20231029 由良川本系カラオ谷

10/29に芦生カラオ谷に行ってきました。気づいたら辺りに広葉樹が広がる、いい沢でした。メンバーはもちもち(CL)・バーボンさん・大柳さんです。主な目的は、CLがヤブに向けて貯めていた「氣」を発散することです。CLは今年度、個人山行を三回計画したにも関わらず、謎の力により三度とも入渓を阻まれたため、西表以来の沢となります。ちゃんとした登攀は一年ぶりだったため、非常に衰えを感じました。 

0600 box集合

0630 バーボンさんが到着。出発。ガソリンを入れたり電波を得たりするのでややロス。

0900 入渓点(たぶん入川道㉖だった気がする)到着。道中バカみたいな量の大雨が降っており撤退がチラついた。しかし真の思考をなされるO柳さんは「沢に入らないと俺は寝てしまう」「雨って、雨が降っているだけだから(この集水域の狭さだと雨に濡れる以外にデメリットは存在しない)」などの結論に至られており、「そっか~」などと言い入渓。

0930 安曇川を下流方面にやや下り渡渉したのち入渓。へクのような渓相。由良川本流もどことなく安曇川に見えてきた。記録には渡渉の際には膝までつかるだの腰までつかるだのと書かれており、先の大雨も相まってびくびくしていたが、実際はくるぶしがつかる程度だったので拍子抜けした。 

0949 4m えいやあが要求されるが微妙に怖く、かつ足が攣りかけたためCLは数分ほど詰まっていた。現役の時に比べて足の可動域が二段階ほど狭くなっており衰えを感じた。 

0958 2段9m なぜか斜面が濡れており、ずるずるしながら右岸巻き。もしかすると雨には斜面を濡らして巻きを難しくするデメリットが存在するのかもしれない。高度的には結構怖かったがなんだかんだ行けた。2段9mの落ち口と同じ高度では復帰が難しそうだったので、「これは7mも巻かんと厳しいわ」と判断。高度を上げてトラバース。バーボンさんがひょいひょいと突破。さすが毎週山に行ってる人は違うなあ。 

1056巻き終わり 少し進んでレスト。 

1116 二段5m 左岸をへつって滝下まで迫り、水線に左足を突っ込んでのぼる。O柳さんが先陣を切ってトライするのを傍目に、バーボンさんと「このへつりで三人のうち一人はざぶんするだろうな」などとひそひそ話し合っていた。なおざぶんしたのはCLだった模様。左足を大きく広げて水線の中のスタンスを見つけると、右手前側に荷重をかけたい気持ちに襲われる。ホールドを見つけられなかったCLは落ちてた枝を使った(多分よくない)。O柳さんは逆側の崖にホールドを見出していたので多分それが正解だと思われる。左岸巻きもできなくはなさそうだが、案外足場が悪そうだったので覚悟を決めて直登がいい気がする。 

1145ごろ 6m 直登するとめちゃくちゃな量の水に濡れる。寒くなかったらシャワークライミングしたかったが、寒かったので左岸のズルズルの壁を上る。残置スリングが置いてあったがその一段上がやや怖かった。こんな高度でしたくない動きをさせられる><。やはり夏に来てシャワークライミングをするべきだろう。

6mを超えるとゴルジュが開ける。トイ状3mでは両岸がちょうどいい感じの狭さになる箇所があり、チムニー特有のつっぱりの動きが要求された。個人的にはここが一番楽しかった。


1210 最初の二股 鹿が届きそうな範囲に生えているミズが無残にも食い散らかされていた。

1230ごろ 6m CLが雑に右側を進んでいる最中に、なぜかO柳さんが背中からざぶんしていた。曰く「釜に刺さっている流木の上を歩きたかった」とのこと。わかりました。


1251 555m二股

1254 三段9m どうやって突破したか全く覚えていない

1307 15m 滝の高さは目測10mほどだったが、右岸には土砂崩れの痕跡がありそれで埋まったのではと推測した。右岸巻きだが足場がガレガレなのに加え、びっしりと棘が生えたなんらかのノイチゴの枝に行く手を阻まれ、たいへん苦労した。下から見ると左岸巻きもできそうに思えたが、上から見ると案外難しそうだった。


1332奥の二股

1353詰め上がり開始。沢の最後はすり鉢状になっている。ズルズルだったので途中で右の尾根に抜ける。斜面はまあまあ急だが、よく見るとけもの道が縦横無尽に走っているので自分のことをけものだと思い込めばそんなに大変ではない。


1414オークラノ尾。「まさかこんなマイナーピークに二回も来ることになるとは…」とバーボンさんと顔を見合わせる(2019ヤブを参照)。風が強くて本当に寒い。少しレストしてから下山。北山特有のRFにいまいち確信が持てない尾根を、いまいち確信が持てないまま進む。尾根の上にデカい杉、デカ杉があってたまげた。さすが芦生。

1535下山。少し上流のいい感じのポイントで由良川を渡渉して車道に上る。


温泉は河鹿荘。HPに日帰り入浴の情報が載っていなかったが入れた。600円。露天風呂をかなり長い時間貸し切りできた。やっぱ公的な金が入った大きな施設しか勝たん。

ご飯はドライブインゆげ。味噌汁なしでデカいかつ丼、デカつ丼と格闘した。確実にここが核心だった。


総評として、「ゴルジュがあるヘク」という感じでした。難易度的としては「ヘクよりは難しい」です。初めてヘクに行った時のことを思い出したい人や、芦生演習林に許可を出す作業ができないものぐさCLにはおすすめの沢です。あと近くてうれしい。また、西の尾根から下山すると立派な台杉が見れるらしいのでそれもまた一興かもしれませんね。