Part2 

綿向山〜御在所・鎌ヶ岳

複数の文脈で盛大なpart1 鳳凰三山から1週間のクッションを挟み、今回part2として行ったのは鈴鹿山脈(綿向山〜雨乞岳〜御在所岳〜鎌ヶ岳)です。昨年のイブネ・クラシにつられた自分が紅葉ゆるふわ読図回のつもりで計画した今回のpart2、蓋を開ければ紅もユルもフワもくそもありませんでした。

10/29-30 sat.~sun.
メンバー:藤間(CL/医療/記録), 佐藤(SL/気象), 鳥巣(装備), 岩井(食当)

入山まで

part1と同じ5人で行く予定だったが、装備の森末が急遽事情あって参加できなくなり代わりに鳥巣を装備に据えて4人で突入した。どうかお大事に。

当日朝6:00過の集合。例によってドライバー不足が深刻なので入山口までは新快速と近江バスをのりついで北畑口バス停で降り、40分ほどチンタラと歩く。NF後12月にも山に行きたがる1回生に1回生PWを提案したら好反応だった。大変結構。9:30すぎに入山口に着き、入山諸々の準備をして9:47の入山。

1日目: 御幸橋(入山)〜綿向山〜イハイガ岳〜大峠〜清水頭

行程

9:47 入山
10:35-45   レスト
11:10-14   小休止(読図クイズ)
11:40-00   綿向山頂(お昼レスト)
12:30 読図Q


12:46 イハイガ岳
13:40-55   大峠にてレスト
15:16 CS1:清水頭
16:00 気象通報・食事
21:00 就寝

御幸橋〜綿向山

前回part1から懸念された岩井のパッキング問題は、彼が65LのGREGORYのザックを新調したことであっさり解決した。店員さんに調節してもらったらしく完璧なフィット。岩井のBALTOROとCLのBALTOROを見比べるにザックもかなり進化しているようだ。

9:47入山。初っ端から綿向山に向かって絶え間なく続くジグザグの登りは、脚よりもむしろメンタルにくる。過疎登山道なので大声をあげてメンバーを鼓舞(諸説あり)した。そのおかげでなかなか良いペースでの滑り出しとなった。

10:35-45レスト。

11:10-14 ジグザグの登りが終わり谷に回り込むような地形のところで読図クイズをだした。わかりやすい箇所だったと思うが、みんなの出来は80点といったところ。ピンポイントで示せてほしい。

11:40-12:00 綿向山山頂に着いたのでお昼で長めのレストとした。晴れた休日なので軽装備の人がたくさんいらした。これから縦走していく稜線、雨乞岳、鎌ヶ岳はくっきりと見えている。佐藤は高校の時に鈴鹿に何度か行ったことがあるそうで、今回綿向〜雨乞岳を縦走することで残りは竜ヶ岳のみとなったようだ。鈴鹿に明るい彼はいろんな山を教えてくれたが、やたら入道ヶ岳をゴリ押ししていた。

綿向山〜イハイガ岳

予報が晴れなのにてんくらがCなのは、単純に風が強烈だからであった。晴れているのに強烈な風。
ところで、今回の綿向山〜雨乞岳のルートはエアリアでは点線表示であり、遭難多発ではないがRFに積極的である必要がある。この部分は高い木がなく地形を判別しやすいため、これを読図教育の好機として地形図を頻繁に確認させた。方角とかから隠れコルとかまで、前提なしでわれながら真剣に教えたと思う。結果、1日目の点線部分も全員がほぼキッチリ現在地を把握した状態で進めた(はず)。

12:00 綿向山を出発。道中は去年イブネ・クラシで見たようなふわふわのコケ?となだらかなピーク&コルのヨッシーワールド的世界観で、歩くのが非常に楽しかった。そしてそのゆるふわムードを粉々に吹き飛ばす風も健在で、それだけが気に障った。12:30ごろに再度読図クイズを出した。難し目だったがみんな正解。

イハイガ岳直前のコルあたりから急登と悪路の合わせ技でやたら歩きにくくなりストレスフル。快適で過疎った縦走路にCLはいつになく喉をふるわせていたが、この悪路にさしかかり前を歩く2人にも奇声が移り始めた。地図と睨めっこしながら12:46にイハイガ岳を通過。

彼は風

地図見てるだけでえらいとはもう言わない

・・・岳?

