この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。

2012年08月29日

 tommyです。合宿に行ってきましたので報告します。


 沢party合宿は、8月26日から28日の2泊3日で北アルプスの岩井谷と赤木沢を遡行してきました。3泊の予定でしたが3日目の行動が速く2泊になりました。詳しくは後述。


 25日にBOXに集合し、青春18きっぷで富山へ。夕飯の飯屋を探して歩いている折、なんとなく手提げ袋の中を見たtommyは愕然とします。沢靴が片方しかなかったのです。そんな忘れかたがあってたまるかと憤慨するも現実は非情なり。仕方なく情緒不安定になりながらも慌てて富山駅前の登山用品店にかけこみ、沢サンダルを購入します。草鞋のように履くフェルト板です。草鞋よりはよほど使えるという店員の話でしたので、いざとなったら草鞋を使うという考えもあり、地下足袋にこれを装着して入山することに。その夜は不安と自責の念で富山ブラックを食べているときも寝る前も泣きたい気分でした。どうやら道中で袋から落ちたようです。


 26日、バスで折立に行き、岩井谷橋まで林道歩きの後入渓。核心と言われる多段40m大滝までで皆が少し苦労したのはゴーロ帯で、少し0期の登攀に時間がかかっていたと思います。ルート探しに手間取るようですが、これは慣れの問題でしょう。しかしそれなりにゆっくり遡行することになりました。


 そして多段40m大滝なのですが、左岸直登が思いのほかあっさりできてしまいました。このころから夕立がぱらぱらと。増水の恐怖もあり、とりあえずセパを着せます。40mを過ぎたところに4m程度の滝があるゴルジュ帯があったのですが、これが直登で突破できるようには到底見えなかったので、左岸を大巻きすることに。しかしこの登りがブッシュを掴んで登るもので、滑落の危険は無さそうではあったものの雨にぬれていて非常に神経を食うものでした。更にゴルジュの上から降りられるルンゼが雨強くなる中歩くも結構先にあって大分不安で泣きたくなりました。なんとか降りたらすぐテン場で、それなりの高さもあったのでテントを張りました。しかし藪に沢サンダルを食われるという事件が。明日から計8時間草鞋行動かと厳しい気分。テン場でとりあえず発狂の叫びを続けました。でもすきやきはうまかった。


 27日。核心を超えた岩井谷はイベントも少なくなかなかきれいで穏やかなものでした。詰めあがりはやはり悪臭がするのはある程度仕方ないのでしょう。薬師峠に詰めあがりました。その後登山道歩きで薬師沢小屋まで行き、赤木沢出合までわずかに沢を行って2泊目。やきそばの具が焦げまくり、翌朝の朝食はその焦げも摂取する富山ブラック卵スープに決定しました。


 28日。赤木沢ですが、やはりきれいですね。10m滝で巻き道を間違えて変に時間を食ったりしましたが、危険は無く遡行できました。しかし詰めあがりでルンゼを1本間違え、峠ではなく隣の山頂方面に向かうルンゼへ入っていくことに。ハイマツに囲まれてどうしようもなくなり、圧倒的な藪こぎを経て中俣乗越に出ることができました。どうしてこうなった状態。


 その後エアリアの1.5倍のペースで登山道を歩き、太郎平小屋に12時過ぎ着。3時ごろに下山できるということだったので、よくばりコースで折立下山。稜線歩くのは速いpartyのようです。体力あるのは良いよね。


 沢靴事件があまりにもひどかったことと、巻き道や詰めあがりの選択が下手でtopとCLの連携がもっと必要だったというのが今回の反省でした。しかし皆生還できてほっとしています。だいぶ今解放感にあふれていますね。


 付け加えるなら、前期初めから言われていたことではあったのですが、経験者:初心者=2:3のpartyではCLを始めとして経験者の強さを別にしても合宿のレベルをある程度落とす必要があるということを今回は強く実感しました。仮にもう少し自分がCLとしてしっかりしていて個人としても強かったとしてもやはり初心者の様子を見つつ良いコースタイムでいくのは不可能だったと思います。