この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。
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rockです。梅雨のおかげでこの一ヶ月まともに山にいけていなかったワンゲラーたちですが、この週末はなんとか行くことができました。
天気の都合でpart2より先にpart3の藪に行くこととなりました。久々の奥美濃ヤブです。以下はその報告です。
沢予備合宿part3
メンバー(I田・N本・H部・M戸)
7/9
先週同様、ボックス→ラーメン屋→コンビニ→夜叉ヶ池登山口にアプローチ。天気は曇り、琵琶湖は良く見えた。10時半には駐車場でテントを張って就寝。なぜか登山口に一番近い水場のホースから水が出ていなかった。ホースが詰まったか。
7/10
4時半起床。先週より気温が低く快適に眠ることができた。天気は相変わらず曇り、稜線付近にはガスがかかっていた。5時半に出発、途中で水を汲んで7時ちょうどに夜叉ヶ池に到着。なぜか一回生のH部は沢靴。ヤブ面の聖地?夜叉ヶ池で20分ほどまったりしたあと、三国岳に向けて出発。夏だけあって三国岳へのルートは大半が藪になっていた。踏み跡はそれなりにしっかりしており、赤テープに気をつけていけば迷うことはまずない。途中休憩を挟んで9時20分に三国岳到着。
三国岳までの登山道ですでに結構ヤブヤブしており、今回のヤブは結構苦戦しそうな予感。前日までの雨でしっとりして気温が低めなのがせめてもの救いか。CLはそんな不安もおくびにも出さず、簡単なコンパスの使い方講習をし、9時35分入藪。藪の入口で踏み跡のない方へ突き進むことを一回生が驚くのは毎度のこと。
次のピーク、左千方(1196m)まで1km弱あるが、ここで丸々2ピッチ使う。すなわち時速は500m/s以下。このコースは大半が灌木+ササの複合ヤブだが、特に潅木が強い。稜線上を行きたいのはやまやまだが、どうしても灌木に跳ね返されて稜線の脇を進み、また稜線へ登り返すを繰り返さなければならない。またヤブ全体が若干湿っていて滑りやすいのもペースが上がらない原因か。一回生の二人もよく滑って転倒していた。ここまで濃いヤブにもかかわらず比較的新しいテープが所々にあり。左千方には山名を記した板が落ちていて、ここで昼食レスト(12:00~12:45)。水制限がかかっているので決められた水の量で昼食のサンドイッチを胃に流し込む。ここで何気なく無線をワッチしていたら宝剣岳(中央ア)からのCQ2メーターが入感した。
TopのN本は初めてのまともな?ヤブということもあり、どうしても踏み跡っぽいほう(見た目藪が薄くて歩きやすく見えるほう)へ引き寄せられてしまうようだ。稜線が見えるところならば歩きやすいところを歩けばいいのだが、ポコ(小ピーク)付近ではきちんと一番高いところに乗ってコンパスをセットした方向に進まないと、尾根を大きく外してもと来た方向に登り返したり、トラバースしなければならない。これが繰り返されると体力精神力ともにきついのだ
が、このルートは迷い込む尾根がほとんどないので、100m以上登り返すとかいう事態はまず起こらない。今回のN本のTopも尾根の外し方は常識的な範囲内で、RF含め初めてのTopとしてはうまくやったほうだろう。ポコ付近でヤブが濃くても尾根の真ん中を進む勇気が持てればもっと良くなるか。
2km地点手前で県境稜線をはずれ東の尾根に入るのだが、なかなか分岐地点までたどり着かない。晴れて気温が上がり、藪が乾いて暑くなってきたのもあるが、藪の濃さはずっと奥美濃標準以上。ものすごく濃いことは無いのだが、薄くなることも無い。幾多の灌木をまたぎ、くぐり、かわしながら進む。CLは何度もメガネをヤブに取られそうになる。TopのN本はつらそうだが、とにかく進むしかない。15:30ごろやっと県境稜線から東に転進し、2km地点付近で天気図レスト。16:50ごろ、皆の疲労がかなりたまっているようなので予定のテン場より300mほど手前にテントが張れそうな広場を発見、CS1とした。
テン場はなかなか快適。若干斜面になっているが乾いていて、少し整地するだけできちんとテントが張れた。夕食は焼きそば。ペミのラードでかなりギトギトになっていたが、登山中ならこれぐらいは普通だろう。ここで水制限解除、秘密兵器開放。CLとSLが炭酸飲料1.5リットルずつ、あとCLはパインの缶詰も出した。焼きそばは8人前もあり、十分に各人の空腹を満たした。7時には就寝。N本は本当につかれきっていたようで、すぐ寝てしまった。CLとH部が眠らずしばらく雑談していると、M戸が寝言を発して笑わせてくれた。
7/11
4時起床。まもなく雨がぱらつき始め、食事はテントの中で作ることにした。朝はあまり食欲が無いのでチキンラーメン一人一袋は多すぎだったと思う。あとは食当のセンスがちょっと難あり。雨でテンションが上がらないのも手伝って、ゆっくり5時半出発。
空は明るいのだが、雨はずっと降り続けている。暑くならないのは幸いなので多少不快なのは仕方が無い。2ピッチかけて7時半ごろ1116mのピーク。せっかくなので一回生に経験をつんでもらおうと、まずはH部をTopに。最初は慣れないせいですぐに尾根を外して突き進んでいくが、徐々に尾根に沿って行けるようになる。のぼりが長く1時間半ピッチになってしまったが、9時20分に大樽尾(1097m)。ここからはほとんど下るのみ。M戸にTopを交代。丁寧に地図を見る姿勢がよかった。10時35分、標高1050m付近で再びN本に交代。1000m付近でレストをはさみ(11:50~12:05)、そこからは藪もやっと薄くなってきて、1ピッチで一気に下山することに決定。最後が細尾根で岩が若干露出していたが慎重に下り、潅木をつかんで林道に2~3mほどクライムダウン、下山時刻は13:45。
下山後ははN本が先行してレンタを駐車場まで取りに行き、荷物を載せて道の駅ふじはしへ。すでに雨は土砂降りになっていて、大雨になる前に下山できて本当に良かった。道の駅ふじはしで温泉に入り、併設のレストランで打ち上げ。CLがハンドルを握って鯖街道経由1ピッチで京都に帰着。BOXにつく頃には雨はやんでいた。
今回の三国岳のルートはRFの簡単さは予想していたとおりだったが(間違えてほかの尾根に入り込む可能性が非常に低い)、ヤブの濃さは奥美濃として十分な濃さであった。やはり秋に行ったとき薄くてラクだったからといって、夏もラクとは限らない。今回は季節による違いも体感できてなかなか有意義なヤブであった。
・・・報告は以上ですが反省点がいくつか。
・防虫対策が不十分だったせいか、虫にたくさん刺されたメンバーが若干名。晴れているときは毎ピッチ虫よけスプレーを使ってもいいかもしれない。
・CLは今回PRO TREK付属の高度計をRFの中心に据えたが、特に二日目雨が降っていたせいか、精度がかなり悪く、RFも適当にやってしまった。一度来たことがあるからとはいえRFは厳密にやるべきで、反省したい。あとアナログのアネロイド気圧計との性能比較もそのうちやってみたい。
沢面の皆さんお疲れ様でした。予備合宿はまだまだ続きますが頑張ってください。