イハイガ岳〜大峠〜清水頭

ここの前後から急斜面の非常に歩きにくい道が続き、CT表示(YAMAP)の50%ぐらいでしか進めなかった。過疎ルートだから行った人の記録が偏ってるんだろう。

12:46 イハイガ岳にはなにもなかった。景色を見ることも止まることもせず通過。イハイガ岳ピークから200mほど進んだところで、歩いてきた尾根から右に逸れなければならないところがあってそこで道を間違えそうになった。ピンクテープ共が間違った方向(尾根直進)に誘導してきたのが悪い。点と点を勝手に繋ぎ合わせて都合の良い線を作ろうとする人間が悪いという説もある。

13:40-55 大峠にてレスト。ペースが異常にゆっくりだったとはいえ無停止行軍だったので長めに休憩とした。これから今回の山行で最もキツい登りが控えているというのに、メンバーはどこか余裕の雰囲気だった。

大峠後の登りは本当に大変だった。前期part1の大天井ヶ岳を超えていた。でも佐藤はひょうひょうと登っていた。こいつには斜面が急だとスピードが落ちるという概念がないらしい。急登すぎてもヤブ漕ぎチックな稜線歩きが延々続き、最終盤で岩井のペースが落ちてきた。早く着きたかったので急かしながら歩いた。清水頭はまだかまだかと稜線を歩き続け、15:16に到着。

マイルドなヤブ

ついた!

CS1:清水頭

イハイガ岳以降しばらく木の中に居たので忘れていたが、この日の稜線は強風吹きっさらしでたまったものではない。こんな爆風の中テントを張り一晩過ごさねばならないのか...と軽く絶望したが、なだらかな稜線の風下側の斜面は風を避けられたのでそこにテントを張った。崖が近かったのが気がかりであったが。

当然だがこんなところに泊まろうとする人は我々を除いていない。1回生たちはテントの外に出て十分に貸し切り空間を愉しんだ。16:00〜の気象通報が始まっても強風で外に出るのが億劫なため、食事はちょっとおくれてノロノロと作り始めた。強風の中冷たい人参のみじん切りに従事させられた。禊?  佐藤の天気図は安定して高クオリティで、鳥巣は佐藤に教えてもらったら、と言ったらほぼ丸パクリで出してきた。天気図はまだまだだな。食事はというと、 気が違ったように叫びに行ったり写真で遊ぶ1回生で遊んでたりしながら作っていたので出来上がるころには暗くなってしまった。コンソメを3つ入れる予定だったらしいが、明日の朝のメニューに絶望(後述)していた鳥巣が、コンソメを明日使いたいんだと言って岩井と争っていた。晩御飯はピラフ?的なものであったはずだが、何を食べているのか誰もわからなかった。食後はNight Clanなるボドゲを試しにやってみた。面白かったがMAX4人なので今後使えない。明日4:00起床として21:00前に就寝。

夕日で遊ぶ1回生s

船長鳥巣(N)

船長鳥巣(SR)

なんだろうこれ。台湾料理?

麻雀

2日目:清水頭〜雨乞岳〜御在所山〜鎌ヶ岳〜下山

行程

4:00 起床
5:10 出発
5:35 南雨乞岳
5:55 雨乞岳
6:10 東雨乞岳
6:40-50 レスト
7:27-37 レスト


7:52 沢谷峠
8:40-50 御在所山頂にてレスト
9:26-32 武平峠にてレスト
10:14-33 鎌ヶ岳山頂にてレスト
11:42-50 レスト
12:35-43 レスト
13:40 下山

起床〜出発〜南雨乞岳

3:40ごろに目が覚めた。風の音がすごくて4:00まで動く気力もなかった。いうまでもなくめちゃくちゃ寒いのだが、そんな3人の精神にとどめを刺したのは岩井の朝食である。粉々になったチョコシリアルに練乳をかけて食べなければならなかった。メニューは以上。温もりも水分もない。CLは練乳が大嫌いなので仕方なくじゃがりこと例のチョコシリアルをそのまんま交互に口に入れた。テントの外に出ないでよかったのでそれだけが救いかな。コンソメは結局つかわれなかった。

