夏休み山行の先陣を切って澤Dpartyは奥穂高に行ってきました。はじめて客人を迎えての山行、試験を終えた解放感に好天も加わって、入山から下山まで皆晴れやかだったように思います。
日程:8/01‐03
メンバー:澤D(CL) 峰M(SL) 久N(装備) 塚N(食当) 鈴K(客人)
行程
[Day1]
7:30 上高地バス停
7:39 小梨平
8:22 明神
9:04 徳澤園
10:07横尾
10:55本谷橋
13:20涸沢テント場
[Day2]
4:15 涸沢テント場
5:19 ザイテングラート取りつき
6:33 穂高岳山荘
7:20 奥穂高岳
8:20 穂高岳山荘
8:54 涸沢岳
9:16 穂高岳山荘
10:23 ザイテングラート取りつき
11:20 涸沢テント場
[Day3]
4:15 涸沢テント場
5:11 本谷橋
6:29 横尾
7:18 徳澤園
8:25 明神
8:58 小梨平
9:05 河童橋
行動時間には休憩を含む
入山まで
8/1朝5:00松本バスターミナル集合。CLは夜行バス、SLと鈴Kは快活、塚Nは友人宅、久Nはホテル泊。快活組がやけにニコニコしながら来たなと思ったら、なんと3時出発で2駅先の快活から歩いてきたらしい。笑顔で「会話弾んだね〜」と語る女子2人、恐るべきバイタリティである。
ナショナルパークライナーに乗っていざ上高地へ。レポートに追われていたCL(なお、入山までには終わりきらなかった)は寝不足だったので即入眠。ふと目を開ければそこは上高地、というのはなんとも幸せだった。
Day1 上高地バス停~涸沢テント場 ↑1022 m ↓223 m 行動時間5:50
7:30 出発
トイレ等を済ませて、7:30出発。鈴Kのアクエリアス大捜索が出発前のメインイベントだった。「どっかのポケットにあるんじゃない?」という峰Mの言葉通りすぎておもしろかった。
オーダーは峰M、鈴K、久N、塚N、澤D。
小梨平で荷物預りを利用。2袋にまとめてお渡ししたら、1つのかごに入るからと、1つ分の料金で預かってくださった。親切に感謝して快く歩き出す。
8:22 明神
9:04 徳澤園
10:07横尾
横尾までは散歩。女子2人は会話が絶えない。
徳澤で15分レスト。峰MがVIVANTのステッカーつきグミを開封したところ「皇天親無く惟徳を是輔く」と書かれていた。峰Mも読み方と意味がわからないらしく、VIVANTを見たことがないCLが頑張って推測してみる。読み方はなんとか正解したが、意味の考察は外してしまった。(主人公の名字が乃木なので、乃木希典が明治天皇に殉死した話と繋がりがあるのではないかと推測したが、シンプルに書経の言葉だった。「天は公平であり、特定の人をひいきすることなく、徳のある行いをする者を助ける」だそう)
道がつまらないのでCLが黙々と歩いていると、澤Dは山行中喋らないのかと鈴Kが意外そうにしていた。まぁめっちゃ喋る方ではないけど喋りますよ。その後はCLも会話に参加して難なく横尾着。登山ゲートで登山届と注意事項の確認をしていた。なかなか丁寧な確認だった。それだけ遭難が多いということ、気をつけねばならない。 10分休んで横尾から出発した。
横尾から本谷橋までは少々登る。CLお気に入りの本谷橋でのんびりしつつ、涸沢へ。6テンを背負っている久Nがしんどそうに見えはじめたが、「このまま持って上がれます」との頼もしい返事。成長を感じる。久々の山行の塚Nは相変わらず堅調な足運び。
途中、Diamond Rockと名付けられた岩があった。登りながら見るととてもダイアモンドには見えないが、上から見ると菱形ではある。まぁ良しとしよう。
Sガレで10分レスト。このあたりから涸沢で何を食べるかの話が増える。高1のときにCLが涸沢へ上がったときは、雨で北穂アタックをあきらめて帰った。4年越しの涸沢が近づくとなんだか見たことのある曇天。晴れてくれと願うばかりだった。
13時過ぎに涸沢着。土日なのでテント村状態だったが、コンパネはまだ残っていた。幕営の受付は14時から。学割で半額にしていただいた。感謝。
テントを張ってヒュッテのパノラマ売店へ。4年前はコロナのクラスターでヒュッテが閉まっており、CLもはじめてのパノラマ売店。峰Mと鈴Kはおでん、塚Nはスイカとラーメン、CLはカレーライスを注文。おいしすぎる。好き嫌いの多い鈴Kはおでんの具を食べ切れておらず、同じ偏食界隈のCLとメニュー選択について議論を繰り広げた。グレープフルーツサワーを呑んだ峰Mはもはや聞いていない。
