この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2016年05月02日

M里です。4月30日(土)に日帰り個人山行で大峰の刈安谷に行ってきたので報告します。メンバーは木戸さん、S木、S原、M里の4人。


写真:http://photozou.jp/photo/list/2619556/8843753


午前1時にBOX集合。168号を快適に走って5:15笹の滝駐車場に到着。

5:40 出発。寒い。

5:50 笹の滝。日本の滝100選。

~6:55 笹の滝の左岸を高巻く。小尾根を越え、少しクライムダウンしてから50mザイルでの懸垂下降1回で笹の滝落ち口に降りた。買ったばかりのS原ザイルの初使用であった。

7:00~ 笹の滝上に降りたら目の前はつるつるスラブの10m。左岸から巻いた。途中で何度か切れ落ちた箇所をトラバースしたが、行きやすいルートにはトラロープがかかっていて、ルート取りにはあまり苦労しなかった。いくつか滝をまとめて巻いて、はしごが置いてあった岩を下るとそこはホホゴヤ谷出合であった。

7:35 ホホゴヤ谷出合。出合に掛かる25m滝の造形は圧巻。

7:40 斜滝8m。左から登ることを試みるが、ツルツルの岩に阻まれて断念。右岸巻き。

8:03~9:10 滝とゴルジュ。とても登れないので右岸巻き。巻いている途中で目の前にスラブの斜面が現れて大高巻きを覚悟したが、スラブの一部にかなりしっかりした足場があり、簡単にトラバースできた。少し進んだ後、沢床に降りるために最後はトラバース懸垂下降をした。

9:15~9:40 四ツ滝。4つの滝をまとめて右岸から高巻いた。岩尾根がトラバースを妨げていたので、一度稜線まで上がってから岩尾根を越えて沢まで降りた。

9:43 左岸湧水滝群。左岸に何本も滝が掛かっていて美しい。ここから廊下が始まる。へつったりシャワークライミングをしたりして通過。ちょうどこの時間から日光がいい具合に差してきて、気持ちいい遡行ができた。

10:07 夫婦滝。右岸巻き。ロープあり。上から夫婦滝を眺めると、円い窪地に両側から滝がかかっていて不思議な空間を形成していた。ここより先は穏やかな流れ。

10:25~10:35 レスト

10:40 畑を囲むフェンスが見えたところで遡行終了。小峠まで明瞭な道を辿る。小峠からほんみちの花瀬修道場までかなりよく整備された道を下る。ほんみちの関係者とすれ違うたびに、事前に入山の連絡をしたかと訊かれた。修道場でほんみちの方に道を尋ねたら、林道まで案内してくださった。その時に聞いた話では、刈安谷周辺もほんみちの私有地であり、入山する場合は必ず連絡を入れてほしいとのことであった。

11:30 林道。下に不動滝が見えた。落口のつるつるの曲線と上部の圧倒的ゴルジュに目を奪われる。個人的には、不動滝>ホホゴヤ谷出合の滝>笹の滝 の順ですごい滝であったと思う。

11:50 駐車場。木戸さんの指示で謎の写真を撮る。


 下山後は湯泉地温泉で汗を流す。十津川沿いのこぢんまりとしたいい温泉であった。谷瀬の吊橋に寄る。かなり観光客がいて驚いた。吊橋には「20人以上は渡れません」の看板があるのに、警備の人は人数を数えている気配もなくどう見ても20人以上渡っている。高度はあるし下の板はボロいし揺れは酷いしで、滝の巻きよりスリリングだった。揺れのせいで少し酔った。帰りのドライブは皆ボロボロであった。早朝出発の限界を見た気がする。かっぱ寿司で打ち上げをして、京田辺でS原を降ろし、20時過ぎにBOXに着いた。


 全員Top経験者ということで、巻きのルート偵察がかなりスムーズに進み、結果的に速いペースで遡行ができたと思う。次から次へとイベントが現れて単調なところが全くなかったので、とても楽しい山行だった。そしてやはり木戸さんがいると、助言のおかげで皆の判断が的確かつ素早いものになり非常に心強い。

 この沢を登るなら、ほんみちの修道場への連絡は必須。過去の事故でヘリコプターが出動したことやクマが出ることを理由に、あまり入渓してほしくないと伝えられるが、強く止められることはない。下山時に修道場を通らざるを得ないので、不法侵入とならないためにも一報が必要であろう。