かように非常に質素簡潔な朝食であったはずだが、なぜか撤収して出発するのに70分を要した。テントが余裕で吹き飛ぶ強風の中、撤収をかなり慎重に行なったといえば聞こえはいいが、率直に言って岩井がテントから出るのがやたら遅かったのはある。朝暗いうちから強風の稜線を歩くのはドキドキしたが、雨具を着れば風は防げるのでメンバーにもヘッドライトと雨具をつけさせて出発した。5:10。

緊張感のある道だった。危ない道なわけではないが、環境がそうさせた。しばらくすると笹藪の急登に突入して風は和らいだ。5:35に南雨乞岳に到着。風は弱くなっていたので小レストで雨具の上だけ脱いだ。

はよ開けんかい

プラスチックのフタ1個程度の山

南雨乞岳〜雨乞岳〜東雨乞岳〜沢谷峠

南雨乞岳〜東雨乞岳にかけてはなだらかなピークの縦走路である。雨は降らなかったが朝露でびしょ濡れの笹藪を進んだ。去年と同じ道で懐かしく思ったが、去年と違って雨具の下を着ていない猛者はいなかった。

5:55雨乞岳山頂着。伊勢湾からの日の出を拝むことができた。高度感こそないものの、緩やかな鈴鹿中部の山容の中心にあって、いい眺めだった。そのまま藪をかき分けつづけ東雨乞岳には6:10についた。多分毎年なんだろうけどこの辺り歩く度に靴がドロッドロになるのなんとかならないのかな。岩井はもっとレストの切り上げにストイックになってください。急ごうという意識を感じさせてくれ。

東雨乞岳からは複数の道が伸びており、間違えるのかなーと思って見ていたら間違えた。方角に気をつけよう。その後CLが方角を合わせて進むとそれは登山道ではなかったようで、復帰に苦労した。道を探すこともしよう。

6:40-50 七人山との間のコル(=谷へ降り始める分岐)にてレスト。なかなかいいペースで歩けている。その後の下りは歩きやすい道であった。7:14 ごろに一回すこしだけ登る箇所があり、読図クイズにしたが全員安定して正解した。日曜日だからか雨乞岳を目指す登山客の方々とやたらすれ違った。そのうちの一人に「紙の地図だ、宝探しでもしてるの?笑」とかいわれて腹が立ったので「ありがとうございます」と威嚇しておいた。

7:27-37 レスト

7:52 沢谷峠へ着いた。昨年Nk村が御在所からの逃亡を図った場所でもある。案の定今回も武平峠へまっすぐ降りる道に入り込んでいった。分岐らしい分岐もないししょうがないのか?でも沢谷峠っていう標識はちゃんとあるんだし無理矢理にでも尾根に登りな。

 いつかきた道

申し訳程度の紅葉

去年の二の舞

沢谷峠〜御在所〜鎌ヶ岳

沢谷峠から御在所山までの登りは急で、CLは荷物が重くなったのかもしれないが、去年味わわなかった苦痛を味わった。衰えてはいない(自負)。前三人がとっとこ歩くのについていくのがしんどかったとおもう。そう考えれば、去年のパーティーメンバーよりみんなつよいのかな。急な登りで嫌気がさして叫び続けてたら喉を痛めてしまい、代わりに鳥巣が叫んでいた。

8:40-50 御在所山についたのでレスト。感動は失われていた。みんなも感動ってよりは早く先に行きたいって感じだったであろう。今回は佐藤のムキムキが2人にも伝播しておいていかれそうなCLはつらかった。去年と全く同じ部分の木が全く同じ赤色になっていたのがおもしろかった。

御在所からの下りはコースタイムを巻きに巻いて30分ぐらいで下りた。9:23 武平峠着。ありえないぐらい早い。着いていくのがこんなにしんどくなるとは思っていなかった。去年の200%ぐらいの密度がある。

9:26-32 にレストをとってから鎌ヶ岳へ。ここからは未知の領域である。見た目急な山なのでゆっくり登ろうと思っていたが、前3人は武平峠から一息に登らんばかりの勢いで、CLのせいでペースダウンというのも気に入らないのでとにかく頑張った。本当にノーレストでいきやがった。10:14 鎌ヶ岳着。爆速やんか。鎌ヶ岳は登るより遠くで眺めていた方がいい。

ニューシングル

再会

眺める鎌ヶ岳

登る鎌ヶ岳

鎌ヶ岳〜下山

10:14-33 鎌ヶ岳にてお昼レストとした。佐藤のもってきたピーナッツかりんとうがめちゃくちