この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2017年05月29日

「チョー気持ちいい」 ――北島康介


あ、どうも、今年度縦走のCLをしますI岡です。よろしくお願いします。

さて、5/27-28でPart1として台高の大熊三山に行ってきました。メンバーはI岡、A川、M浦K、N部、O和田です。当初の計画通りは行けずescape3下山しましたが、大変充実した山行になりました。とにかく天気がよくて、新緑もきれいで、北島康介のあの名言がぴったりの山旅でした。


写真:http://photozou.jp/photo/list/2619556/9046514


詳細は追記にて。


5/26(金) PM10:30

box集合……のはずがさっそく無職のO和田さんが遅刻。他のメンツは15分前に集まったのにな……。特に忘れ物とかはなさそうでよかった。1回生は10時前に来ていたので事前に装備の分担をした。食当の荷物を全部M浦Kに、テント一式をN部にそれぞれ持たせたらザックの重さががM浦Kのが29kg、N部のが16kg、CLのが20kgになった。後から来たO和田さんのザックが空だったので食当の荷物を一部持ってもらうことにした。10:50頃にレンタカーで京大を出発。今回はドライバーとしてK林が来て送り迎えをしてくれた。

登山口の奥香肌温泉・スメールまでは3時間。車内の会話は結構ゲスかった。なんでや。家Dpartyのときはそんなことなかったのに……。1回生は29年度入部生LINEで色々していたようだった。高見山の近くで峠越えをしていたら一瞬雨がパラついた。降られようのない天気で降られてくる辺りさすがK林である。日付が変わって27日の2:00にスメールに着き、駐車場で車中泊した。K林はここから3時間運転して実家に華麗な朝帰りを決めるつもりだったが、深夜に1人で事故るとヤバイと思ったようで、一緒に寝た。男ばっかで集まったあとの悲しい単独朝帰りが回避されてよかったと思う。


5/27(土) 快晴!

AM8:00 起床

起きたら快晴。イエーイ。ムキムキや。K林にめっちゃ自慢してやった。朝食を食べ、荷物の分担をする。ここでO和田さんが水を1Lしか持っていないことが発覚。M浦Kが大量に水を持っていたので一部分けさせた。K林に見送られて8:51に入山。


AM9:24-9:35 レスト

飯盛山北峰までの急登を警戒していたが、思っていたほどはキツくなかった。1回生は良いペースで歩いていた。M浦Kが銀マットを落としていた。無事回収。

CLは入山直後から周囲の樹木が気になって仕方がなかった。最近樹木学関連の実習を立て続けに受けているので割とすぐに樹種が同定できるようになってきた。灌木ではソヨゴとヒサカキが目立っていた気がする。


AM10:19-10:30 飯盛山北峰

急登を登りきって支尾根に取りついた。ここからは多少快適になった。一部痩せ尾根の箇所もあったがサクサク進んだ。A川はSLが上手い。


AM11:34-13:00 昼食レスト

飯盛山北峰からも登りが続いた。飯盛山付近は読図が難しそうだと思ってはいたが、やっぱり分からなかった。A川も分からなかったと言っていた。飯盛山を過ぎて1079m北肩のコルの手前で昼食もかねてレスト。昼食は焼きうどん。


PM1:46-3:01 迷岳

昼食後、また急登を登る。この辺りから本格的にブナとヒメシャラの混交林になってきた。ヒメシャラは触ると冷たかった。多分樹皮の近くに道管が通っているのだろうと思ったが、そのようだ。

登りきったところが迷岳の山頂だった。広い山頂で、CS可として問題なさそうだった。この時点でCS1とその手前のCS可に到達するのは厳しそうだったので、今日は近い方のCS可で泊まり、翌日はescape3をとることに決めた。escape3は岩場なので岩場嫌いのM浦Kがガリガリになっていた。幸い電波も入ったのでK林に連絡しておいた。残りの行動時間が1時間ぐらいだと思われ、また、迷岳が良い場所だったので、山頂でゆっくりしていくことにした。N部とO和田さんは昼寝をし、残り3人は喋っていた。CS可で天気図を書いて欲しかったので1時間ほどで出発した。とてもよい場所だったので後期のPart2とかでまた来たいと思った。


