この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2017年11月19日

O柳です。11/11,12で光谷の遡下降に行ってきました。メンバーはO柳、M瀬、バーボン、下村、O和田です。

光谷は厳しい巻きが多く、なかなか難しかったですが、二日目は天気も良く、楽しい沢になりました。特に天高く沢メン登る光滝は最高に爽やかでした。めでたい!


下降中に2回懸垂下降の練習をしたので、一応あとは北山に行けば完成です(役員会で無事承認されれば)。一回生の経験不足感が否めないので錬成として内鹿野谷辺りに行っておきたいところではありますが。


詳しくは追記にて。

写真:http://photozou.jp/photo/list/2619556/9113594

11/11 土 寒冷前線通過 のち 曇り のち 晴れ

まず前日の出来事として、レンタカーの貸し出しに非常に苦戦したということがあった。山行そのものが阻まれかけたという点では一番の核心だった。紅葉の時期の週末だったので、ほとんどの乗用車が出払っていた。タイムズでは貸し出せる乗用車が無いみたいなことを言われ、トヨタでは、三条京阪店とか言うとこまでわざわざ行けばようやく7人乗りのクソでかい車が借りれるといわれた。高いが山行に行けないのは困るので渋々借りた。BOXにI岡が借りたシエンタの領収書があるのを見て、交換しろと思った。


0:45 BOX集合

人がたくさんいた。印刷したエスケープ用の地理院地図を適当に配った。車に乗った。無駄にでかくて腹が立った。いろいろとバタバタしたが、「とりあえず全力で行きましょう」と言って全力で出発した。

途中国道169号線が通行止めになっていて、迂回した。例の台風のせいだろう。

運転中やばい風雨になった。大台ケ原ドライブウェイに入った辺りで、凄まじい音で車が雨風に叩かれ、ライトをつけると乱反射して前が見えず、ライトを消すと自明に何も見えないような状況になった。

5:10 大台ケ原ビジターセンター着

雨風がやばい。とりあえず明け待ち、寒冷前線通過待ちで仮眠。6:30頃外に出てみると風は相変わらずひどかったが、雨はほぼ降っていなかったので、登山届をぶち込んで、車の中で騒いでパーティーメンバーを叩き起こした。こんなコンディションで出るんですかとか言われた気がするが、余裕余裕最高のコンディションやぞなどと言って出発させた気がする。実際一日目は稜線とバカみたいな左又下降なので天気が良くないのは承知で来ていた。CLはむしろ思ったより天気がいいと思っていたが、感覚が麻痺してきたのだろうか。


6:55 入山

7:20 尾鷲辻

尾鷲辻の後、久々の山行だったM瀬が違う道に突っ込んでいって20分ほどロスした。CLもなんか方角違うなあとか思いながらも、M瀬がそんな初歩的なミスを犯すわけないやろみたいなM瀬への甘えがあり、なんとなく止めなかったのが駄目だった。十字路で真ん中を取るべきだったのが、東屋に隠れて道が見えず、右に行ってしまったらしい。

8:15-25 堂倉山の先のコル レスト

9:05 下村の荷物分担

装備の下村の荷物の分担がうまくいっていなかったようなので、CLとO和田に荷物を分けた。

9:35 雷峠

地倉山に登る辺りで地形がよく分からなくなり一瞬混乱した。稜線をぐるっと巻いて来ていたので、正しい進行方向に進む道に入るときに、もと来た方向に戻ってしまうかのような錯覚に陥った。道は明瞭だし、看板もあったので間違いはないだろうが、コンパスを眺めてやはりそっちだろうということになった。ピークでRFしようという話をしていたが、地倉山の看板があったので見なかったことにしてRFした。

道が分かりづらいという話があったが、基本的に道はかなり明瞭でテープだらけだった。地倉山に「2017 11/6」と書かれたテープがあったので、直近で整備が入った模様。

10:00-15 下降開始地点

前もって見ていた天気予報で、奈良側微妙だが三重側では天気がすぐ回復するとなっていたが、本当に稜線から西は雲があって、稜線より東は海が見えるくらい回復してきていて、天気予報すげえなと思った。左又に入ってからは晴れだった。

