この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2018年05月29日

O柳です。一度完成させた記事が消失して非常につらい思いで再度報告を書きなおしています。また、藪中でメモ帳を紛失したため、時間などが曖昧になっているため、今後参照する方は注意してください。5/26.27に藪に行って来たのでその報告となります。メンバーはO柳、バーボン、下村、アイアン、ハニーです。二日とも30℃を越える予報の中、灼熱の藪でした。いままでで一番渇いた藪でした。全員水制限で一時間100mlの水しか飲めないことに発狂していました。藪そのものは薄かったように感じましたが、4回生になったCLの感覚がいかれたのか、数十年ぶりの豪雪の影響だったのかどちらでしょうか。とにかく大きなミスなく無事下山できました。お疲れさまでした。詳しくは追記にて。

写真:http://photozou.jp/photo/list/2619556/9170010

前日の21:30にBOX集合。22:00出発。途中カーナビが不穏なことを言い始めたので調べてみると、広野ダムの北側を走る県道が土砂のため通行止めになっているらしい。我々の希望的観測では、南側の道は通行止めと出ていないので迂回出来るだろうということになり、万が一通行できなくても根性で林道歩きができない距離ではなかったので、留守本のペーターにその旨報告し突撃。結果は希望的観測通りだった。これに勢いづいた我々は明らかに車で行くべきではない林道に意気揚々と突撃し、車の底に多大なダメージを負わせてしまった。O柳の3年ちょいのワンゲル人生最悪の音がしていたので、まあまあ進んだところの広いスペースに車を止めてみんなで車の下に潜りこむと、液体がぽたぽた垂れていた。CLはオイル漏れ撤退の伝説を思い出し、戦慄したが、バーボンと下村は「まあいけますよ」としか返事しなかった。だれがこんな教育をしたんだ。議論の結果、取り敢えずここで5時まで寝ることにした。この時恐らく1:30頃。


5/26(土) 快晴

5:00 起床。エンジンを3回ぐらいかけてみたが、警告灯の類は点灯せず。車の下を覗くと謎の液体の落下は収まっていた。これを追い風とし、沢メンは懲りずに車に乗り込んだ。「駐車地点の林道の状況が良くなっている」というのが言い訳だったのだが、少し進むと全然そんなことは無く、謎の小川を二本車で渡渉したときには「ロケ番組かよ」という突っ込みが飛んだ。車の底はやばい勢いでバコバコ鳴り、車体の横にも傷が入ったように思えた(がレンタカー返却の際にはお咎めなしだった)。

6:00 林道終点の少し手前に駐車。ここから下山後エンジンをかけるまでの間CLの脳裏にはずっとオイル漏れの恐怖があったのだが、バーボンと下村は「まあ大丈夫ですよ」と言っていた。少し林道を歩き、下山地点を横目に林道終点に到着し、渡渉した。ほとんどの人が靴を水没させていた。雪が少し残っていた。

6:30 尾根取り付き。赤テと踏み跡が分からなかったので適当に取り付いたが、かなりの急登で藪や木を掴みながら登った。ハニーが何度か滑り落ちそうになっていて怖かった。しばらくすると赤テと踏み跡を発見したが、北山の藪よりよっぽど歩きにくかった。

10:00~:20 ロボット雨量計跡。ここまでに3回くらいレストしたと思う。稜線のすぐ下まで雪渓が切れ込んでいるのが見えた。水をしっかり飲んでRFをして入藪。ここからしばらくすこし「薄め」の笹薮。

13:30 笹ヶ峰。暑すぎる。ここまでに三回くらいレストした。喉が渇いて全員正気を失っていた。このひとつ前のピークで現在地特定に少し不安があったが、次が笹ヶ峰だろうと言って進んだところ、親切な三角点くんが現在地を教えてくれたので、無視してRFした。