PM3:35 布引尾根との分岐のCS可

ここから本格的な縦走となった。踏み跡がなくなり、地面もふわふわしていたので、後から聞くとA川は少し苦労したらしかったが、CLが見ている感じではそんな感じは全然していなかった。むしろ、一方では入山時から丁寧にしていた読図をより丁寧にして尾根を追い、他方ではCLも含めた全員のペースに気を配って調整していたように見えた。CLは地図よりも景色とか植生とかを見ていたので頼もしかった。風通しの良い尾根で、新緑も素晴らしく、天気が天気なので最高にムキムキだった。ちなみに迷岳から今回利用したCS可までの間は急坂の場所を除けばどこでもテントが張れそうだった。

CS可についてテントを出すと、衝撃の事実が発覚した。テントが濡れている!?……どうやら新歓PWで剣山に行った後、テントを干していなかったらしい。なんでA川干してないねん!……と突っ込みはしたものの、前日までの段階で干されていることを確認しなかった自分も悪かったと思った。しょうがなくその場でテントを干した。剣山で使われて台高で干されるテントはなんだか贅沢だと思った。調理は5時からすることにしたので、それまではA川には天気図を書いてもらい、他のメンツは思い思いに過ごした。M浦Kは個人用の生野菜を食べていた。CLは周囲の植生観察をした。なお、出来上がった天気図が翌日も快晴を主張していたのはもちろんである。5時過ぎから調理を開始し、何回かに分けて鍋というか水炊きを作った。久しぶりに山で野菜をたくさん食べた気がする。ご飯はお米マイスターがいたので安定のクオリティーだった。夕食後秘密兵器を開けて、8時40分頃就寝。翌日は5時起床、7時出発とする。


5/28(日) 快晴

AM5:00 起床

予定通り起床。A川はあまり寝れなかったらしい。CLは1度も起きずに熟睡したけどな。少し心配ではあったが、朝食の準備に移る。米を炊き、半分を昨日の水炊きの残りに入れ、具材も追加して雑炊にした。残りの米は昼食用である。少し調理に時間がかかった。7:15に出発。


AM7:41-7:49 大熊ノ頭

この辺りからアップダウンが激しくなる。CS可を出ると激下り。割と急だった。それでもこの日は前日にも増すペースで歩き、山頂に着いた。山頂では何も言わないうちからA川がこの先下りる尾根を確認しに行っていて、イケメンやんって思った。エアリアでは迷いやすいと書いてある地点なので的確だった。個人的にはシャクナゲの花がほとんど落ちていたのが残念だった。


AM8:57-9:20 白倉山

大熊ノ頭からは細い尾根を下りる。まあ縦走メンはまず歩きそうにないような場所でしたね。行動としては昨年度の後期の藪に似ていた。A川は下り口こそ少し外したものの、すぐに修正できていた。尾根に乗ってからは快適(?)な縦走。この辺りはルートの取り方によっては絵馬小屋谷の詰め上がりに当たるためか、尾根の少し下をトラバースしている道が複数平行していて、A川はどれをとるか迷っていたみたいだった。困ったときは尾根を丁寧に追っていたので対応としては正しかったと思う。ヒメシャラ林を抜けると白倉山の山頂。この辺りまで来ると北海道で見た白樺林も良かったけどヒメシャラ林もきれいやなっていう感じだった。帰ってから調べるとどちらも三大美幹のようだ。ちなみに後1つはアオギリ。これは多分大文字山とかに生息している気がする。また、トイレに行くのも兼ねて山頂から元々の予定のルートを一部追ってみたが、山頂直下のヒメシャラ林を60Lのザックを背負って突破するのは厳しいと思われた。次にここの計画を出すpartyは、少し迷岳方面に来た道を戻ってから山頂をトラバースして先に進むことを考えるのが良いと思われる。


