この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2015年10月13日

どうもこんにちは、杉原です。

沢のPart3として10/10,10/11に南紀の滝本に行ってまいりました。

メンバーは岡和田(Top),村瀬(Sec),鈴木,大柳,杉原(CL)の5人です。

上回がいない初めての山行はノビノビとしていて楽しかったです。

ノビノビし過ぎて1日目のコースタイムは全く参考になりません。

無事完走はしましたが、波乱万丈でした。


写真:http://photozou.jp/photo/list/2619556/8724833




10/9(金) 天気:曇り

~22:40 レンタカーを借りてから天候が悪化して、南紀に行くか奥美濃に行くかでメンバー内で闘争勃発。鈴木「藪の天気が悪化してるぞ。」、岡和田「運転が不慣れなので藪にしましょう!」、大柳「南紀の天気もよくなさそうですよ。それに今からペミは大変です。」僕が見たところ天気は一長一短だったのでどっちでもよく、寸前まで「なら南紀にすっか。」、「いや藪にすっか。」とぶれていたのも原因でドタバタした。結局、滝本に決定して、装点をしてからいざ出発!!


12:00 岡和田の斬新なドライビングテクニックで杉原家に到着。ここで僕は藪装備から沢装備に変更した。滝本を目指す途中でマクドによって大柳の夕ご飯を購入。村瀬と大柳が車酔いしながら悪路を走る。


10/10(土) 天気:曇りのち雨


5:15 滝本集落に到着。静閑瀞の時と同じところに駐車した。運転が疲れたので仮眠をとる。1日目のコースタイムに余裕があるので大丈夫だろうと判断した。


7:00~7:32 起床。準備をして出発!


7:41 入山地点に到着。宝竜滝の看板があった。RFして入山。


7:53~8:05 林道終点。服脱ぎレスト。準備して入渓。


8:30 宝竜一ノ滝。集合写真を撮ったりして遊ぶ。原澤さんの記録から簡単な突破方法は把握していたのだが、ランビレ練習のため、あえて沢ナビと同じ左岸巻きを選んだ。左岸巻きに取り掛かり、一段上がったところでテラスに乗った。高度感があり、それほど広さに余裕のないテラスだったので、セルフを取ってからランビレの用意をする。そこでいきなり岡和田が「じゃあ登ります!」と謎の発言。まだザイル出してないよ...。いつも通りザイルが絡まる。「練習しといてね。」とは言っといたものの、一緒にやってあげなかったので自らも責任を感じた。村瀬と鈴木が代わりにほどいた。見たところザイルの長さが足りるか微妙なところだったので、マルチピッチになる可能性があることを周りと確認。さらにザイルが足りなくなった時の笛の合図を岡和田と確認した。最後に、トラバースする際には支点を取れる限りとることを説明して、鈴木と僕がスリングを渡した。そして岡和田が登り始める。じきに上から笛が鳴った。その時にザイルはまだ余裕があった。どんなところで止まってるんや...、と不安になる。鈴木、大柳に続いて自分の番が来たので登ってみると、なかなか大変で「岡和田やるやん。」と感心した。てっきり支点を大量に取りまくると思っていたのに、適度な間隔で取られていたので驚きもした。上に上がってみると、またまた小さめのテラスで岡和田がビレイしている。そこで鈴木が怒っていた。何がダメだったんだ?と疑問に思いながら話を聞くと岡和田がここで止まった理由はスリング切れとのこと。しかし切れたのは僕と鈴木が渡したスリングのみで、トップ装備のヌンチャクは一つも使われていなかった。なにやってんだコイツ...。次に上がってくる村瀬とは笛の打ち合わせ不足だった。登りました、とビレイオッケーです、の2回吹くつもりだったのだが、下にいた村瀬は1回目をビレイオッケーだと勘違いしてザイルが張られていないことを訴えかけていた。しかし登りましたの合図を吹かなければ、プルージックで登りやすいように村瀬がインクノットで固定しているので、ザイルを引き上げられない。なんやかんやで村瀬も登ってきた。村瀬と笛について話し合う。いろいろやっている間に、鈴木がトラバースして巻けるか確認したが無理とのこと。


10:50 今度は自分が上を登って巻けるか確認しに行ったところ容易だったので、ここからはフリーで進むことにした。この時Topは自分がやり、鈴木には最後尾を登ってもらうことにした。


11:09 宝竜二ノ滝。2時間半かけてまだ滝一つなんて...。


11:17 宝竜二ノ滝巻き終わり。明瞭な踏み跡があった。


11:50 下コッペ滝。村瀬は自分単体で写っている写真が無いことを嘆いていたので、今回の山行では積極的に村瀬の写真を撮ると約束した。遡行図には滑りやすいが直登可と書いてあったので、早速村瀬が直登。滑って落ちてきた。腕と足を擦りむいた模様。鈴木、岡和田は左岸巻き。大柳、村瀬は左寄りを直登した。