その後、峰Mから全員に、好きな男性/女性芸能人についての諮問があり、ドラマをほとんど見ないCLもなんとか記憶の片隅にある顔と名前を引っ張り出して対応。そこからどういう流れだったかは忘れたが、鈴Kから論理思考クイズの出題。「100枚のコインを5人で分ける。1人ずつ希望する全員の配分を言っていき、半数以上の賛成が得られればそれが採用されるが、得られなければその人は配分から除外される。このとき1人目に希望を言う人が最大の取り分を得られるのはどんなパターン?」ド文系のCLも果敢に挑戦したがわからない。自ら出題を求めた塚N、理系的思考力においてCLといい勝負説もある峰M、理学部特色合格の久Nの3人が頑張って、1時間半くらいで正解にたどり着いた。答えが気になる人は鈴Kまで。
17:05の気象通報に合わせてテントに戻るが、プロ野球中継でいつまで経っても始まらない。結局18:40に開始、SLと鈴Kが頑張ってくれた。 天気予報は昼頃から霧、夕方には雨の可能性もあるとのことだった。涸沢岳登頂を最悪カットする心づもりをしておく。
夕食は青椒肉絲。夏休みの山で青椒肉絲を食べると澤澤Partyパート3中央アルプスでO越が残った汁を全て飲み干し、平然としていたことを思い出す。やはり秘められたパワーを持っているという点で、高校の後輩である塚Nと一致した。
気象通報が遅かったので、夕食を食べ終えてしばらくすると星が見え始めた。今日は薄雲がかかっていてどことなくぼんやりしているが、それでも美しい。鈴K、久Nは早めにテントに入ったが、残り三人は涸沢小屋の消灯まで粘った。3人で、
通りすがりの花の名前がわかる人
どこからか聞こえる鳥のさえずりを聴き分けられる人
ふと見上げた星の名前がわかる人
っていいよねという話をしながらのんびりした時間を過ごす。
流れ星が次々と目に入ってくるが、すぐには願いごとが出てこない。こうしてみると、日常の中の願望などささやかなものでしかないのだろう
…という澄んだ考えは、CLには浮かばなかった。(宝くじ当たらんかな。)
Day2 涸沢テント場~奥穂高岳~涸沢テント場 ↑1040m ↓1086 m 行動時間7:05
3:00 起床
4:15 出発
テントから這い出すと、月が煌々と照っていた。星は見えにくくなっていたが、これはこれで良い。朝食は食パンとスープだったが、久Nがなかなかお腹に入らないという。昨日の夕食でも言っていたが、山ではあまり食べられないのだそう。腸の弱いCLには気持ちがわかる。
トイレや水汲みの往復で目標にしていた30分での出発はならなかったが、ちょうど明るくなってきたところで出発。ザイテングラートの取りつきまではモルゲンロートをのぞみつつ行く。日の出を迎えると、朝日が直撃するので暑かった。
5:19 ザイテングラート取りつき
取りつき点近くで10分ほど休憩し、いざザイテングラートへ。7月末に女子高生が骨折したニュースもあったところなので、集中して登っていく。岩場の通過はどのメンバーも問題なし。途中、高齢者のパーティーが少し滑落していたようだったが、ガイドさんもおり、大事には至らなかったよう。
順調であったが、穂高岳山荘が見えてきたあたりで久Nが空腹を訴えた。とりあえずinゼリーを補給してもらったが、しばらく登るとまたしんどそう。すでにシャリバテになっていると判断してスペースを見つけ、カロリーメイトを食べてもらう。幸い数人のすれ違いで済んだのでよかった。
6:33 穂高岳山荘
ここに小屋を建てようと思った人はすごいと思う。(1924年に今田重太郎が建設。奥穂高山頂の祠も穂高岳山荘の人が建てたものだそう。)15分レストを取る。お土産の下見をしつつ各自行動食を補給。
休憩の後、いざ奥穂高の頂へ。いきなり長い梯子場と鎖場であるが、核心はここで、あとはザイテングラートより登りやすかった。(詳しくは写真を参照されたい)少しずつ稜線上に薄雲が見えつつあったがまだ眺望は十分。ジャンダルムを横目に山頂への意外と長いガレ道(最後の方はガレというほどの大きさもない)を進む。
7:20 奥穂高岳
雲が上がってくる前に無事到着。100名山99座目の男性に写真を撮ってもらった。ラスト一座は剱岳だそう。ご自分では「ビビりなので岩場怖いんです」と笑っておられたが、100名山の最後に剱岳が控えているのはなんともかっこいい。剣岳の前に明日の大阪出張とお詫びアポが控えている男性を見送ってしばらく360度の展望を堪能。サングラスを買わなかった久Nが日陰に避難していたので、鈴Kが「久Nバンパイア」と命名。歩行に支障が出る程ではなさそうだったので経過観察とした。次の登山者の波が来たので山頂を離れる。下りも相変わらずスムーズで良かった。
