大峰PW

こんにちは。7/6-7/7にかけて大峰に行ってきました。ルートは点線箇所も多い、いわばマイナールート。どのような山行になったのでしょうか。

日程:7/6-7/7

メンバー:Sとう(CL)、Tザワ(SL)、Y田(装備)、Kぞう(食当)、O崎(食補)

行程

【Day1】

4:20 出発(湯ノ又登山口)

6:18 七面山登山口

8:02 七面山(西峰)

8:45 檜ノ尾ノ頭

9:42 七面山(東峰)

10:56 楊枝ノ森

11:56 楊子ヶ宿小屋(CS1)



【Day2】

4:00 出発

5:17 五鈷峰

5:47 禅師ノ森

6:08 明星ヶ岳

6:44 八経ヶ岳

7:31 弥山

8:20 狼平避難小屋

9:30 トップリ尾 P1402手前

11:50 下山(湯ノ又登山口)

22:00 Box集合

装点を一通り済ませた後、一同レンタカーに乗り込んだ。行きは免許取りたてのTザワの運転練習も兼ねて下道で向かうことにした。8人乗りセレナに対しメンバーは5人であるから比較的快適であったろう。奈良県に入り国道168号を抜けた辺りから道は難路となり、野生動物の楽園と化した。さらには道路上の落石も増え始めたためパンクを心配してその都度石をどけるなどした。したがって、湯ノ又登山口への到着は予定よりも遅れ3時過ぎとなった。ここで4時まで仮眠を取り朝食を食べて出発するつもりだったが、ふと空を見上げると満天の星空が広がっていた。さらには流れ星も。もうすぐ七夕である。普段は見られないような夜空に、5人全員覚醒してしまったようだったが、無事十分な?仮眠をとることができた。

Day1:湯ノ又登山口→七面山→楊枝ノ森→楊子ヶ宿小屋

4:20 入山(湯ノ又登山口)

各自朝食を済ませ、入山。ここで地図を開いたTザワから「飯豊の地図を持って来ました...」の一言。CLから地図を借り、気を取り直して再スタート。しばらくは沢と並行して舗装された林道が続いた。30分ほどして渡渉地点に差し掛かった。思っていたよりも水量が多く驚いた。大きめのビニール袋で登山靴を包み、慎重に渡った。10mほど進んだ箇所が最も深くて流れも速く、Kぞうは早くも登山靴が浸水してしまっていた。ビニール袋が破けていたらしい。渡渉が終わると今度はザレた急斜面が待ち構えていた。ロープを使いつつ、ここも抜き足差し足で渡り切った。

5:58-6:05 レスト

ここまでの道のりは急登がなかったのでスイスイ来れた。ただ、暑かった。無風である上に湿度が高かった。暑さに愚痴をこぼしつつ、登りがひと段落したところで1回目のレストを取った。連続ヘアピンカーブが終わるところでCLから読図クイズが出題されたが、1回生sは全員正解できていた。

6:18 七面山登山口

レスト地点からの緩やかな道とは打って変わって、ここから250mほどの急登が始まった。今日1番の急登である。まあつづら折りなので見た目以上に急には感じなかった。登山道自体は倒木もなく、特段ザレているわけでもなかったので比較的歩きやすかった。経験者O崎は「意外と楽でしたね」と言っていた。頼もしい限りである。

7:02-7:10 レスト

稜線上に出てきたところでレストを取った。1回生たちはまだ車中泊に慣れていないためか、やや疲れた様子であった。辺りは徐々にガスで満たされつつあった。古来より修験道の修行に使われる山であるというから、一層神秘的なものを感じた。稜線に出てからのほうが坂が急に感じたのは気のせいだろうか。

8:02 七面山(西峰)

少しずつ木々が疎らになってきた。朝露に濡れた笹原を抜け、ようやく七面山西峰に到着した。スパッツをつけてもよかったかもしれない。

8:45 檜ノ尾ノ頭

ザックを西峰にデポし、ピストン装備に切り替え西へ30分ほどの檜ノ尾ノ頭へと向かった。途中、アケボノ平と呼ばれる平原を通り過ぎた。厚い霧の向こうに広がっているはずの絶景に思いを馳せながら。釈迦ヶ岳とか見えるはずなんだけどなぁ。平原を抜け、樹林帯に入るとほどなくして踏み跡が途切れ始めた。ルートファインディングがまだ発展途上のSLは、セカンドを歩くO崎はじめ1回生たちの援護を受け、木々をかき分けながら「檜ノ尾ノ頭」の三角点に到着した。特に展望はないので西峰へと引き返した。