12:12 コッペ滝巻き終わり。左岸巻き。少し高めに巻いた。


12:13 取水堰堤


12:28~12:40 藤網の要害。レストしながら村瀬のケガにマキロンを塗った。


12:45 奥コッペ滝巻き終わり。


12:53 イオノ谷との二俣をRF。岡和田がRFせず勝手に進んで行ったので呼び止めた。


12:53 燈明滝。左岸巻きした。途中で一回生3人が止まっていたので、どうしたのかと聞くと鈴木が偵察?か分からないまま進んだので待っているとのこと。遠くから確認したところ、偵察ではなさそうで、かつ鈴木の巻いているところが小回りのし過ぎで滝の途中に出ていたので、安全のためにもう少し上を巻くことにした。上に上がると鈴木がザイルを要求していることを一回生から告げられた。見たところ緊急事態には見えなかったが、緊急事態を想定して、岡和田に急いでザイルを出させる。しかし上手くほどけず絡まったまま投げたので、届かず、さらに石の間に引っ掛かった。ここで僕が補助ザイルを出して、詰んでから、木に固定して投げた。鈴木はプルージックで登った。鈴木がいたところはレジュメによると、燈明滝の二段目で、激シャワーではあるが直登可とのことであった。しかし実際にはかなりツルツルの岩で登ることはできなかったそうだ。ここでの問題は二つで、一つは鈴木が偵察かどうかを周りのものに告げていなかったこと。そしてもう一つは緊急事態の場合にザイルがすぐに出せないことが改めて分かったことだ。緊急事態にはザイルを詰む余裕はないと思い、僕もザイルを詰ませなかった。距離的にもある程度ほどけていれば届くと判断したのだが結果的には、鈴木のもとにザイルが届くまで時間を余分に要した。改めて岡和田にザイルのほどき方と結び方をレクチャーしたところ、「勘違いしてました!」とのこと...。本当にシャレになんねぇよ。また、緊急事態であったのなら、岡和田にはザイルがほどけないことを想定して自らが補助ザイルを出すという判断が最適だったのかもしれないとも思った。


14:34 ナベラゴの滝。右岸巻きで、明瞭な踏み跡有り。


15:00 上流部で、登山道が通っている支流ルンぜを発見。突然雨が降ってきたのでここをCSとした。テン場としてはかなり良かった。焚き火場を守るためにレスキューシートを出すも雨が強すぎて焚火どころではなくなった。ザックの雨蓋に大量の杉を入れて運んでいた大柳は落胆していた。ここで村瀬がポールを忘れていることが発覚。細引きやスリングを用いて気合で設営した。


16:00~ 岡和田が天気図を取ったところ停滞前線ができていた。全員のテンションが下がりながら食事の支度すると、白菜の量が尋常じゃないことが判明した。鍋は第四弾まで行われ、四段目にはティッシュが混入していた。みんなのコッヘルからティッシュが紐みたいに出てきた。テントに入ってから使われたティッシュを言えば、銀マットを拭いたものか、僕が鼻をかんだものかのどっちかだ。鼻をかんだティッシュは自分で集めていたので、それではないと思うが...。テンションが低かったのでビンのまま持ってきたワインは開けないことにした。僕が持ってきたカードゲームをして遊んでいると、テントがへしゃげてきて、背中に冷たいテントが当たってきたので寝ることにした。しかしポールを使っていないこともあり、テントが狭く横に並んで五人寝れない。村瀬はどこでも寝れることが特技なので、村瀬をみんなの足の下にして就寝。


10/11  天気:雨のち曇り

5:00 起床。まだ少し雨が降っていた。テントはびしょびしょだった。朝ご飯を食べながら寝心地について話をすると、みんな足元の村瀬が気になって寝れなかったそうだ。村瀬はぐっすり寝れたらしい。外に出るとフライが水を汲んでいた。朝ご飯の時に全員ライターが無いことが判明。北海道へ行くのに抜いたのが原因だった。


7:10 ダブルフィッシャーマンでザイルを連結した。ここで村瀬のハンマーの長い手がなくなっていることが判明。買いなおさないと...。


7:35 天候判断もろもろでようやく出発。すぐにCS1を発見。


8:03 ボタバ谷導水路のコルに到着。常に階段があるので、階段を探しながら動いた。


8:13 滝本北谷に到着。増水は全くしていなかった。土木のプロである地球工の鈴木によって、導水路が北谷の水を本谷に運んでいるという理論がたてられた。大きなルンぜは北谷の下流にあるので、増水の心配はなさそうだった。問題は斜面がヌメっているかどうかなので、亀壺の滝まで進んで判断することにした。亀壺の滝を選んだ理由としては比丘尼滝の懸垂下降と亀壺の滝の巻きの両方で判断しようと思ったからだ。


