この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2017年11月27日

どうも、縦走CLのI岡です。11/25-26でPart1として審議を通過していた七面山・大谷嶺に行ってきました。予備合宿完成編です。メンバーはI岡、N部、M野です。展望も天候も完成編にふさわしい満足の行くものとなりました。


写真:http://photozou.jp/photo/list/2619556/9116679


詳しくは追記にて。


11/24(金)

PM9:00 集合

レンタカーアプローチのため、boxに集合。NF期間中で車もワンゲラーも京都からいなくなっていて、軽自動車でN部とM野の運転で行くことにした。ドライバー2人にしては少し運転距離が長かったかもしれない。その点はM野に主に運転してもらい、CLが共同装備を一部分担することでカバーした。また、今回は完全な縦走なので駐車場の問題も発生したが、波高島駅に駐車するパーク&ライド方式にすることで解決した。CLが水曜日にみきわめと木曜日の卒業検定に通って金曜日に免許を取るっていうのができればよかったのだけどそういうのは僕には似合わないみたいです(笑)

21時半頃にN部の運転で出発。京都東ICから高速に乗った。安全運転で伊勢湾岸道の刈谷SAまで行って、翼を授けられたM野に交代。森掛川ICー新静岡IC間は時速110km規制区間だったのでおもいっきり加速していたが、いかんせん軽自動車なので時速110kmを出すのが少し登り坂になると厳しそうだった。日付が変わって25日の2:30頃に波高島駅に着いた。星がきれいだった。CLが早川町営バスのバス停を確認して6時半まで仮眠にした。


11/25(土) 富士山日和の快晴、気温0℃

AM6:30 起床

寒い。各自朝食を食べ、7:25に車を出た。この時点で南アルプスがきれい。7:32にバスが来た。このバスは奈良田温泉と身延駅を結ぶやつで、白峰三山に行くときにお世話になるやつである。七面山登山口・赤沢入口で下車。バス停を入山口としていたが、少し街中を歩きそうだったので山に入る手前まで行ってから入山連絡をした(8:12)。


AM8:35-8:44 七丁目休憩所

敬慎院までは参道なので整備された道が続く。100m毎に道標、250m毎くらいに簡易休憩所があった。しかし、敬慎院までは標高差にして1500mあるので道は急だった。七丁目休憩所は尾根上に出た場所に当たる。立派な休憩所だった。水場アリ、多分トイレもあった。


AM9:41-9:49 栃ノ木安住坊

同じような調子で登っていくと、19丁目が安住坊。大きなトチノキがあった。樹齢は約700年らしい。ここも水場&トイレあり。木々の間から金峰山や富士山が見えた。富士山は標高900mを越えた辺りから見えるようになった。


AM10:43-11:02 明浄坊

さらに登る。次第に南アルプスの山々が顔を出してくる。白すぎて写真に写すのが難しい。30丁目が明浄坊。参道では1丁毎に経典からの引用らしき文言が書かれていたのだが、ここのは「仏語は実にして虚しからず」だった。第二外国語はフランス語選択が正解なのか……。立派な休憩所が建っており、ここから見る富士山はとてもよかった。ここも水場&トイレアリ。


AM11:56-12:18 敬慎院

飽きずに登る。36丁目で雨畑への登山道(一応ロープで閉鎖されていたが、先週末ぐらいの修行走の影響かも)を分ける(11:24)と少し傾斜がマシになる。1つ谷をトラバースすると奥の院の裏に出た(11:36)。奥の院も富士山の眺望がよかった。トイレもあった。ここから敬慎院までは林道のような道だったのでダラダラ歩いた。

敬慎院はいいところだった。建物の裏にある一ノ池はほぼ全面凍っていた。参拝者のおじさんによると、この時期に凍るのは珍しいそうだ。何かラッキーな気分。神聖な感じでよかった。この雰囲気に与える森林の影響とかを一瞬考えてしまったけどw

ここもトイレがあった。本社で合宿までの安全とNF期間中の事故がないことを祈ってから出発した。


PM1:08-1:20 七面山

敬慎院から階段を登ると山門があり、ここからの富士山は絶景だった。もう少しカメラがよければ山門越しの富士山とか撮れたんだろうが僕のカメラでは光量不足だったのが残念だった。僕のLINEのプロフィール画像とM野のパソコンのデスクトップの画像が撮れた。寒いので(気温0℃)手袋をして先へ行く。七面山までの登りは幻想的な雰囲気でよかった。保安林改良事業地的な看板が立っていたのであんまり生き生きとした森林ではなかったみたいだけど、それが逆に冬の物寂しい感じとあっていた。途中で左手に出てきた大崩れ(ナナイタガレ)も迫力があった。標高1750mを越えた辺りから積雪0cmだった。事前に八紘嶺付近では残雪の可能性があって、少し標高の低い十枚山では積雪ナシという情報を掴んでいたので予想通りの登場という感じだった。いざとなれば最終兵器の軽アイゼンを発動しよう。N部とM野にフラットフッティングを教えた。

七面山の山頂は静かな森の中だった。思っていたより広かった。小鳥がたくさんいた。よい。


PM3:19 四ノ池(インクラ跡)

七面山の山頂を後にし、少し歩くと希望峰(13:42-13:45)。白峰南峰の展望がよいということだったがその通りで、南アルプスはこの日はここから見るのが一番よかった。塩見岳以南が見えているのかと思ったが、後から考えると北岳以南が見えていた模様。ここから八紘嶺まではあまり展望が効かないのでしっかり見てから出発。整備された樹林帯の道をひたすら歩く。木々の合間から富士山が見えた。2ピッチ(14:16-14:25でレスト)で四ノ池に到着。テントが張れそうな雪のない場所があった。役員会でテント場前後するかもということを断ってあったのでもう少し進んでもよかったが、先へ行くと標高が上がってしまい、雪の心配が出そうだったのでここで張ることにした。水が貯まっていたが、焚き火の設備もあった。

