m走・反復横跳び・立ち幅跳び・ドリブルの4種目をテーピング前後で比較し、パフォーマンス変化と選手の主観的感想を収集した。
足関節捻挫はスポーツ現場で最も多い外傷の一つであり、再発率も高い。
発表者自身が中学時代に捻挫を経験し、予防テーピングの重要性を実感したことが研究の動機となった。
テーピングは予防効果が期待される一方、運動能力を低下させる可能性もあるため、実際の競技パフォーマンスへの影響を検証することを目的とした。
中学生サッカー選手 10名
50m走
反復横跳び
立ち幅跳び
コーン間ドリブル
ウォーミングアップ後、テーピングなしで1回目を測定
A群:キネシオテープ
B群:ホワイトテープ
テーピング後に同じ種目を再測定
競技継続後、選手の感想を聴取
50m走:全員タイム低下
立ち幅跳び:全員記録低下
反復横跳び:向上者3名、低下2名
ドリブル:向上1名、低下4名
反復横跳び:全員記録向上
50m走:向上2名、低下2名
立ち幅跳び:向上2名、低下2名
ドリブル:向上1名、低下3名
A群:
「ドリブルしやすい」「スピードが出る気がした」
B群:
「動きやすいがムズムズする」「幅跳び以外は良かった」
キネシオテープは伸縮性が高く、固定力が弱いため、関節安定性が十分に得られずパフォーマンス低下につながった可能性がある。
ホワイトテープは非伸縮性で固定力が高く、特に反復横跳びなどの左右動作で安定性が向上したと考えられる。
ただし、固定による不快感や靴の着用困難など、競技環境による影響も見られた。
予防の観点ではテーピングは有効であり、実際に測定後のゲームで捻挫者は出なかった。
足関節テーピングは競技パフォーマンスに一定の影響を与える。
キネシオテープよりもホワイトテープのほうが安定性が高く、短距離や横移動のパフォーマンス向上が期待できる。
捻挫予防としては有効であり、選手・指導者・保護者へ適切な理解と指導が必要である。