10:50-11:15 10m滝 懸垂練習

右岸にバカみたいに簡単に巻ける斜面があるが、バカなのでバカみたいに懸垂下降の練習をした。茶番だが懸垂下降自体は練習として割に良かった。

その後の30m滝は右岸巻き。結構大きく巻いた。1回生は巻きに慣れていないかもしれないなと思った。そこからしばらくバカみたいなゴーロ帯。

12:10-13:10 20m滝 懸垂練習

ここは懸垂をしない場合右岸の小尾根からいったん隣のルンゼに降りて合流なので、まだ茶番感が薄い茶番。練習としてもまあまあ良かった。右岸をある程度行ってから懸垂下降。懸垂下降前提なら(今後そんな追い込まれたパーティーが出ることは望ましくないが、)左岸からの方がもしかしたらやりやすいかもしれない。もしかしたら。M瀬がザイルを濡らしたくないと言ってゴネ始めた。もっと進んでからやるか、ルンゼに懸垂下降するのを希望していた。流石にそんな理由でいちいち面倒な方を選択するのはあり得ないと思ったので、うるさいと言ってそこから本流側に降りた。幸い滝壺の側壁が下の方で緩くなっていて、ザイルは濡れなかった。めでたい!

13:55 二又 テン場

左又が酷評されている大きな理由は水量がガリガリなことではないかと思った。それを抜きにしても特にたいしたイベントも無いが。左又終盤は渓相が良くなって明日への期待が湧いた。

CS1の二又。林道が伸びてきている。但し車で入れるのは清五郎滝辺りまで。しかも良く崩壊しているので何だかんだ大台ケ原入山の措置が取られる。まっ平で最高のテン場。林業で切られた枝が積み重ねられていて焚火も容易。天気図をM瀬に書いてもらったところまあ予報通りだった。明日は晴れ!焚火はバーボンが一瞬で着火。最近の戦績を見るに自分が焚火の番人扱いされているの間違っているのではないかと思う。夕食のキムチ鍋は最高においしかった。焚火に杉の葉付きの枝を投げ込むと火柱が上がるのでみんなで拝火した。鍋焼きうどんやサツマイモやオイルサーディンなどが登場し、良い宴でした。21時頃就寝。


11/12 日 快晴

4:00 起床

行動時間が長いので早起きしたが、半ば予想通り中々明るくならず、綺麗な星空まで出ている。テントから銀マなども出して、荷造りをほとんど終え、ハーネスも付けた状態で一旦テントに入り、お湯を沸かしてカフェオレを飲んだ。

5:55 出発

痺れを切らし、「なんか空が白んできた気がするなあ」とか適当なことを言い、「止まってるよりは摺り足で進んだ方がマシ」などと言ってリヒト河原歩き開始。岩から落ちてけがをするようでは余計に遅くなるので、慎重に進む。M瀬がうまいこと左岸や右岸の斜面を繋いでくれたので、ガッツリ水線を行くよりだいぶマシになった。

6:15 2条6m 服脱ぎ、リヒト片付け

少しは明るくなって来た。この辺は渓相が良かった。岩が綺麗で形も面白かった。

7:00-10 核心部入口

レスト。3段40m手前の5m滝が二つ連続しているところ。この前に行合を右岸へつりで通過した。核心部の巻きの方針を全員で確認。

7:15-8:50 3段40m ランビレ

大高巻き開始地点。滝を見上げるとゴルジュがすごい。M里partyが行ったと思われるルンゼを見たところ、現役partyがフリーで行くのは少し嫌な見た目をしていたので、どうせランビレするならと、より滝に近いところの岩の出っ張りをランビレで突破、のつもりがM瀬がもう少し滝よりのチムニーに進路を取った。せっかくなのでトラバースもランビレ状態で行った。セカンドの支点は岩にスリングを巻き付けた。リードの支点はチムニー内でカム3つと、脱出後に立木からスリング1つ。もう少し取った方が安全そうに見えた。M瀬の引いたルートを登ってみると、結構難しく、悩んでいると、持っているホールドが濡れていて冷たくて手がかじかんできて、かなり厳しかった。M瀬の登攀力は衰えていないなと思った。トラバースを終えて滝のすぐ右岸のルンゼを登り始めた。これから長い大高巻き。