8:20 穂高岳山荘
8:54 涸沢岳
涸沢岳山頂はガスが出始めいたのでそのまま下りようかと思ったが、鈴Kがせっかくなら登ろうと前向きな返事をくれたのでピークハント。一見すると往復30分には思えないが、実際に行ってみるとスイスイ登れた。山頂部はあいにくガスだったが、向いの奥穂高の大きさを実感できるほどには薄かった。5分ほど滞在して穂高岳山荘へ戻りお土産タイム。女子二人は、じっくり悩んだ末色違いでお揃いのTシャツを購入。バンダナがよく似合う塚Nは新しいのを買って早速装着。久Nは羊羹を買って食べていた。
事故が起こるのはザイテングラートの下りことを今一度伝えて気を引き締める。問題なく下りきって取りつきでレスト。鈴KとCLはアルプスの少女ハイジの主題歌を思い出そうと音源を流していた。涸沢カールを一望しながら聴くとまた味わい深い。個人的に「風はどこに隠れているの」という歌詞がとても好きだ、ということを語ろうとして時計を見ると少し休みすぎていたので出発の指示を出す。唐突なテンションの切り替えに、横で休んででいた男性が「突っ込みそうになったわ」と笑っておられた。
その後も順調で、結局霧がかからないうちに涸沢に戻ってくることができた。
10:23 ザイテングラート取りつき
11:20 涸沢テント場
早速パノラマ売店のソフトクリームにかぶりつく。峰Mは昨日に引き続きグレープフルーツサワーとおでん。鈴KとCLはお酒に弱いが、1回くらい山でも飲んでみたいので1缶を半分ずつ分けた。(コップを持っていたのがCLだけで、それを取りに行かされた上に「1万円札しかなくて自販機使えんかった」とお酒の購入までパシラれたことは申し添えておきたい。)CLは案の定すぐ顔が赤くなる。鈴Kは酔うと口角が上がりっぱなしになるそう。そんなお酒に弱い二人を横目に峰Mはさっと1缶あけて寝ていた。「バカンスのマダムみたい」とは鈴Kの言。
昨日に引き続き鈴Kから論理思考クイズが出題される。やはり理学部特色の久Nはこの手の問題が好きなようで、一番はまっていた。
第1問「23人の人がある館に閉じ込められた。各人は個室に閉じ込められており、連絡を取り合ったり、何らかの方法で互いの行動を知ったりすることはできない。館には石像の部屋があり、23人のうちランダムに選ばれた1人がこの石像を左に90度回す、右に90度回す、壊すのいずれかを実行するよう命ぜられる。選ばれた1人が石像を回転させた場合、その人は個室に戻され次の人が呼ばれる。これは石像が壊されるまで続き、同じ人が連続して選ばれることもある。選ばれた1人が石像を壊した場合、それまでに一度でも石像の部屋に入ったことがある人が解放される。では、23人全員が解放されるにはどのような戦略を取ればよいか。なお、23人はルールを知ったうえで開始前に1度、戦略を練って共有できる。(ただし、石像の最初の向きは知らされない)」
第2問 「旅人はドラゴン100匹が生息する島を訪れた。 ドラゴンは100匹とも緑色の目をしている。 この島では以下のような不思議なルールがある。 「もし自分が緑色の目をしていると分かった場合、その日の夜0時に島を出て行かなければならない」 この島に鏡など自分の顔をはなく、ドラゴンは目の色について話すことを禁じられている。 すなわちドラゴン達は自分の目の色を知らずに生きていることになる。 もちろんお互いには相手のドラゴンの目が緑色なのは知っている。 旅人は島を出る時に「この中に少なくとも1匹、緑色の目をしたドラゴンがいる」と全てのドラゴンに告げた。 これから何が起こるだろうか? 」
第2問は、「島なら海をのぞき込めばいい」「そもそも龍は水の神として信仰されるくらいで、水すらない環境にいるとは考えにくい」というCLの茶々入れで、ドラゴンが猿に、島は山奥に置き換えられた。問題自体を引っ掻き回すだけでもちろんCLに答えはわからない。残念な生き物である。
論理思考クイズの答えが考えられている間、回答をあきらめたCLと出題者の鈴Kで人文科学における一般化の在り方について議論した。前期の講義で聞いた社会学の話や自分が専攻したい地理を例に頑張って意義を説明してみる。こういう話に入り込めるのは、やはり純粋学問である文学部と理学部が似た地平に立っているからなのだろうか。
