この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。
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がんもです。
台高の往古川真砂谷へ沢登りに行ってきたので,報告します。
10/5
研究室のゼミ終了後に準備をして,京阪で枚方市駅へ。
そこで赤い車に乗り込み,一路三重の海山町へ。
6時間ほどで入渓地点である,大台林道のヘアピンカーブ(真砂谷が往古川に出会うところ)に到着した。
ここで荷物を降ろし,赤い車とお別れ。
一人で林道のど真ん中で寝た。
10/6 晴れ後曇り
5時半前に起床。
前日に買っておいた朝食のパンを食べ,6時過ぎに出発。
うっすらと踏み跡が続いていたので,5分ほどですんなり谷底へ。
ここで本流を渡り,真砂谷へ入る(6:11)。
最初はゴーロだが,たいした事は無かった。
遡行開始から30分ほどで,最初の20m滝に到着。
ここは左岸のガレ斜面を登り,上の岩壁を左上するバンドを辿って尾根を越え,最後は急なルンゼを下る。
次の20m滝の下で休憩(7:07~22)。
この滝は,すぐ上の20m滝と一緒に左岸から巻いた。
巻き自体は簡単だが,最後は滝の落ち口に出るので少し怖い。
この滝場を超えるとゴーロになる。
この辺りは岩が大きく,空荷でないと登れないところも在った。
ザックを押し上げたり,踏み台にしたあとスリングで引き上げたり,結構苦労した。
また,途中で水が伏流してしまうところが在るので注意。
途中一回休憩を挟み,9:32に標高560mの二股に到着。
ここから一気に傾斜が強まり,遥か上に八町滝が見える。
9:46まで休んだあと,滝へ向かって出発。
かなり急傾斜のゴーロが続くが,八町滝直下には15mの滝がかかる。
この滝は左の乾いた岩を登るが,上の方はホールドが細かくて嫌らしかった。
ザイルを出す方が無難かも知れない。
10:29、八町滝の下に到着。
落差100mの滝だけあって見事。
下で昼食をとりつつ,ケータイで記念撮影。
海が見えるなーと思っていたら,ケータイにメールが入ってびっくりした。
急傾斜である上に滝の下が開けているためだろう。
沢中で電波が入るのは珍しいので,記念にmixiを更新した。
10:59、八町滝の高巻きをスタート。
滝の左にある樹林帯を登る。
右岸に入ってくる涸れ沢から取り付き,少し登ったところから樹林帯へ。
あとはひたすらに真っ直ぐ上へ。
立木を掴んで強引に登る。
垂直に近い岩壁が出てきても構わず登る。
落ちたら死ぬなーとか思いつつ登り続けると,細い尾根に出た。
少し尾根を登るとトラバースする踏み跡があったので,それを辿るとすんなり滝の上へ出た。
11:38、巻き終了。
少し上流まで歩いてから休憩(11:52~12:07)。
少し登ると谷は狭まり,12mほどの滝が行く手を遮る。
この滝は左側から登れると言う事なので挑戦してみたが,落ち口に出る最後のところが微妙にハングしていて怖い。
強引に踏み込めば行けるとは思ったが,体が振られてしまいそう。
落ちたら死ぬのは明白なので,ここはおとなしく左岸から巻いた。
その上のゴルジュ内の滝も,全て細かく左から巻き上がる。
12:39、30mの滝の下に到着。
ここは巻きが難しいと言う事なので,下で休憩(~12:49)。
30mの滝は,滝の右手のルンゼを登るとの事だったが,実際に行ってみるとただの岩溝だった。
他に突破ルートも無いようなので,突っ込む。
10m位登ると傾斜が強まり,木の根を掴みながらの登攀となる。
更に登るとチムニー状になり,グネグネと這い進む。
落ちたら下まで真っ逆さまなので,かなり精神力を消費した。
ここもザイルがあった方が良さげ。
13:07、巻き終了。すぐ上流に二段50mの滝が落下している。
疲れたので,ピッチは短いが少し休憩(~13:20)
。
50mの滝は,少し下流の右岸の岩壁の切れ目から樹林帯に上がり,滝の落ち口へ向かって斜めに登る。
ここも傾斜が急で,立木を掴みながらの登攀。
きつい登りの連続で腕が疲れた…
13:48、滝の落ち口に出て巻きは終了。
ここから先は特に難所は無い。
すぐ上の二俣で右の支流に入り,しばらく進んだところの飯場跡で行動終了。
ツェルトを張り、夕食を食べた後は寝袋に入ってゴロゴロ。
いつの間にか眠りに落ちていた。
10/7 曇り一時雨
夜中に雨がぱらつき,気温も下がった。
4時半に起きたが,ツェルト内は雨漏りと結露でビショビショ。
さっさと朝食を食べて撤収。
5:40、行動開始。
平坦になった小川を進む。
6:02、沢が西に向きを変えたところで,左岸のガレた谷を詰める。
6:11、杣道に出た。
通常は東に向かい大台林道に下山するらしいが,今回は迎えが大台ケ原に来るので,西の堂倉谷へ向かう。
6:17~25、暑くなったので休憩。着替える。
6:45、一面が苔で覆われた広場に出た。
分水嶺のようだ。
杣道はここでプッツリと途切れている。
仕方が無いのでコンパスに従って西北西に進む。
分水嶺を越えて谷沿いに少し下り,左の尾根に乗って更に下る。
この尾根は途中でガレた谷に降りてしまったが,谷は見た感じ普通に歩けそうだったので,そのまま下る。
7:21、大台林道に到着。
崩壊した林道に出た。地形図状の点線道を外さずに下れたようだ。
8:06~16 堂倉小屋の下で休憩。
ここからは登山道で大台ケ原を目指す。
疲れた体に標高差550mの登りは効いた…
一度休憩を挟み,9:56に日出ヶ岳山頂に到着。
大台ケ原の最高地点であり,日本百名山にも数えられている山だが,ガスが酷くて景色は全く見えず,何の感慨も湧かなかった。10:05まで休憩。
10:29 大台ケ原駐車場に下山。
昼食を食べたりビジターセンターで遊んだりして時間をつぶす。
迎えの赤い車は13時前に到着したが,なぜか中には運転手のMさんの他に麗しきマダムが2名。
どうやらMさんの家族の方が大台ケ原の散策に来たらしい。
挨拶もそこそこに,Mさんご一行は散策へ,俺は車の中で爆睡。
Mさんご一行が戻った後は,赤い車で京都へ。
途中夕食をごちそうになった。
ありがとうございました。
【総括】
往古川真砂谷は手強い谷でした。
ゴーロの突破には体力を使うし,大滝の巻きはどれも難しくてしんどい。
白川又岩屋谷と同等の難しさだったように思います。
かなりレベルが高い遡行ができたので,満足です。