10:05 ルンゼ詰めあがり、30m滝の良く見える小ピーク

ルンゼの地形がまあまあ厳しくてM瀬が2回ほど危機にあった。どちらも、行けると思って行ったら思ったより厳しかったので後続には別のルートをとってもらったパターン。一回目は登ってみたら手掛かりがあまりなく、スリングを要求。2回目は後続に別のルートを取らせたが自分はこのルートをそのまま行けるというので行ってもらったところ、途中で止まってしまったらしく、上からの助けを要求してきた。M瀬は右を行き、後ろは自分が先導して左を行ったのだが、間が岩で阻まれていたので、結構上からサブザイルを立木に回し下に垂らして救出。30分ほどロスした。久しぶりの沢だったので苦戦したのだろうが、危険なのでもう少し慎重にルートを選んでくれという話をした。

ルンゼから小尾根に出た瞬間30m滝が見えた。そのまま右岸をトラバースしていくと、下れそうなルンゼがあった。急だが、懸垂下降をするほどでもなかったのでそのまま下った。30m滝の淵が見えていて、神々しかった。淵の出口が壁で阻まれているような地形になっていた。

10:30-50 巻き終わり 30m滝下

核心の巻き終了の長めのレスト。ランビレで結構時間を食ったことや、サブザイルを出したことでコースタイムが1時間ほど伸びてしまっていた。一人滝壺をへつって淵の出口まで行ってみると淵の出口が13m滝になっていた。つるつるに磨かれており、ハードなゴルジュに仕上がっていた。深いゴルジュに吸い込まれるような美しさを感じた。多分こんな感じのゴルジュを3つ4つまとめて巻いてきたのだろう。ここを水線突破したら結構な難易度になるだろうと思った。この時に30m滝の左岸を見たが、左岸からも簡単に巻けそうだなと思い、少し偵察した。

11:00 M瀬偵察のち左岸に転じる

レジュメで、「左のブッシュから登る」となっていたが、滝壺からはうまく取り付けない。降りてきたルンゼを少し登り返して、歩けそうなバンドがあったのでM瀬に偵察に行ってもらったが、ルートがうまく見えないと言う。レジュメで「左」と「左岸」を書き間違えた可能性もあるなあとか言いながら滝壺に戻り、さっき偵察に行った左岸に方針転換。少し登るとまだしばらく尾根が続きそうに見えたので自分でもう少し偵察に行く。トラバースしていくと綺麗に落ち口に出たので、戻って後続を呼ぶ。踏み跡っぽくなっていたのでここも通られているのだろう。簡単にきれいに巻けた。因みに、過去のレジュメもどれも「左のブッシュから登る」となっており実際にそこから行っていた。関西起点ルート100でも「右岸を巻く」となっていた。もう少し大きく巻く必要があったのだろうか。だとしたら左岸巻きが結構簡単だったので、こちらでもいいのではと思った。

11:40 巻き終わり

やっと沢沿いを歩ける。

11:55 2段10m

いうほど2段ではなかった。右岸巻き。

12:20-35 光滝100m レスト

でかい!青空が非常に青くてきれいで、このまま滝ごと高くまで登って行けそうな感じがした。大量の集合写真失敗作を作った後右岸から直登開始。簡単だが足を滑らせたら80m以上落下する。とか言ってたら少し足を滑らせてヒヤッとした。直登が終わるとさっきまで谷底にいたのに周りの稜線と標高が変わらなくなっていた。爽やか沢メンという感じ。