9:15-9:25 七面山(西峰)

帰りの道は稜線上の反対側の踏み跡をたどっていたが、途中でなくなったため、行きに通った道へ合流した。往復1時間のピストンで意外と消耗したようなので、西峰にて再びレストを取った。

9:50-10:00 七面山(東峰)

東峰は西峰から少し進んだところにある。西峰からの下りは岩場ともいえるようなかなり急な箇所があったが、1回生たちはロープを使うなどして、滑ったりバランスを崩したりすることなく降りられていた。東峰の少し下にデポし、山頂へ向かった。山頂の南側は底が見えないくらいに切り立った崖となっていた。

楊枝ノ森まで

東峰から楊枝ノ森までの道は途中までかろうじて踏み跡は存在した。別の尾根に入ってしまうこともあったが、CLの指摘により元のルートに戻ることができた。最後の急登に差し掛かかると、いよいよ踏み跡がなくなり、ピンクテープもあてにならないほど間隔が広くなった。道が存在しないため、倒木や木の根っこ、下草などで覆われた斜面をひたすら進むしかなかった。点線ルートとされている由縁が分かった。ただ、読図する限り正しいルートを行けているし、ヤマップもそう言っている。

10:56-11:15 楊枝ノ森

そうして数百メートルほど道なき道を進み、ようやく楊枝ノ森山頂に到着した。見渡す限りのガス。Day1の登りはここで終わり。皆ほっとしたようだった。

O崎はpart1でよほど苦い経験をしたのか「雨が降ってなければなんでもいいんです」と強靭なメンタルを見せていた。彼の中ではこの山行が実質part1だそう。K蔵はイルカのように半睡眠状態で登っていたようで、覚醒したら楊枝ノ森に到着直前だったそうな。

11:56 楊子ヶ宿小屋

楊枝ノ森からはトラバースがしばらく続いた。歩きやすいとはいえ、道が崩れかけているところもあったので、注意深く通った。ガスは段々と晴れていき雲の間から青空が見え始めていた。午後には天気が好転することを期待しながら、楊子ヶ宿小屋に到着した。小屋は稜線から少し外れたところにあった。木造2階建ての堅牢な小屋であった。檜の良い香りがした。先客はおらず、ザックを置いて小屋に案内のあった水場へ向かった。テープをたどり、5分ほどして水場を発見することができた。予想を上回る水量で、これなら心配はいらなそう。

それから

小屋に戻ってきた5人は昼食を食べた後、一人また一人と昼寝を始めた。窓からは木漏れ日が差し込んでとても気持ち良かった。Y田は小屋のノートに自分たちの爪痕を残していた。1時間ほど熟睡して14:30頃、Sとうが「外すごく晴れてる!」と教えてくれた。外に出ると起死回生の晴天!ここでは詳細は省くが、上回生2人は小屋の周りの稜線上で絶景を堪能した。O崎は稜線上で読書、Y田とKぞうの2人は小屋でお昼寝と、各々悠々自適に午後の時間を過ごせたようだ。

なお、今回の山行では6テンを持ってきていたが、みんな消耗していたこと、計画段階で小屋泊も想定していたことなどから、小屋泊をすることにした。

17:15 夕食

16:30頃になって皆小屋に集まり、夕飯の支度を始めた。他に登山客はいなかったので、小屋の中で行うことにした。ポトフ、ケチャップライスともに大変おいしかった。この後、小屋には登山客の方が一人やってきたため、計6人で一夜を明かすことになった。Tザワは微熱があったのでDay1の夜、Day2の朝にバファリンを服用した。

Day2:楊子ヶ宿小屋→明星ヶ岳→八経ヶ岳→弥山→狼平→下山

3:00 起床

食当のKぞうは2時半過ぎからホットドッグの準備に取り掛かっていた。Sとうも早めに起きて手伝っていた。頭が上がらない。キャベツの準備に大変な労力がかかったが、味は申し分なく大好評だった。

4:00 出発

テントの撤収はなく、予定通り4時に出発することができた。まぁテントの撤収はないので、もう少し早く行けるとよいかも。昨日に続き天気が良く、朝焼けがとても綺麗だった。気温もそれほど高くなく、非常に快適。東側が開けていないところで日の出の時間を迎えてしまったため、日の出は見えず少し残念。