9:10~10:00 比丘尼滝を懸垂下降。このころには雨がほとんど止んでいた。岡和田の懸垂下降の手順は無茶苦茶で最初はATCをつけずに降りようとした。ある程度手順を確認することを大路さんからも勧められていたのだが、あいにく前日のテン場が雨だったのでそれもできなかった。どれだけ酷いものだったかは書き始めたらきりがないので省略する。とりあえず「僕、懸垂下降なんて一回もやったことないですよ...。」と岡和田が言ったのには驚いた。村瀬、鈴木、大柳が下降の後、僕もプルージックを用いて懸垂下降した。すると岡和田が滝の下まで降りずに中途半端なところで止まっていることが分かった。岡和田は鈴木から厳重注意を受ける。岡和田の位置は低くはないが高くもなく、とりあえず下まで降りて欲しかった。残りの者は下まで降りていたので、岡和田は再び懸垂下降で降りた。ザイルをたたもうとしたがザイルが絡まって、またたたむのに時間がかかった。この滝のすぐ後にCS可を発見。


10:22 インゼル


11:18 亀壺の滝の落ち口。右岸巻きをする。ロープが二本あり巻き道は明瞭だった。斜面も大丈夫そうで、かなり整備されていることを考慮して、下降を続行することを決断した。ここらへんから懸垂下降をカットして巻きを積極的に選択したのだが、その際に、大路さんに指摘されて持って行っていた滝本北谷の遡行図が活躍した。


11:36 亀壺の滝巻き終わり。屏風滝巻きはじめ。この後すぐにケヤキ原滝が登場。


11:50 ケヤキ原滝巻き終わり。テープがそこらじゅうにあり翻弄された。少し大きく巻いたような気もしたが安全に下降できた。落石注意。


12:22 2段15M滝。一段目をウォータースライダーした。この山行で最も楽しかったポイントだった。写真では伝わりにくいが結構高度感があって怖い。


12:45~13:45 部屋滝の落ち口。懸垂下降には最適のテラスがあった。15mの飛び込みが可能らしいが結局行わなかったが、飛び込み台を発見した。さっきの懸垂下降の指導で疲れたので、今回は岡和田係を鈴木に任せる。鈴木が怒っているのが分かる。何について怒っていたのかを書き始めるときりがないので省略する。下に降りてみたら、こんなところに飛び込むなんて正気じゃねーなと思った。部屋滝のすぐ下に滝がかかったルンぜ発見。RFをする。岡和田に自分の位置はどこかと尋ねたところ、自分の動いている道をルンぜの方だと勘違いしていたようなので絶句した。


14:19~14:35 巨大な釜を持つ滝を巻く。巻き道は最初は明瞭だが、途中からよく分からなくなった。しかし危険なものではなかった。


14:39 林道


15:00 下山


15:00~ しかしここからが長かった。まず岡和田が海沿いを運転することを断固と主張したのでもめた。とりあえず温泉に入ることにした。大衆浴場でなんと250円!やったぁ!と思ったら石鹸が持ち込みだったので水で洗い流すだけとなった。岡和田と再度格闘し、168号線を走ることとなった。条件として、レンタカーの返却までにドライブさせてあげることにした。五條で発見した「味味」を打ち上げにしたのだが、量が多かったので良かった。そして再び運転することになった岡和田だったが、ここまでも十分岡和田の運転は危険だったのに加えて、帰りしなに反対車線を走ろうとしたりしたのもあり岡和田の明日のドライブ権をはく奪することにする。そして人間ナビゲーション鈴木の睡眠や岡和田の運転の暴走?などがあり生駒をまわって帰ることになってしまった。僕は疲れたので家の近くで降ろしてもらった。本当に申し訳ないが早めに離脱。



今回は総じて上手く行った、とは言い難いものになってしまいました。原因として岡和田のザイルワークが大きな理由です。他にも各々ミスはあったので全てが岡和田のせいではないことは皆が分かっていますが、岡和田はもっとしっかりしましょう。ザイルワークもろもろは十分に教えているつもりでしたが、岡和田には足りなかったことを僕も反省して、一緒に練習します。しかし一方で岡和田の登攀能力はランビレの際にある程度保証されたことも事実です。

絵馬小屋谷に関しては、役員会の意見次第で鈴木をSLにしようと思います。とりあえず絵馬小屋谷には行って、パーティーとして完成はさせたいです。


また話は変わりますが、毎度のこと遡下降が鬼門となっているので奥口のモデルレジュメを作成しようかと思います。