この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2015年12月15日

こんにちは、杉原です。


以下の記録を記します。

11/25に琵琶湖(杉原・鈴木・大柳)

12/13に保津川 下り(杉原・大柳)


写真:http://photozou.jp/photo/list/2619556/8766466




11/25 天気:晴れ


三人で琵琶湖へボートの練習をしに行くことになった。

アプローチは自転車で一時間ほどだった。


まずは空気を入れる。所要した時間は十分ちょいだった。湖の岸からそれほど遠くないところに浮いている何かを目印にしてボートを漕いだ。簡単にたどり着いて、もう一往復することにした。しかし二回目は風に流されてしまった。岸に着いてからボートの裏を確認したところ、空気の口が開いていて、片方だけ抜けていた。これで前に進まなかったらしい。

他の空気の口も、ボート上で場所を入れ替わる際に当たって開くことがあった。構造上、開くからといって必ずしも空気が抜けるわけではないのだが、なんか引っ掛かりやすいような構造にもなっているなぁ、と感じた。


他にもボートで釣りをしている人たちがしばしばいて、岸にも釣り人がそこそこいた。

特に岸にいる釣り人には気を付けてボートを漕ぐべきだと感じた。


琵琶湖上に浮いている他のボートやカヤックはもっとしっかりしたものだったが、あれを西表島に持って行くのは不可能だろう。


まとめとして、風には気を付けよう、と思った。

さらに、空気の口はガムテープなどで塞ぐのが得策かと思われる。

とりあえず、琵琶湖は安全だろう。

次に来るときは沖の白石に挑戦したいと思う。

沖の白石とは琵琶湖のちょうど真ん中(岸から約6km)に存在する岩で、カヤックでなくてはアプローチできないクライミングスポットである。(ボートでも行けなくはないのだろうが、流石にこの距離は行くだけでしんどいかも...。)「沖の白石ダイレクト」というルートをfinitrackの人が登攀している。


記録:http://blog.finetrack.com/?p=4160



12/13 天気:くもり


10:00 BOX集合。ザックにボートを入れるのに手こずった。やはり西表島の際は、ザックの外にくくりつけるのが良いだろう。半ごろに出発。色々なものをザックの外に装備していたので、街中の人は驚いただろう。


11:13 JR嵯峨嵐山駅に到着。自転車を駐輪場に止めた。ここは一日150円。


11:19 快速に乗った。トンネルから出る度に見える保津峡に歓喜の声を上げる。しかし、降りる予定であった馬堀に停車しない。そっか、これ快速か。高校時代、毎日乗っていた線だったのだが、記憶とは薄れていくものだなぁ...。JR亀岡で下車。馬堀と同じ金額だったので乗り越し精算不要。電車賃は200円だった。降りた瞬間に、保津川下り!保津川下り!と旗や看板が大量にある。どうやら、観光客は亀岡からボートに乗っているらしい。駅には保津川を模したオブジェがあった。その遡行図?を大柳とまじまじと見つめながら、川へと向かう。駅から600mほど行くと川にぶち当たった。名物保津川立ち食いうどん!と書いてある看板の店(潰れてた?)の裏には、船に乗れるよう整備された川岸があった。そこで乗船することに決めて、前回と同様に十分ほどで膨らませた。


11:30 乗船。カーブの外側だったのでいきなりクルクルと回転しながらかなりのスピードで流されていく。橋の下に段差があった。これ大丈夫か?と思ったが、観光業者が使っているだけあって、整備されていて水しぶきは浴びたものの楽しく越えれた。ここらへんではまだ冒険心があり、波があるところに積極的に突っ込んで行った。


今回は一人一本オールを持って進んだ。最初はオールをしまって、棒切れで岩をよける予定だったのだが、棒切れが発見できなかったのと、流れからそれると勢いがなくなり、楽しみが半減するだけでなくゴール地点への到着も遅れるので、結果的にオールを使いまくって進んだ。


前に保津峡が見え始める。この辺りではバランスをとるのが上手くなってきた、というかバランスをとらずにクルクル流れていくのはイメージしていた川下りと違ったので、バランスをとることにした。


保津峡の中に入るともう水しぶきが凄いのなんの。最初はハイテンションで突っ込んでいたのだが、ボートに水が溜まり始めたのと、前回と同様に空気の口が開いて、空気が(一瞬だけだが)抜けたので、上陸して水抜きと空気入れを行う。この際に、大柳が金属の器?を拾った。これでわざわざ上陸しなくてもボートから水をかきだせる!


