この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2017年09月28日

鈴木です。

杉原の芋掘りを手伝って中部地方をひたすらドライブするついでに沢にも行ってきました。

メンバーは杉原、大柳、下村と自分。


写真 http://photozou.jp/photo/list/2619556/9095317



山行前は南紀とか神岡とか黒部とか直江津とか弥彦とかでオニドコロとかいう芋を拾いつつ観光したのだが、全部書くと面倒なので省略する。ちなみに当初は沢上谷(北アの日帰り沢、ナメがきれい)に行くつもりだったのだが、当日にやる気の問題で没になった。そこで別の日に行ける代替案を探したところ、僕の携帯の使われていないメモからこの沢の名前が発掘された。調べてみるとしょぼそうな割にコンテンツ力が高そうで、やる気がない時に行くには丁度いいだろうということでこの沢になった。せっかく関東まで来たので誰か関東在住の沢面の人でも誘おうかという話になったが沢自体が割としょぼそうだったのでやめておいた。とまあこんな感じで本編。


6:40 入山

8:10 入渓点(ここからpiston)

9:20 常布の滝下

10:20 登山道

10:45 入渓点(ここまでpiston)

11:00 入渓

11:25 一番大きい滝下

12:00~30分程度? 温泉1

13:07 二俣(ルンゼは枯れていた)

13:15 側壁がすごいCS滝

13:50~15分程度? 温泉2

14:20 遡行終了

14:50 下山



 草津白根山は群馬と長野の県境、志賀高原のすぐ近くにある山で百名山らしい。大台ケ原みたいな感じで山頂直下まで道路が伸びていて、今回は山頂直下のレストハウスから入山し、登山道を下降、沢を遡行、詰め上がって登山道を歩いて下山、というルートを取った。ちなみにこの山はしょっちゅう噴火しており、つい最近まで登山道にも入山規制がかかっていたらしい。看板に登山届を出せとか書いてあったので結局使わなかった沢上谷の遡行図の裏に手書きしたが、出せる場所がまだ開いていなかったのでやる気ねえ山だなとかとか思いながら車の中に置いて出発した。

 入渓点までの登山道は良く整備されており、特に芳が平までは車でも通れそうな感じだった。その先はまあ普通。紅葉が始まっておりなかなかきれいで、下村が人間性爆上げとか言っていた。下村は今回の山行以外にも芦廻瀬とかよく個人山行にも顔を出しているので、是非ともここで得た人間性を捧げて優秀な沢メンになってほしいところである。

 歩き始めておよそ1時間半で入渓点に到着。入渓点は登山道と沢が交差する橋である。エアリアをお持ちの方は危険、毒水みたいな感じで書かれている場所がそれなので見て頂きたい。到着すると、丁度2人組のpartyが準備をしているところであった。他のpartyがいるとなると温泉にもゆっくり浸かっていられないので、時間を空けるために登山道をもう少し下ったところから見えるという常布の滝を見に行くことにした。しばらく歩くと滝見道があり、どうせなら近くで見ようということで滝見道を行くことにしたのだが、この道が2割くらい藪な上に急斜面で、結構大変であった(多分立ち入り禁止)。思った以上になかなか滝につかないのでイライラしながら進むこと40分ほどで下村がやる気をなくしたので置いていき、そこからもう少し進むと滝の近くに出た。最後の方は沢に降りて進むとようやく常布の滝下に到着。写真を見てもらえればわかるが、ここまでの苦労がギリギリ許せる程度の素晴らしい滝であった。日本の滝100選にも選ばれているらしいが、まあ納得という感じである。那智の滝を小さくして鍾乳石とか色のおかしい側壁とか怪しい要素を詰め込んだ感じでB級感があり良い。もっと下から遡行するのも楽しいのではないだろうか。この滝は直登は手が出ないが、右岸の樹林帯から小さく巻けるのではないだろうか。しばらく楽しんだのち戻って下村と合流し、最後まで来なかったことを散々煽りながら歩いていると道を見失ったので適当に斜面を登って登山道にに復帰した。

 そんなこんなで2,30分で戻ってくるつもりが2時間半も遅くなってしまったがようやく入渓。特にイベントもなく進む。沢の水が強酸性なので体に当たると少し痛い。あと今回は本当に水が飲めないレベルで酷かった。微妙に酸っぱくて強烈な鉄の味がする。まさに毒水。大したイベントがないとはいえ意外と渓相も良く、小滝が多くて結構楽しめる。直登できない滝も簡単に巻けるのでまさにお手軽という感じである。

 ある程度進んできたところで湯気が立ってきたので浸かれそうな場所を探しながら進むと、左岸から湧き出たお湯に沢の水が混じって適温の場所があったのでそこに浸かることにする。温度が良くても沢の水が混ざっていない源泉は酸度が強すぎて生命の危機を感じるレベルなので入れなかったりして、意外と場所探しには苦労した。湯釜がpH1.0程度らしいので、源泉はそれくらいの強酸性なのだろう。野湯なのでそこまできれいなお湯ではないが、酸性なのでいい感じに体の汚れが溶けて肌がさらさらになった(なので下山後は温泉に行かなかった)。フォト蔵に上げて良いのかどうかわからないグレーな写真が大量に撮影された。

 30分程度で温泉から上がって先に進む。このあたりからコケモモやブルーベリー(仮称)が見つかりはじめたので、見つけては食べた。地形もだんだん切れ込んできて火星っぽい感じで結構楽しい。そろそろ地形も緩むかというところでもう一か所温泉を見つけたので入る。こちらはややぬるいが、滝が打たせ湯になって面白い。ここもしばらく浸かってあとは藪漕ぎもなく登山道に出て遡行終了、30分程度歩いて下山。その後大柳と下村は人ごみの中湯釜を見に行っていた。


この後も芋を採りつつ甲府で武田神社の前まで行って入らなかったり僕がスピード違反で捕まったり杉原が出発前に研究室の敷地でレンタをぶつけた傷(けっこうでかい)をばれにくくするために高速を使ってレンタ屋が閉まるギリギリの時間に返しに行ったり(成功した)なんやかんやあったのだがこちらも省略。


まあこんな感じで期待以上に楽しかったです。温泉も良かったし。〇ッピーさんあたりに是非おすすめたいですね。まあ関東まで行って行く価値はないですが、何かのついでに行くにはいいかなと思います。今回、ネット上で漁っても遡行図がどこにもなかったので自分で作りました。側壁の状況とか書き忘れた上に途中で飽きたのでかなり雑ですが、フォト蔵にあげておくので自己責任でご自由にお使いください。まあ難しい場所はないので別に持っていく必要はないと思いますが。あと常布の滝ですが、藪で道がかなりわかりにくい上に最後の方は滝を巻いたりするので、毒水沢を問題なく遡行できるという人以外は直下まで見に行かない方がいいと思います。