骨癒合促進の検証 徒手による骨癒合促進の可能性
骨癒合促進の検証 徒手による骨癒合促進の可能性
上濱博文(兵庫県)
上濱博文(兵庫県)
上濱 博文(兵庫県)
骨折症例に対し、徒手による「患部への圧力」が骨癒合を促進し得るかを検証した。
遷延治癒例や再骨折例など、通常より治癒が遅れた症例に対し、骨折部へ適度な圧力刺激を加えることで仮骨形成が促進される可能性を示唆した。
近年、柔道整復師が新鮮骨折を扱う機会は減少している。
その中で、遷延治癒例や再骨折例に対して、徒手刺激が骨癒合を促進する可能性があるのではないかと考え、以下の点を目的として検証した。
骨折部への徒手圧迫が仮骨形成を促進するか
適切な固定・栄養状態・生活背景などの影響を考察
骨癒合過程における力学的刺激の有効性を再評価する
骨折部を術者の指で把持し、骨折面に「適度な圧力」が加わるように徒手刺激を行う。
圧力は痛みを誘発しない範囲で、骨折面の動揺を抑える方向へ加える。
各症例で X線・CT による経過観察を実施。
遷延治癒例では、
・固定不良
・血腫量不足
・栄養状態不良
・生活背景による患部の過使用
などが骨癒合を妨げていた可能性が高い。
骨折部への徒手圧迫は、
オステオポンティンの発現を促し、骨リモデリングを活性化する可能性
が基礎医学的にも示唆されている。
ただし、受傷直後は未分化間葉系細胞が力学的負荷に弱いため、
早期からの圧迫は禁忌
適切な時期を見極める必要がある。
LIPUS(低出力超音波)も有効だが万能ではなく、徒手刺激も選択肢となり得る。