この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2015年11月08日

どうもこんにちは、再々撤退した杉原です。

岡和田(Top),村瀬(Sec),鈴木,大柳,杉原(CL)の5人で京都北山にRF練習をしに行く予定だったのですが、前回、前々回と同様に村瀬の足が原因で撤退しました。


写真:http://photozou.jp/photo/list/2619556/8743783


まずは回想から

木曜日、村瀬は足の調子を確認すべく大文字山を二往復する予定となっていた。

彼が入山前BOXに寄った時、僕もBOXにいたのだが、血だらけでザックを背負って登場した。手には大量のバンドエイド、耳も擦りむいていた。自転車にひき逃げされたらしい。彼は被害者なので彼を責めても仕方がないのだが、その時は率直に(加害者ではなく村瀬の方に)「何してくれてんだ」と思った。そして何かとても大きな権力から完成を阻止されているのではないかとも思った。

それでも彼はめげずに大文字山に登頂したようで、Partyメンバーに「大丈夫そうです。」という連絡があった。それと同時に「面倒なので一往復だけにしときます。」という連絡もあった。そして今週末に北山に行くことが確定した。

しかし、まさかまた悲劇が起こることになるとは...。


今回のコースは日帰りできるかできないかのギリギリのコースタイムで、僕としては是非北山で一泊したかったのだが、全員が一丸となり、RFに率先して参加して欲しいという願いからレンタカーは一日だけ借りた。断じて、日帰りしたいから一日だけしか借りなかったのではない。

そして不幸にも日帰りすることができた。


11/7(土) 天気:曇り


2:30 BOX発。初めて全員が遅刻せずに集合できた。小学生並みの目標だったが今期のPartyとしては(予備合宿は全く前進しなかったが、)大きな前進であろう。村瀬はモイストヒーリングが効くらしいと言いながら、ラップとガムテープで手をグルグル巻きにして登場した。いつもどうり岡和田が率先してハンドルを握った。鈴木に「なんでお前はそこまで運転がしたいんや!」と言われていたが、それに対して岡和田は「そこに車があるから!」と答えていた。彼はジョージ・マロリーの生まれ変わりに違いない。


4:40 下山地点に到着。いつも通り眠すぎるので仮眠をとる。しかし決して0付はしない。


5:20 起床。少し寝坊した感があったが、目覚ましを設定していない割にはうまい具合に起きたと思う。


5:30 準備をして出発。


6:50~6:57 入山地点に到着。木戸さんに言われていた通り、かなり入山地点が分かりにくかった。対岸の神社なんて到底見えるわけもなく、一度集落まで通り過ぎてから逆算で入山地点を発見した。僕は出発前、BOXでKさんたちに生きるとは何かを議論され、仮眠をとることができなかったこともあり、眠たくて意識がもうろうとしていたが、優秀な一回生たちと鈴木が発見してくれた。入山地点に行くために恒例の渡渉をしたのだが、そこからのトラバースがかなり大変だった。入山地点には石垣がたくさんあった。RFした後、水を飲めるだけ飲んで出発。このころにはかなり明るくなっていて、予定よりも遅れていることは明らかだった。


7:57 主尾根出会い。入山してすぐのとこらへんには明瞭な踏み跡があった。最近、岡和田はことあるごとに、「そんなんじゃCLなれねーぞ」と脅されているのだが、今回もここまでフラフラと歩き、先頭を歩いていない場面があったので、「後ろの人に抜かされる度にCLポイント-1な!」と言ったところ、他の一回生が岡和田を中心として単振動したので、岡和田のCLポイントは-∞へと発散し、もとあったポイントまで復帰不可能となってしまった。可愛そうだが、これでもう岡和田はCLにはなれない。


7:57~8:11 レスト。主尾根との出会いにはグラウンドに見えるほど太い登山道があった。


8:30 ×657ピーク。RFしたところ、ピークから出ているべき方向に尾根が出ていたので657ピークであると勘違いした。地図上にも隠れ小ピークと思しきポイントはなかったのだが...。


8:43 ×657ピーク。なんかここの方がより657ピークらしいぞ!ということでまた小ピークを657ピークと勘違いした。ここからも同じ方向に尾根が出ていた。


8:55 〇657ピーク。まさにこれが657ピークだ!と言わんばかりの方向に尾根が出ているピークだった。ここからコルまでがRF難なのだが、進むべき尾根が出ているであろう小ピークも見つからず、妥当そうなところで方角を合わせて鈴木が偵察で降りてみたところ、ここであろうということで下っていった。シンコボが目の前にそびえたっていたが、なかなかコルが出てこないので少しトラバースしてみるとコルが登場。青いテープが巻きつけられた針葉樹林が沢山あったのだが、地形図上では広葉樹なので少し疑いながら進んだ。


