2022/06/20
日本では、毎年、たくさんの人が、がんになっています。がんの原因は1つではなく、複数の要因が関連して発生しますが、誰でも、高齢になれば、がんになる確率が高くなります。 また、がん予防についての研究からは、がんと生活習慣・環境との間に深い関わりがみられ ます。誰でも、生活習慣を改善することで、がん予防に取り組むことができるといわれています。
どれだけのがんが予防可能なのか
日本人のがん罹患のうち、もし特定の要因がなかった としたら何パーセントが予防可能だったのかを試算した研究結果です。
男性のがんの約半分、女性のがんの約3割は私たちの努力次第でがんになる確率を低くしていくことが可能であるのです。 国立がん研究センターをはじめとする研究グループでは、 日本人を対象としたこれまでの研究を調べました。
その結果、 日本人のがんの予防にとって重要な、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正 体重の維持」「感染症」の 6 つの要因を取りあげ、「日本人のためのがん予防法」を定められました。
実際に、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正 体重の維持」の5つの生活習慣に気を付けて生活している人とそうでない人では、将来がんになる確率はどれくらい 違うのでしょうか。国立がん研究センターによる多目的コホート研究(40歳から69歳の男女140,420人を対象に1990年より実施)では生活習慣とがんの罹患 について長い年月をかけて調べてきました。その結果、この5つの健康習慣を実践する人は、0または1つ実践していた人に比べ、男性で43%、女性で37% がんになるリスクが低かったという推計が示されました
※国立がん研究センター「科学的根拠に基づくがん予防(A5小冊子)」より引用(https://epi.ncc.go.jp/files/11_publications/Can_prev_A5booklet.pdf)
5つの健康習慣をどう実践すればよいのか?
次回から具体的に説明していきます。