この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2017年06月14日

6/10にO柳partyとハイジ、M瀬、S木さん、S原さんでうつろ谷を遡行してきました。保険の関係で沢に行くのが遅れ、一発審議制度のメリットが無くなったため、part1をヘク谷にするのをやめてみました。客人を呼びまくったら総勢9人の愉快な沢登りになりました。うつろ谷は、短い行程のすべてが滝で、直登に次ぐ直登を楽しめました。爽やか沢メンが沢デビューするのに最適の沢です。

写真:http://photozou.jp/photo/list/2619556/9053759

4:45 駐車 うつろ谷出合にとめたつもりが一本前の谷だった模様。途中メットを車に忘れたM瀬が戻っていった。

5:30 RFののち入渓 1回生は草鞋を履く。下村にCLが余計な事を言ったら左足の結びが不十分になってしまい苦労した。最近草鞋関係のミスが多いので正式な結び方を覚えるべきかも。下村の左足の草鞋は何度か外れたが、CLの細引きで強化したところ、その後は無事だった。また、下村が何故か沢靴も持ってくるというファインプレーを見せたので撤退の心配はないとして進んだ。なお、予備草鞋は西表から補充されていなかった。M瀬あたりに購入を頼みたい。

6:20 10m滝 ランビレ。セカンドの支点が取りづらく、結局ハーケン二つでとった。そもそも取らなくてもいいかもしれないが、練習という意味ではいい経験になったはず。ハーケンが外れる可能性を考慮して、S木さんのアドバイスで固定分散に近い取り方をした。ルートだが、前情報通り右岸巻きは高度感がありそうだった。また、右側直登は一見簡単そうだが、多分上部が若干だるい。結局釜を泳いで右岸直登という前情報のルートが一番簡単だと思われる。右岸から登ると2段になる。ペーターがリードするが、中間支点を結局1つも取れず。左から登って2段目から右に向かうので、ザイルが空中に張られてしまった。ここでS木さんとS原さんがフリーで登り、S木さんが2段目直前の岩で無理やり支点を1つ作ってくれたのでザイルは一応登るルートを通ってくれた。ここからバーボン、下村、ハイジがヘッドオンで登った。この後CLがフリーで登り、モダンがトップロープで登攀しM瀬がフリーで後ろから登ってきた。この際モダンは支点回収用のスリングを肩からかけておくのを忘れていたらしい。また、ここでモダンの草鞋が片方滝壺に呑まれた。M瀬によると沈む流れに引き込まれたのか水面には浮かんでいなかったらしい。CLが滝の上から確認すると、草鞋は滝壺の流れに乗っているようで、数十秒に一回水面を通過していきまた沈んでいく。最悪取りに行くしかないという話になったが、一応下村の沢靴をモダンに履いてもらうと、サイズの問題はないとのことなので、これで行くことに。ここで後続のパーティーが一瞬見えたが、右岸巻きをしたのかすぐに視界から消えた。

7:45 滝上

8:05 9m滝 微妙に2段になっている。直登は渋そうで、左岸から一瞬で巻けるので巻くことに。なぜかM瀬が左の大きなルンゼを爆走して戻ってこなかったので呼びに行こうとしたらいつの間にか滝の上にいた。どうやらインゼルっぽかったのを確認しようとしたらルンゼだったのでそのまま復帰して滝の上に行ってしまったらしい。勝手にルンゼの遡行を始めたのかと思ってひやひやしたので一言欲しかった。ここからずっと滝。

8:30 起点表記で15mの滝。20mでもおかしくない。岩が赤くてきれい。集合写真を撮った。ランビレをするのでセカンドは倒木に支点を構築。この間にM瀬以外の客人はフリーで登る。ペーターがリード中にハーケンを落としたが、下で回収できた。後で聞いたら、長い手の使い方を習ったことがないらしい。少なくともこれで今後はしっかりやってくれるだろう。回収もできたので結果オーライ?

8:50 ペーターが登り終わったあと後続パーティーに追いつかれる。先を譲ったが、登攀が遅かったのであれなら譲らなくてもよかったかも。ここでモダンのインクノットが失敗していることが判明。一回目のランビレで間違いなく成功していたのでCLは油断していた。最初はしっかり毎回確認しなければいけないと反省。M瀬には後続パーティーの直後にフリーで登ってもらい、その後CLがフリーで最後尾を登った以外はオーダー通り。滝は高いがガバが多く簡単。しかしこの辺からずっと岩がヌメヌメしていた。

9:30 滝上 ここからも直登に次ぐ直登。巻きの練習ができていないので、S木さんと下村で変な巻きルートに行ったら結構大変だった。

11:00 本流が北向きになるところの滝 残置スリングが見えていてもろ直登の滝だったが、巻きの練習をしようと無理やり右岸から巻いた。新入生にいきなりやらせるには少しハードな巻きで直登すればよかったと後悔。S木さんのヘルプで全員無事通過。結果的にこの巻きによりへつり以外のほぼすべての要素でヘクを上回る練習ができた。

12:40~13:05 明王ノ禿 遡行終了、レスト。ほぼ明王ノ禿直下に詰めあがる。源頭は関西ではあまり見ない赤いきれいなナメで非常にテンションがあがった。詰めあがりも特に詰めあがり感が無く、ほぼコルまで水流があり、稜線まで沢があるという感じ。個人的にはここの源頭のナメが今回のハイライト。明王ノ禿も非常にいいところだった。マキノあたりの琵琶湖が見えていた。霞んでいて琵琶湖の対岸や日本海は見えなかった。ここの説明はそのうち高島トレイル縦走でここに来るI岡partyに譲りたい。下村が遡行中に買ったばかりのコンパスをなくしてガリガリだったことが地味に判明した。

13:25 粟柄越分岐 誰も赤坂山で止まらずここまでダッシュした。天気が崩れる前に帰ろうという意図もあったのだが、M瀬をはじめとするメンバーの圧倒的下山欲求によるところが大きいだろう。赤坂山周辺のトレイルの雰囲気を気に入っていたペーターは少し残念そうだった。M瀬たちはあまりにも帰りたかったらしくこの分岐をスルーしてダッシュしていった。S木さんとどうしてこんな立派な看板をスルーしたのかとM瀬たちを煽ったところ、向こうにも粟柄越と書かれた分岐があったと主張された。そうは言ってもスルーはスルーである。沢メンは縦走路が苦手なので仕方ない。詰めあがりが下山みたいなものなので下山路はすなわち下界である。みんなで下山中のミスを減らしましょう。ちょうどこの辺で暗雲が立ち込めてきた。

14:05 下山 速い。途中パーティーが3つくらいに分断されていたり、つづら折りの道を無視して斜面を直接下ろうとする人達が現れたり、沢メンの無秩序さが凝縮された下山だった。山をなめすぎてはいけません。


このあと三方温泉きららで疲れを癒して、京都に直帰した。オーバータイムをきかせていなかったので、せわしなくなった。


沢の感想としては、うつろ谷はやや贅沢なpart1であった。沢特有の不潔さやきつさを経験する局面がなく、ひたすら快適な遡行で、清潔な沢だった。モジキ谷がやや不潔な沢らしいのでpart2が楽しみである。