9:36 やはりこのルートで正解だ!やったぁ!となっていたこのころ、村瀬の足にまた悪魔が忍びよっていた。


村瀬「むむむ...。何かきてますね...。」

その他「ん?どうしたん村瀬?」

村瀬「来てますね、違和感が...。」


この時、杉原Party完成失敗のベルが鳴った。

さよなら合宿としての西表島よ。

撤退が決定したのだ。

一瞬無理にでも続行してやろうかと考えたが、どのみち村瀬はひき逃げされたことによって手を怪我していたので、絵馬小屋谷に行くのは厳しかったし、Secの村瀬が怪我でズタボロ、Topの岡和田は全てがズタボロでクビとなった今、このPartyの完成は何一つ意味を持たなくなったので、撤退することにした。

皮肉なことに無職の大柳のみがピンピンしていた。

そんな大柳は「もはやこのPartyは何のサークルなのか分かりませんね。」なんて言っていたがその通りである。なにせ行っている山行の半分以上が藪でそれも全て撤退している。BOXで汲んだ計22Lの水を毎週藪にまいて帰るという頭のおかしい集団はこの日本で我々くらいだろう。まいているこっちも、藪に成長されるのは不服である。


すぐ横に太い林道が存在することは確認済みだったので、僕がそこに偵察しに行った。地図は持っていっていたのだがコンパスを置いていっていたので、僕の帰りが遅かったこともあり、帰った時にはみんなが、杉原は遭難したのではないかとそわそわしていた。鈴木は僕の携帯に「大丈夫?」とLINEを打ったのだそうだが、コンパスを置いて行っている人が当然携帯を持って行っているはずなどない。実際、偵察しに行った僕も時間がかかって驚いた。地形図上では百メートルほどなのだが、なかなか林道は出て来なかった。「お!あれは林道ちゃうか?!」と思ってルンルンで下るとイチョウの葉だった、なんてことを繰り返していた。


なんやかんやあったが、その林道を使って、行きしなに通った主尾根の出会いまで戻った。

そして行きしなに登った尾根を下山することにした。


13:25 ここでまたアクシデントが発生した。鈴木のカメラが藪にのまれたのだ。のまれるような藪なんてどこにあったんだ...ってくらいに北山の尾根は歩きやすかったのだが、とりあえずついさっきまでカメラはあったので、鈴木は回収しに登り返して、結局見つけて帰ってきた。おそらく、みんなで木を揺らしながら、落ち葉の中でポーズをとる岡和田を撮影するのに勤しんでいた時に落としたのだろう。


13:54 下山。大柳は達成感を得れなかった分、せめて何かを得て帰りたい!ということで、道端のイモリを捕まえていた。家で飼うらしい。

イモリというと金草岳に行った時には、林道でイモリがうじゃうじゃいて、車を転回して駐車する際に、タイヤに巻き上げられたイモリたちが宙を舞う、なんてことがあったほど、沢ではなじみ深い生物なのに、それを飼うなんて、彼は変わり者である。


まあ、その後も色々あったが無事BOXに帰還した。

結果として、レンタカーは一日だけで正解だった。

藪で食べるはずだった焼きそばはBOXで調理した。今回も撤退という結果となり、やけくそになっていた我々はとにかく部室にある調味料という調味料を焼きそばにほり込んだ。カツオだし、カレー粉、ケチャップ、ブラックペッパー、しまいにはウィスキーの富士山麓までもが焼きそばに投入された。個人的には富士山麓風味の美味しい焼きそばになっていたと思う。


今後について

PWとして村瀬抜きで絵馬小屋谷に行く趣旨を来週の役員会で伝えて、了解をもらえれば、来週末に絵馬小屋谷に行く予定です。Secは岡和田にして、Topが上る際のビレーヤーは僕がやろうと思います。(もしくは僕が登り、鈴木がビレーヤーになるという可能性もあり。)

今年は最弱のPartyで最強の計画である西表島縦断をしよう!ということだったのですが、その縦断もPWとして行ってよいかどうかを来週の役員会で相談します。Escapeもできる限り容易するので、何とかしてオッケーをもらいたいです。今回の藪漕ぎについては、少なくとも進んだとこまでは全員が意見を出し合いながら、間違えることはあっても常に妥当な判断でRFし進んでいたので、それを考慮して頂きたいです。

とりあえず、西表島の計画は村瀬向きで提出する予定です。そして3月ごろまで、長いスパンで見て、もし村瀬の足が治るようであれば、まずは日帰りで、できる限り距離の長い縦走に、西表島の計画と同じくらいの重さを背負ってもらって完走してもらいます。その後に、完成編相当の沢に行ってもらい完走した場合には西表島の計画に加えるという感じにできればなぁと思ってます。