夕立が降るかもという予報であったが結局ほとんど降らず、17時頃夜ごはんをつくり始める。今夜はハヤシライス。出来上がると、なぜか塚Nが「味見してください」と不安そう。そんなにおかしい味はしなかったので理由を聞いてみると、少し酸っぱい気がするとのこと。確かに言われてみれば…というくらいの感じだったので気にせずいただく。塚Nは食中毒を気にしてくれていたが、これまでペミの失敗で食中毒になったとは聞いたことないし、実際に大丈夫だった。まあ自分が作ったものから思ってたのと違う味がすると不安になる気持ちはわかる、と言いたいが、CLは自炊しないのでわからない。とにかくおいしかったのでOK。
今夜も星空観賞。塚Nが特に楽しみにしていた。鈴Kは「きれいに見えてきたら起こして」となめたことを言っている。涸沢から見上げると、夜空が稜線に丸く縁どられているよう。この日は一部に雲がかかっている程度で、昨日よりもいい星空が見れた。21:00過ぎには全員テントへ。翌日は昼頃に雨という予報もあったため、3時起きとした。
Day3 涸沢テント場~河童橋 ↑223 m ↓1022 m
行動時間5:10
3:00 起床
4:15 出発
昨日もそうだったが、朝が意外と寒くない。朝食は棒ラーメン。鈴Kは初めてらしく、ずっと楽しみにしていた。久Nも昨日の反省を生かしていつもより食べていた。
5:11 本谷橋
6:29 横尾
7:18 徳澤園
するすると下山していく。途中、塚Nが山岳信仰についていろいろ質問してくれた。話の長いCLにあえて山岳文化のことを聞いてくる人も珍しい。いろいろ喋りつつ、自分の勉強不足を実感して本谷橋着。10分ほど休憩。早朝の本谷橋はとても気持ちいい。その後もさほど疲労の色もみられず順調に横尾着。棒ラーメンの汁を飲みすぎたCLはトイレに駆け込む。
上高地の外来入浴の都合もあるので、徳澤園では30分のんびり。峰Mと鈴Kが前々から楽しみにしていたアフォガードはとてもおいしかった。にしても7時からカフェメニューを提供してくれるのはありがたすぎる。なお、4日後のCLはここで体調を崩した高校生のザックを担ぎ、ダブルザックで上高地へ帰ることになるのだが、そんな未来が待っているとはこのとき知る由もない。
9:05 河童橋
下山。フルザックで河童橋の人混みをかき分けるとき、優越感を感じてしまうのはCLだけではないだろう。アルペンホテルで10時からの外来入浴を利用し、上高地食堂で打ち上げ。アジア系の観光客の大団体が続々と来店して店員さんはイライラしておられたが、こちらは急に鈴Kがツボりだすなど、最後まで笑いの絶えない山行となった。上高地を観光する人もいるかと思ったが、全員お土産を買って12時台のバスで帰路についた。
お疲れさまでした。ブランク明けの登山にはちょうど良かったのではないでしょうか。終始笑顔の絶えない、楽しい山行になったと思います。
峰M:山行を通して好調さがうかがえ、party全体としても順調に登れたように思います。セカンドに客人が入るいつもと違うオーダーでしたが大きく先行することはなかった印象です。山尽くしで充実した夏休みになりそうですね。
久N:これまでの山行で課題を見つけ、その都度改善してくれているように思います。自分なりに工夫を凝らしてくれるのは、こちらとしてもありがたいです。今回はシャリバテと目の痛みに悩まされましたが、体力面や精神面などで大きな成長を感じています。
塚N:久々の山行でしたが、衰えを感じさせない堅調な足運びでした。岩場で久Nへの声掛けも行ってくれるなど、頼りになります。山岳信仰については宮家準『霊山と日本人』(講談社、2016)という本がおもしろいです。よかったら。
鈴K:客人ありがとうございました。partyに明るさが増し、賑やかな山行ができたので良かったです。自分がアクエリアスを片付けた位置はよく確認しておいてくださいね。(笑)来期はSLの可能性もあると思うので、引き続き天気図読めるようにがんばって。
〈感想〉
峰松:テスト明け最初の山行でちょうどいい強度でした。半数以上が同期でとても楽しかったです。partyメンバーとも仲が深まった気がします。
久N:初めての2泊3日の山行でしたが、北アルプスの最高峰の奥穂高岳に登れることができて良かったです。シャリバテと目の日焼けに気をつけたいなと思いました。
塚N:奥穂高の山頂の景色がとても良かった。そして、なによりこの山行で仲間との絆が深まった気がする。一方で、1日目と2日目登りがしんどかったので体力を付けたい。
鈴K:涸沢は曇っててもそれはそれでめっちゃ雰囲気良かったし、みんなとも沢山話せて、すごく楽しかったです。客人呼んでくれてありがとう 。