この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2016年06月28日

6/26に鈴木と二人で貫井谷を遡行してきた杉原です。

今までに遡行した中では難しい部類に入る沢で、良い経験になりました。


写真:http://photozou.jp/photo/list/2619556/8878263


金曜日から土曜日にかけてザザ降りだったものの、二人なので、無理ならササッと撤退しようぜ、とのことで土曜日唐突に貫井谷を遡行する計画が持ち上がった。


僕は朝、北小松と間違えて花背の地図を握りしめてきてしまったので、鈴木の地図を借りながらRFすることになってしまったが、右俣に入るというナメプはしなかった。


鈴木の驚異的な突破力で、ザイルは二度しか出さなかった。一回は一応出してみたもののすぐに片づけて、二度目はその巻きの最中で懸垂下降するときに用いた。その巻きとは第一ゴルジュの抜け口で、右側を登ったのだが、かなり怖かった。残置ハーケンもあった。


もう一か所印象に残った場所は第二ゴルジュの中にある3段15Mで、僕はそこの二段目で3mちょい滑落した。僕は左から登ったが恐らく僕の方をランビレしながらのぼるのが主流なのだと思う。鈴木は右から登っていた。

大きな滑落が起こるほどの大滝がなかったのでザイルを出さなかったが、ここを左から直登するなら出した方がいいいと思う。その判断も水量の多さゆえに登ってからでないとホールドやスタンスの量が分からなかったが、もう少し詳しく記録を読んで来ていればザイルを出したかもしれない。


滑落の詳細を述べると、僕は途中までチムニーで登ったのだが水量の多さに圧倒されて降りようとした。しかし、チムニーで登ったので降りることができなくなり、上にいる鈴木に助けを求めたものの、ザイルは僕が持っていたので、スリングも届かず、上で鈴木があたふたしているのが分かった。他力本願になり、力尽きて落ちるのを待っている最中に、ちょうどいいクラックを発見し、ATCをナッツ代わりにして降りようとしている最中に落ちた。幸い軽い打撲で済んだのだが、皮肉にもATCはいい感じにナッツの機能を果たしていて、それを回収するのにまた時間がかかった。


詰め上りはSO SOという感じで、山頂では、その日同じく比良に来ていた1、2回生集団に僕が上半身裸で武奈ヶ岳にいる写真を送りつけたりして遊んだ。送り先を岩本にしたのだが、岩本が帰りしな、同じ山行に行っていた女子にその写真を見せびらかし、女子の間では「杉原ねーわ」と悪口を言われていたらしい。「うっせーわボケ!別にお前らに送ってねーだろ!」とか下山後に愚痴っていた。


帰りしなの鈴木は滅茶苦茶早かった。常に走っていた。


最終的に7時間ほどで下山し、無事にバスにも乗れてハッピーエンドだった。

鈴木と僕の二人で沢に行くのは初めてだったが、二人なのもありサクサク進んで良かったと思う。

この山行によって役員会報告に沢の報告が追いついたので、じきにまた抜かす時がくるのではないだろうか。