直後が3段60m。レジュメでは1段目は左岸となっていたが微妙だったので右岸から行った。調べると過去のpartyは実際に左岸から行っているようだ。傾斜が緩くなるところで左岸方面に歩きながら登っていくと、3段目が落ちている。これは右岸巻き。滝の左の岩の割れ目から取り付き、結構高く巻いた。そんなに巻くと思っていなかったので、しばらく混乱したが、岩に阻まれて左に追い込まれ、斜面を登っていくといい感じに岩が切れ、トラバースして落ち口のすぐ横に出た。巻きの途中で混乱した下村が発狂していた気がする。みんなで、こんなに厳しい巻きなのにもう少し何か情報があっても良いなどと言っていたが、よくよく考えてみれば、途中で混乱しただけで、他に取れる選択肢も無いし、まあ自分が書くとしても右岸巻きとしか書きようがないなと思った。

13:55 3段60m上

巻き終わり、レスト。レストを始めたものの、せっかくだから水辺に降りて休もうとしたところ、後ろで下村が暴れはじめた。なにかと思ったら「蜂に刺された」と叫んでいた。なるほどと思った矢先に自分も後頭部に痛みを感じ、手で探って蜂をつまんで投げ捨てた。下村は大量の蜂に付きまとわれて、左手を二か所刺されたらしい。幸い蜜蜂だったのでそこまでやばい痛みではなかった(少なくとも自分はそう思った)が、下村は発狂して暴れまわってよく分からないことを叫んでいた。下村が欲しがったのでポイズンリムーバーを医療箱から出して渡し、自分はムヒアルファを出して、刺された場所が良くわからなかったので後ろからM瀬に塗ってもらった。下村はバーボンにポイズンリムーバーで対処することを強要していて、「痛い、早くしろ」とか言っていた。ポイズンリムーバーがひと段落したようなのでムヒを渡したが、ムヒもバーボンに塗らせていたような気がする。下村が暴れるのでO和田が無駄な心配をしてあれこれ無駄なことを言い始めたが、どうせ蜜蜂だし刺されたところで大したことも無いだろうと思い、うるせえ俺も頭刺されたけど大して痛くねえし下村も大丈夫やろ早く行くぞ、と言った。

14:20 出発

14:40 奥の二又

15:45-55 レスト

16:05 沢脱出開始

3段60m以降は源頭部といった感じのナメやトイ状滝や小滝の連続まあまあ楽しく綺麗だったが源頭部といった感じでそこまで覚えていない。

途中で詰めあがる尾根があと数10mくらいに近づいたところで、進行右にある地倉山から分岐している平坦な尾根に登ってしまったほうが、簡単で安全で早いだろうということで稜線に上がった。道があり、地倉山に続いていた。遡行終了。

16:17 地倉山

後は初日に来た道を戻るだけだが、日没が近い。急ぐ。

17:10 レスト リヒトつける

行動時間が長くみんな疲れていた。夕焼けが綺麗だったが、遂にリヒトなしで歩くのが困難になり、リヒトをつけた。気温がかなり低い。M瀬が途中で地面が凍っていたと言った。CLは「霜が降りるときはもっと寒いやろ」とドヤ顔で雪国アピールをし、否定したが…

18:00 尾鷲辻

5分ほどレスト。下山中星が綺麗でだった。満天の星空を見ながら大台ケ原の道を歩くゆるふわハイキングができたので、誰かがこんな歌を歌っていた。「大台ケ原の縦走で徳が積めるぞ徳が積める積めるぞ徳が積めるぞ」あと一息で下山なのでみんなでラストスパート。

18:30 下山

満天の星空の下、駐車場にたどり着くと車が凍り付いていた。M瀬スマン。マジやった。心配した留守本のE藤さんから連絡が来ていたが、下山後の変なテンションで「下山しました!予定通りです!」と送ってしまった。留守本ありがとうございました。このpartyは留守本に心配をかける案件が多いな…

入之波温泉に行きたかったが、時間が遅かったので開いている温泉が少なく、橿原ポカポカ温泉とか言う謎の温泉をO和田が見つけてそこに行った。行きたくなかったがかつ屋に吸い込まれて遅い夕食。日付が変わって2時くらいに京都に帰還しました。



皆さんおつかれさまでした。いろいろありましたが、とりあえずあとは北山でRF練習です。特に唐突にSLを依頼したM瀬には感謝です。

余談ですが翌日朝三条にレンタカーを返して1限に出席しました。