この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2015年09月07日

宗里です。8/23にPWとして、北海道増毛山塊ポンショカンベツ川遡行を行ったので報告します。メンバーは合宿と同じ、宗里、鈴木、杉原、岡和田、大柳、村瀬、宮崎の7人でした。途中までは晴天で、沢も南向きで明るかったので、気持ちのいい遡行ができました。雪国の沢の雰囲気を味わえました。途中からはガスに包まれてしまいましたが、滝の連続で非常に楽しかったです。ただ、暑寒別岳の山頂が真っ白だったのは残念。どうしてこうも天候に恵まれないのか……。内容としては完成編以上に充実したと思います。詳細は追記をご覧ください。

写真:http://photozou.jp/photo/list/2619556/8701488


8月22日(土)

旭川から無料の高速を使って増毛へアプローチ。暑寒荘前の駐車場に停める。満天の星空だった。テントを張って0付するつもりだったが、無人小屋の暑寒荘が思ったよりも広くて快適だったので、小屋に泊まる。


8月23日(日) 晴れのち曇り

3:00 起床  

4:15 出発。コースタイムが11時間を超えるので、早めに出発。

6:00~6:15 レスト。晴天。気持ちのいい川原歩き。

7:50~8:05 776m二股。ここまで晴天で、非常に美しい景色。緑色の稜線も見えた。ここから先がこの沢の核心となるが、少し進むと下からガスが迫ってきていた。またか、という感じ。

8:25~8:52 20m。右岸巻き。岩がもろい。草を掴んで巻いたが、高度感もあり、かなり緊張した。

9:10 スノーブリッジが出現。雪が薄く、上を通るのは難しそうだったので、下を一人ずつ素早く通り抜けた。この辺りで完全にガスに包まれた。

9:22~10:55 二股。両側から滝がかかる。左の2段滝を登り、ヤブを漕いで二股の真ん中の尾根を越える。右の本流に降りるときに、高度感があったので懸垂下降。

10:55~11:06 13m。右岸巻き。草と木を掴んでトラバース。この後大きな雪渓が出現。今度は上を歩いて突破した。10mを超える滝が次々と現れる。ほとんどを巻く。たまに直登。

12:00ごろ 源流部に入り、ヤブが出てきた。途中から灌木とハイマツの入り混じった急斜面を登ることになった。えぐいヤブ漕ぎだった。大柳はカメラを食われてしまった。

13:25 遡行終了。やっとのことで稜線に出ると、一面のハイマツとガス。すごい光景だった。大柳がカメラを食われたことに気付いて意気消沈。現在地を確認すると、どうも途中で違うルンゼに入っていたらしく、予定地から少しずれていた。

13:40~14:05 暑寒別岳山頂。真っ白。

15:10~15:20 レスト。下山路は急でぬかるんでいた。沢靴に泥が付き、何度も滑った。

16:35~16:45 レスト。標高を下げるとガスは消えた。日本海が見えた。

17:30 下山


ポンショカンベツ川は、巻き、懸垂下降、雪渓の突破、と緊張を強いられた上に、最後には辛いヤブ漕ぎが待っていて、かなり充実した遡行だった。北海道の沢の美しさも堪能できた。これで晴れてさえいれば。

下山後は近くのホテルの温泉へ。夕暮れの海岸が美しかった。夕食は海鮮丼。美味。この日は暑寒荘に泊まった。

翌日、早朝に出発して観光に行く。カムイコタンに寄り、美瑛へ。青い池や色とりどりの花畑や緩やかな曲線を描く丘をドライブで巡る。12時半に旭川に戻り、皆で昼食。ジンギスカンランチをいただく。そして旭川駅に戻り、解散。道東に行く人、函館に行く人、札幌を観光する人、苫小牧からフェリーで帰る人、みんな各々の帰路につく。


総括。今回の北海道合宿&PWはとことん天気に恵まれなかった。稜線は常にガスっていた。こういうこともあるのだろう。しょうがない。2つの山行を通して、山の厳しさを嫌というほど学んだ。こんな酷い山行に連れてきてしまって申し訳ないと山行中は思っていたが、こうして振り返ってみると何だかかなり楽しかったように思えてくるから不思議だ。1回生たちも同じようなことを言ってくれたのでCLとしては嬉しい限りだ。北海道の自然のスケールの大きさを実感できたし、食べ物も観光も十分楽しんだので、まあ、やりたいことは全部できたと言える。ガスの山頂に満足できなかったCLは、個人山行で羊蹄山に行って晴天の山頂を踏んだが、これはまた別のお話。