この記事は旧KUWV-BLOGから移植したものです。
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沢パーティーCLのI田です。夏合宿で白神山地に行ってきたので軽く報告しときます。
8月9日
正午からBOXで臨時役員会を開いてもらい、合宿の審議を通した後、各自準備を整え20時に京都駅集合。アプローチは面子四人一緒で、青春18切符を使って鈍行を乗り継ぐことに。大垣からムーンライトながらに乗る。
8月10日
東京駅に到着、上野にて朝食。東北本線を乗り継いで福島で昼食、その後山形で買出しをし、23時前に東能代駅に到着、駅寝。
8月11日(1日目) 晴
さらに電車で移動し、7時ごろ白神岳登山口駅に到着。駅から登山口まで40分ほど歩き、水を汲んで入山。合宿初日で荷物が重く、気温も高いのでペースが上がらない。頻繁にレストをとりながら白神岳を目指す。時折吹く風に助けられながら、13時半ごろ白神岳に到着。小屋は立派。夜は星がきれいだった。
8月12日(2日目) 快晴
ウズラ石の沢を下る。5時15分出発。8日まで東北が天気が悪かったこともあり、多少増水気味。小さい沢なのに徒渉を何回かした。途中ゴルジュの巻きで一度アプザイレン。二人組の遡行者とすれ違い、14時ごろ追良瀬川本流に到着。本流を遡行し、15時20分に逆沢出合に到着し、CS2。日暮の滝pistonはカット。追良瀬川本流あたりからはアブの存在が気になりはじめた。
8月13日(3日目) 快晴
この日は分水嶺越えの日。5時半頃出発。逆沢は平流でかなり歩きやすい。途中のテープがあったルンゼから分水嶺越えを開始。入り口の2mぐらいの滝をザックピストンした以外はほとんど問題なく、常に寄ってくるアブが気になる程度。分水嶺を越えた後は適当に下り、クライムダウンをしたりしながら10時半に西ノ沢に降り立ち、昼飯レスト。西ノ沢はたくさん滝があるが、遡行図にはびっくりするほど何も描いてなかった。途中の6m滝はアプザイレン。13時40分頃、滝川の出合(CS3予定地)についたが、テン場を進めることにする。滝川を河原歩きで下る。途中一度に数百匹のアブに襲われたりしたが、天気図もあるので16時前に途中の河原でテントを張り、行動終了。テン場では必死にアブと戦った。
8月14日(4日目) 快晴
5時半前に出発。赤石川下二又から、赤石川を遡行する。追良瀬川、赤石川共に予備合宿で行った沢と比べ物にならないほど規模が大きく、幾度と無く川を徒渉し、淵をへつりながら進んだ。ノロ沼pistonは日程短縮のためにカット。8時45分、石滝。右岸に取り付き、へつり気味にのぼる。途中昼飯レストをはさみ、11時半に魚止めの滝。TopのK村君が右岸をフリーで登り、1回生二人にはザイルを出す。落ち口がやや怖いが、難しくは無い。初心者にはザイルを出したほうが無難だが。1時40分、泊沢出合に到着、CS4。ここのテン場はいい場所の予定だったのだが、先客がいたので急遽テン場を探す羽目に。近くに何とかテントをはれるスペースを見つけ、ほっとする。一部の面子は近くの淵で泳いで遊んでいた。
8月15日(5日目)晴時々曇
5時45分出発。泊沢は指定ルート外(注)で人があまり来ないせいか、アブが少なめ(前日までは常に一人頭10匹ぐらいアブがついていた)。7時10分に黒滝到着。ここもTOPK村君にフリーで右岸を登ってもらい、1回生にザイルを出す。水線横を登っていき、途中で灌木帯に逃げるのだが、灌木帯に移る一歩がやや難しく、H澤君もややつまり、H田さんはかなりてこずっていた。なんとか一時間で突破。9時に両門の滝を通過し、直後の15mぐらいの滝は簡単に直登した。
9時半に二段8mの滝が現れたのだが、これがかなりてこずった。下段は簡単に登れるのだが上段は直登が難しそう。水線右を右に斜上し、登れそうだが怖いトラバース。上段の左岸巻きをK村君に空荷で偵察させたが、難しそうとのこと(草付でズルズル)。一度下段をクライムダウンし、とりあえず昼飯レスト(10:10~11:10)。次は右岸ルンゼからの大巻きを試みるものの、上部で斜度が大きく登れない。そこで滝にもう一度チャレンジ。今度はCLが空荷で上段からの右岸巻きに挑戦し、草付をつかみながら突破(この間、中段にいたK村君がなぜかスズメバチに襲われていた)。上にザイルを投げて輸送し、ビレイの準備をしていたところ、泊沢出合のテン場にいた7人partyに追いつかれ、先に行ってもらうことにする。リーダー格の人が空荷で右を直登し、ザイルをはってゴボウなどで登っていた。リーダー格の人がもし一緒に下山できたら送ってくれるといったので、まずいとおもいつつも張っていた向こうのザイルをお借りし、下にいた三人を引き上げてもらった。すでに1時前になっていた。
その先で沢が別れ、7人partyは鞍部に向かうルンゼを登っていったが、われわれの計画では泊沢の最源流のピークにつめる予定だったので、そこで別になった。暑い中、きついつめあがりをこなし、何とか2時過ぎに二ツ森登山道に出る。沢装備解除後、escapeに設定していたルートをとおり、2時半に駐車場に下山。7人partyはすでに帰ってしまった後だったようなので(1時間ぐらい待っていてもらう約束をしていたが、間に合わなかったようだ)、覚悟を決めて20km以上の林道を歩き出す。が、程なく通った車に声をかけてもらい、一台目でまずH田さんとザック、二台目に残り三人をそれぞれ八森駅まで運んでもらった。車で運んでいただいた方々にここで改めてお礼を申し上げておきます。
4時半に八森駅に着いた後、一時間ほど歩いて温泉(ハタハタ館)へ。白神山地のほうには雲がかかっていた。温泉のテレビで明日以降天気が崩れることがわかった。運良く晴れた五日間を選んで白神に行くことができたようだ。レストランが閉まってしまったので自販機で買ったビールで打ち上げ、その晩は八森駅で駅寝。すこぶる快適。
8月16日
天気は崩れ始めたようで、空は完全に曇っていた。K村君は青森観光をするといって、八森駅から北へ向かっていった。残りの三人は南へ向かい、秋田駅でとんかつ屋で打ち上げ(朝から)。日本海まわりでかえるH澤君とそこで別れた。24時過ぎにH田さんの実家の最寄の駅に到着、H田さんを見送った後、CLは横浜駅でSTB。
8月17日
無事帰京し、呼び出しを受けたCLは休むまもなくBOXへ。緑の戦場に駆り出された。なぜか翌日も。
白神山地は世界遺産に登録されているだけあり、自然の残る美しい場所でした。そこへ天気のいい五日間を選んで無事に合宿にいけたことはものすごい幸運なことだったと思います。
詳しくは報告・ネットの記録にて。写真もそのときに。
(注)白神山地の世界遺産核心部に入山するときは津軽森林管理所への届出が必要です。我々は形式にのっとりきちんと届出を出してから入山しています。
この記事へのコメント
お疲れさん。
I田には夏の沢合宿はまだ一度もまともに貫徹させていなかったので、今回合宿をフルで行くことができたのはほんとに良かったと思う。
白神の様な手付かずの自然の中を歩く経験はほんとに貴重なものだから、今年の沢面は幸運だったね。
とりあえず合宿貫徹おめでとう!
Posted by 雀鬼ひろゆき at 2007年08月24日 21:59