14:30 笹ヶ峰のつぎのピーク付近の平坦地。なかなか広くて快適そうな場所を見つける。もう少し進むつもりだったが、予定よりは進んでいること、ここからの下りがRF難であること、暑すぎること、快適なテン場を見つけて進む意思を失ったことなどから無理せずここで泊まることにした。全員で秘密兵器を開封して喉を潤した。ペットボトルのジュースや果物の缶詰、杏仁豆腐などの定番に加え、バーボンはりんご、アイアンは白菜を持ってきていた。少し休んでからO柳、バーボン、下村でその先のRFを済ませ、翌日の下りのルート工作をしておいた。ハニーの焼きそばはCLが藪で食べた中で一番美味い部類だったが、みんなバテていて箸が進んでいなかった。CLは藪への抵抗として、根曲がり竹を炙って食べていた。バーボンが天気図を書いたが、翌日の天気は持ちそうだった。むしろ崩れてほしかった。テントの外でバタバタと意識を失うものが多数いたので、早めに寝ることにした。

19:00 就寝。


5/27(日) 晴れ

3:00 起床。前日炊いた米でお茶漬け。アイアンにより白菜の塩もみも添えられた。杏仁豆腐とかも配られていた。

4:10 出発。まだ薄暗く、リヒトを付けて藪をこぐ。笹ヶ峰次のピークから下る尾根は非常に不明瞭で、前日ルートを確かめたところから方角を合わせて進んだ。やはりここが核心だろうか。下ったところはCS可。少し進んで、1,169mのピークの下も広い快適そうなCS可だった。このあたりで下村にtopを交代したと思う。

7:00 1,169mピーク。下ってきた尾根が見えた。少しRFをミスったら雪渓に突っ込んでいたかもしれない。ここからすぐのコルにも雪渓があり、前日の暑さで狂ったアイアンとバーボンが嬉しそうに雪渓の雪を食べていた。

8:30 3km地点周辺。1,169mピークの次の小ピークからの下り。ここでメモ帳紛失に気づきキレながら探しに戻るが、藪の中での探し物など見つかるわけも無く敗退。この後アイアンもコンパスを紛失していた。1,169mピークからの下りでは、何度か尾根を外してトラバースで復帰することを繰り返した。この辺は地形が入り組んでいてなかなかRF難だった。

9:30 J.P.手前のコル。レストをとる。たぶんここでバーボンをtopに戻した。この後の崖は正面から突っ込みクライムダウンしたがなかなか厳しい。後期ならまだしも、前期のpartyは然るべきところから巻く方が無難だと思われる。

10:30 崖下り終わり。下るのに30分ほどかかった。

10:50 天草山に向かう尾根から左に折れるところ。慎重にRFを繰り返した。ここからの下りは枝尾根を特定しながら下った。下村がRFを頑張っていた。

12:00 レスト。5km手前。

13:00 下山。みんなで水を捨て、日野川の新鮮な水を飲む。因みに日野川はこの後流れを大きくしてO柳の実家近くを通過する一級河川である。

13:20 車の動作確認。問題なし!ナタデココや白菜を食べる。またドキュメンタリー番組みたいな林道で車をボコボコにしながら温泉へ。


温泉は今庄365。丁度今庄蕎麦祭りとやらがやっていて期待したが、風呂から上がった瞬間閉会してギリギリ蕎麦は食べられなかった。越前おろしそばはいいぞ。このまま南に直帰はせず、O柳の故郷武生へ北上し、寿司を食べた。その後O柳の実家へ寄り、扇風機と米と裁縫セットを回収した。久しぶりに明るいうちに8号線の海岸沿いを走り、敦賀の海岸でヒトデやアメフラシの死体をつついたりして帰った。皮肉にも僕がCLをした山行の中でかなり余裕のある山行だった。藪の癖に。今回は何と言っても暑さと水制限が厳しい山行だったが、帰ってみればやはり全身傷まみれで、藪やRFもなかなか厳しい山行だった。皆さんお疲れさまでした。今季も無事藪が終わりました。