そして優雅に進んでいると観光業者の船が横を過ぎ去っていった。観光客に手を振られて、大柳が振り返した。


そして、段差で転覆。オールだけは離さない。ボートに大柳としがみつきながら川岸へとたどり着いた。

転覆している横でまたもや観光業者の船とすれ違う。

この時は「お前ら死ぬつもりか!」と言われた。まぁ確かにあれは少し怖かった。夏場なら何も言われなかったのだろう。冬場なのもあって、寒さで(確かに)死にそうだった。


ここまででいくつか経験的に学んだことを以下に列挙する。


・保津川には真ん中に人工的な石垣がしばしば設けられている。これは川幅を調節することによって、川の速度を上げているのだろうが、その石垣を右に行くか、左に行くかで大きく違う。観光業者が通る方(正解)は、大きな木の船も通れるほどに段差も岩もなく、かつ水面が波打っていて楽しい。しかし、間違った方を進むと岩がゴツゴツしていて、しばしば段差が存在する。この段差は微々たるものなのだが、ゴムボートでは転覆してしまう。

・岩にボートが当たっても意外と大丈夫。理想は長い棒で岩を押してよけること。オールで押すのはよくない。オールを分解する際に、入り込んでしまって抜けなくなる。(今回、一本抜けなくなった。みんなすまん!)

・波のように水面がひょんぐっているところの下には岩がある。これは時には楽しい、がしかし時にはその岩の上に乗り上げて進まなくなる。あと、ボートの床は薄いので、膝などを打つと痛い。

・絶対にバランスを保ちながら、船体をまっすぐに向けること。船体が横に向くと転覆しやすくなる。一人一本オールを持って、船にオールを固定せずに漕ぐのが、漕ぎやすいし、バランスもとりやすい。

・後ろの方が、船体を調節しやすい。後ろが漕ぐとすぐにボートの方向を調節できるのだが、前の人が漕いでもなかなか調節できない。観光業者の方向調節役がボートの最後尾にいるのもこれが理由なのではないだろうか。(大柳推察)

・観光業者が一隻来ると、そこから連続で来る。やはり観光業者のボートは進むスピードが速いので横によけて抜いてもらうのが良いだろう。あと、観光業者は基本的には優しい。「楽しんで来いよ~!」と声をかけてくれる人もいた。客の前というのもあったのだろうが、基本は無言であったり、普通にスルーしてくれる。唯一怒られたのは転覆した時だった。あれはまぁ、怒られてしかるべきだろう。真冬だったしな...。

・流れは渓谷に入るとかなり早かった。自転車をゆっくりこぐほどのスピードはあった。結果的に、ボートの水を抜くために上陸したり、転覆したり、連続5隻ほど観光業者に抜いてもらうのを待ったりしたが、13kmを4時間ほどで進んだ。


とまぁ、色々と学びながら、金属の器も転覆の際にどっかへ吹っ飛んでしまい、ちまちま降りて、ボートの水を抜きながら進む。


大柳が震え始めた。その振動がボートで伝わってくる。彼はJR保津峡でやめないか?と提案していたが、いやぁ、進もうぜ、と強引に行かせてしまった。この辺で全行程の半分らしい。


そこからも、船はバシャバシャと水しぶきを上げながら進んだ。途中で一度、大柳がバウンドして、船からほり出された。オールを差し出したが、先っぽが抜けて、大柳は少し流れて川岸に到着。夏なら笑えるが季節が季節なので笑えない。


16:00 そこからはブルブルと震えながら、浸水した床で足の感覚もなくなり、バランスだけは保ちつつ、嵐山に帰還。

オールがぬけねぇー。着替えて、JR嵯峨嵐山に向かった。観光客は日曜日だったこともあり、大勢いた。自分たちの格好に中国人や韓国人も驚いただろう。これがジャパニーズソウルだぞ!


帰りしなにコロッケを購入して、BOXへ到着。

やっぱりオール抜けねー。(翌日に一本だけ抜けた。)


最後に、嵐山へ到着した際に「水難事故多発注意」という看板があった。今回、保津川下りをして、本当に行くところは選ぼうと思った。少しの段差でも転覆し得るし、水があまり流れていないところでは水中に植物が育ち、足にからみついて溺れることもあるかもしれない。

友人にも、後輩がそれで死んだらどうするんや、と言われてその通りだと思った。

ワンゲルがボートで亡くなるという事故も起こしたくない。

(まぁ、圧倒的に沢登りのリスクの方が高いであろうが...。)


保津峡は関西で最も有名なラフティングスポットなので、大丈夫だったが、別の川へ行く際には入念な下調べが必要だろう。なにゆえ、ネットで検索しても記録がなかなか出てこない。観光業者のサイトばかりがヒットする。(ヒットするならまだ場所としては良いということ。)YouTubeで川の動画を確認するのが精いっぱいだ。

とりあえずは大きな川、もしくは観光業者が多数介入しているような有名な場所でのみ川下りするべきだろう。関西では他に熊野川や吉野川が存在する。

とはいえ、本当に楽しかった。大柳もそう言ってくれたので良かった。あれほど寒かったのに、迫力のある場所を通過する時は滅茶苦茶盛りあがった。お金もほとんどかからないので、是非またPartyメンバーで行きたい。


今回は西表島に向けての良い練習となった。クイラ川は流れが弱いだろうし、とりあえずは観光業者が介入しているので行っても大丈夫だと思う。

ヘルメット、ライフジャケットは必須!

今、ライフジャケットは二着しかないので、西表島までには5人分のライフジャケットを調達しなくてはならない。