4:59-5:10 レスト

五鈷峰の手前でレストを取った。ここまでは、稜線上に出たりトラバースしたりの繰り返しで緩やかな道が続いていたので、比較的楽だった。

5:47 禅師ノ森

五鈷峰を過ぎたあたりから左手はかなりの急崖となり、スリリングな岩場があった。しばらくすると大きなハシゴも現れ、1回生たちは「まじ楽しい!」と興奮している様子だった。禅師ノ森に近づくにつれ徐々に樹林帯となり、明星ヶ岳にかけての最後の登りが始まった。

6:13-6:30 明星ヶ岳

最後の登りは景色がよかったのでみんな楽しそうに登っていた。分岐を一つ経て、緩やかな登りが終わると明星ヶ岳山頂に到着。なお、Sとうは分岐付近でオオヤマレンゲを数輪見つけていたらしい。

6:47-7:02 八経ヶ岳

登山道はオオヤマレンゲを見に来た人で賑わっていた。たいして登りも下りもしないの楽なの。オオヤマレンゲの捜索に夢中であったが、その甲斐なく

7:33-7:40 弥山

八経ヶ岳から弥山までの道はオオヤマレンゲの保護区域にあたり、シカの食害防止の柵で囲われていた。登山道沿いを目を凝らして探していたが、とうとう見つけることはできなかった。ある人曰く、数年前まではもっと咲いていたそう。来年は明星ヶ岳から西へ行く道でリベンジを果たしたい。地図上では弥山手前に長めの登りがあったが、いざ登ってみるとさほどでもなかった。弥山小屋の前にデポして山頂に向かった。山頂は弥山神社らしかった。ここで登りは一通り終わったので、弥山神社の前のベンチでしばらく休憩した。休憩中、修行僧と思われる格好をした人が鳥居をくぐり、境内で祈祷をしているのが印象的だった。大峰奥駈道。ロマンあるなぁ~

7:33-7:40 狼平避難小屋

弥山からの下りは思ったよりも緩やかだった。道が途切れているところもあったが、大方はまともな道だった。木道が整備されているところもあって、とても歩きやすかった。避難小屋は沢沿いにあって、楊子ヶ宿小屋に似た雰囲気だった。ここで10分弱のレストを取った。

9:39-9:45 トップリ尾  P1402手前

沢にはつり橋がかかっていて気分が上がった。橋を渡ると最後の登りが始まった。登りが終わると分岐が2つあった。1つ目の分岐(明星ヶ岳方面)は何とか正しい方を選択していたが、2つ目の分岐は普通に間違えていた。SLは気が抜けていたのかもしれない。2つ目の分岐からそう遠くないところで、再び道が途切れた。全員で踏み跡、ピンクテープを探すが、一向に見つからない。仕方ないので地図とコンパスを頼りに道なき道を降りることに。そこそこ急な斜面であり、滑らないように注意して降りた。そのうち、Sとうや1回生がピンクテープを発見し、道があっていることが確認できた。

しばらく下ると高い木がなくなり草原が姿を現した。ここを通るためこのルートにしたと言っても過言ではない。K蔵は馬を見たそうにしていたが見つかったのは結局鹿であった。草原でレストを取ると自分が楽園にいるかのように感じられとても良い。ここまでのここまでの道に目をつぶったら最高の場所ですね。

10:43-10:50 レスト

草原が終わると再び樹林帯。標高が低くなってきたので暑かった。道はこれまで通りで、分かりやすかったり分かりづらかったり。なんだか長いので適当な場所でレスト取った。これからの下りは今回一番急な坂だよ。ガンバレ。

11:50 下山

急な下りがしばらく続き、何度も尻もちをつきながらいよいよ下山まであと少しというところまできた。が、気が付くとピンクテープがなくなっていた。方角は正しく、このまま下りれば林道に出られることは明らかだったので、急な斜面を木を掴むなどして降りていった。下山地点では綺麗な沢が出迎えてくれ、靴を洗ったり水浴びをしたりした。下山!

大峰秘境pwお疲れさまでした。梅雨時とは思えないほど天気に恵まれ、大峰の良さが存分に楽しめたと思います。展望のほか、難度の高い読図、渡渉・ザレ場・岩場歩きも経験できて、非常に充実した山行でした。また来たいですね。

Tザワ:ルートファインディングは発展途上中。簡単なところは即座にできるようにしたい。面倒見が良いのはとても頼もしい。

O崎:読図、ルートファインディングともさすがだね。この調子で頑張ってください。

Y田:体力等々申し分ないと思います。下りはもう少し慎重になれるといいかも?やる気がみなぎっている感じがいい!

Kぞう:食当美味しかったです。歩き方も安定していたと思います。