AM10:39-11:02 古ヶ丸山

さて、白倉山を出るといよいよ岩場である。大熊落としという。迂回路もあるらしかったのでそれも探しつつ通過することにしたが、そのときは迂回路は分からなかった。下山口の看板を見る限りでは右側(南側)についていたようだ。肝心の岩場は中々のものだった。恐らく今期一番の難所だったのではないだろうか。メンツ的に行けそうだったのでそのまま行った。全員少なくとも一瞬は両手でザイルを持つ瞬間があったが、やっぱりこれはやめた方がいいと思った。片手でザイル・鎖を持ち、もう片方の手は岩を掴むようにしよう。なんとか越える。次の岩場はザイルこそ掛かっていなかったものの、足の置場が難しかった。CL以外は越えていた。CLは途中で脚がつりそうになったので15cmぐらい滑って越えた。岩場の後は痩せ尾根の縦走になった。この辺りからは南アルプスの深南部感があった。時折岩の混じる道を歩いて古ヶ丸山に着いた。この山頂もいい感じだった。K林に下山時間を確認するLINEを送った。


PM11:59-12:14 柁山

古ヶ丸山からは基本的に下る一方だった。この辺りからA川のペースが上がる。N部はついて行けていた。後から話を聞くと、高校の時の顧問の先生が速かったから大丈夫だったと言っていた。ペースが良かったので清治山はスルーし、 柁山に向かった。すぐに着いた。ここまで来るとさすがに暑かった。晴れすぎて暑くて困るとは、良く考えてみれば贅沢な悩みだと思った。しかし、ここから下山地点まで1時間ほどで丁度700m高度が下がるので、体感的には5~6度の気温の上昇が予想され、割と体力的に厳しいだろうと思われた。そしてそれはあながち外れでもなかったようである。


PM1:15 犁谷公園

柁山からの下りは面白かった。雨の日には最高の体幹に自信ニキ育成コースになると思われた。晴れていても照葉樹が多いのか、落ち葉で滑りやすかった。A川は大きめの落石をしていた。最近急速にイケメンになってきているが、まだI本さんやK林には及ばないようだw

結局1時間で700m下ってしまった。個人的にも新記録だと思う。その弊害が出てしまった。持っていた水の量が少なかったO和田さんが途中から頭が痛いと言い出した。すぐ下りれるから、ということで持っていた水を全部飲んでもらったり、N部の余っていた水を頭からかけてあげたりした。多分熱中症だと思う。もう少し早めに言ってくれたら他のメンツが水を分けたりできたので早めに言って欲しかった。なんとか下山した。


下山連絡を留守本のI本さんとドライバーのK林にした。山の上では電波が入ったのに下界では入らなかった。なんでやねん!A川の○witterによってなんとか連絡がついた。K林が来るまでの間はサラダを食べて待った。キュウリはおいしかったので、もう少し持ってきても良かったと思った。O和田さんは日陰で寝ていた。一人寂しく実家に近い三重県を観光していたイケメンK林が迎えに来て、とりあえずスメールに行くことにした。車に乗り込み、K林が全体重でアクセルを踏み込んだ時、悲劇が起こった。O和田さんが吐いたのだ。加速度が良くなかったのだろうか。CLは見ていなかったのでK林からの伝聞でしかないが、結構な量だったらしいので、スメールで治療することにした。脱水症も疑われたのでググって対処法を調べた。医療レジュメに載せてなかったのはやっぱり良くなかった。経口補水液を補給すること、ということだったが、それらしいものは手元になかった……と思ったらあった。K林の差し入れである。K林は到着したときに全員に凍った熱中症対策のジュースのペットボトルを配るというイケメンっぷりを発揮していた。これは糖分と塩分が入っているので水で薄めれば使えると思われた。とりあえずこれで大丈夫だった。スメールではアクエリアスも手に入って、安静にしていてもらったらかなり治った。回復っぷりが異常で、7時30分頃に京都に帰った後に普通に楽楽楽でラーメンを食べられていた。謎すぎる……。


ともあれ、無事にpart1が終わってよかったです。A川は完璧にSLができていました。何というかセンスを感じるという感じの上手さでした。今後が楽しみです。1回生2人はよく頑張っていたと思います。この調子でレベルアップしていけば南アルプス縦走も全然行けると思います。そしてK林。O和田さんが帰りに潰れていたので、危うくドライバーがいなくなるところでした。本当に助かりました。ありがとう。

O和田さんの件について。まず、しんどくなったら誰でもいいので(できればCLが良いけど)そのことを言って欲しいですね。もちろんこれは全部員に言えることです。あと、水はしっかり持って来ましょう。水は5×体重[kg]×行動時間[h]で算出すればいいと思います。『山の救急医療ハンドブック』(山と渓谷社)によると脱水量がこれで算出できるらしいです。