電波は天気がよければLTEが入ったが不安定だったのでラジオで気象通報を聞いた。翌日は晴れそうだと思った。ドライバーの意向を聞くと早く下りて帰りたいというので翌日はvariationカットの予定通りの下山にすることにした。下山してからわかったのだが、金曜日以降入山者が多かったようで、ヤマレコにあがっていた記録を見ると山伏は10~30cmの雪の場所があったそうなので結果的にカットしたのは正解だった。夕食を食べ、秘密兵器タイム。N部はチースフォンドュをしようとしていた。この日の核心である「夜」に差し掛かってきて寒くなってきたので早めに寝た。翌日は4時半起床、6時出発にした。


11/26(日) 前線がこっち来てるってマジですか?っていう感じの快晴

AM4:30 起床

寒い。さっさと朝食を食べ、荷物をまとめる。5:20ぐらいに全員準備ができ、寒いので動いた方がいいかもということでまだ暗いがテントの撤収にかかる。5:53に出発。


AM6:39-6:47 八紘嶺

ヘッドライトをつけながら歩くのは今期初なのでその点を少し心配していたが、2人とも概ね正しい使い方ができていた。八紘嶺までは雪もそんなにひどくなく、問題なく歩けた。左手に夜が明けつつある富士山と雲海を見ながらの縦走はとても良かった。八紘嶺についたあたりでちょうど日の出になり、気温が上がり始めた。ここの山頂も雰囲気が良かった。この先富士山はこのピークで隠れて見えなくなってしまうのでしっかり見てから出発。


AM8:13-8:25 大谷嶺(行田山)

八紘嶺を出てからしばらくは急な下り坂。1ヶ所小規模なキレット状の場所もあった。小ピークをいくつも越えると大谷嶺に着いた。途中で五色の頭というピークを越えたはずなのだがよくわからなかった。思い返すとあの少し広めのピークだったのかと思う場所はあるのだが確かでない。歩くほどに南アルプスの山々が迫ってきて面白かった。大谷嶺の山頂は約2000m。2000年に大きく整備されたようだ。山梨県では行田山と呼んでいるらしい。南アルプスはよく見えるのだが、写真を撮るとなると木が邪魔だった。南側は大谷崩なので大きく開けている。テンションが上がった。駿河湾がキラキラしていた。


AM9:22-9:38 新窪乗越

ここまでいいペースで来ていたので新窪乗越で5分立ち休みすれば1ピッチで降りれるかと思ったが甘かった。大谷嶺からの下りが完全に凍り付いていた。しばらく慎重に進んでみたが、M野が特に苦労しているように見えた(なんだかんだでN部は突破するんだよな……)のでここで最終兵器・軽アイゼンを召喚。CLが装着して凍った道は先頭を行った。軽く足場を作りつつ進むとともに、2人にキックステップの基本的なやり方を教えて突破した。もう少し斜度がゆるかったり尾根の反対側が崖とかじゃなかったらゆっくり尾根上を行くんだけど左手が大谷崩で右側も割と急斜面という状況だったので対処としては適切だったと思う。そのまま新窪乗越まで崖沿いの道を進む。途中で振り返ると歩いていたのが不思議に思えるほどすごいところを歩いていたということが分かって面白かった。新窪乗越はもはや普通のアルプスの乗越だった。ここで南アルプスも見納めなのでしっかり見た。アイゼンはここで外した。


AM10:32 下山

ついに大谷崩に突入!十勝岳を思い出すような見渡す限りのザレ場に道が続く。歩いている途中も両側の崖から岩が崩落していた。景色的にはアルプスで、ここに完成編として来ることができたことにCLとして非常に満足した。崩壊地の迫力はすごかったので、やっぱり行って良かったと思う。これを知ってて研究の道に進むのと知らずに進むのでは経験値的に大きな差であるように思った。中井猛之進博士の「植物を学ぶものは一度は京大の芦生を見るべし」じゃないけどやっぱり研究をする上でしておくべき経験というものはあるもんだ。K林も今度是非見に行ってくれ。大規模な崩壊地を抜けると土石流が流れ下る部分に入った。土石流の後らしきものがそのまま残されていた気がした。途中でN部が土石流と同じ方向に行ってしまい入渓しそうになった時は少し驚いた。登山道沿いのケルンとテープをよく見よう。どうでもいいが、N部とM野がほぼ同時に別々に平らな石を見つけておーって言っていた時は笑いそうになった。ほどなくして登山口についた。しばらくレストにした。


ここからは新田温泉黄金の湯まで林道歩きをし(途中で下山連絡)、温泉に入ってから車の回収に向かった。静鉄バスで静岡駅に出て、そこからJRで波高島駅へ。時間はかかったが、東海道線や身延線からきれいな富士山が見れたので良しとしよう。温泉は1時間券が400円で売っていた。打ち上げは富士のさわやかに行った。新東名高速道路に新富士ICから乗り、交通量が少なかったので魔剤を飲んで時速110km区間も快走し、日付が変わった27日1:20頃に京大に着いた。


なんとか11月中に完成まで持って行けました。役員会で承認されればこれでN部は合宿に行けばCL・役員、M野は役員認定待ちです。年内に新歓PWのCLのめどが立たないという事態は回避したかったので良かったです。アプローチのドライブが長かったですが、2人ともお疲れさまでした。登山技術的には多分大丈夫です。雪上歩行はアイゼン講習でしっかり練習しましょう。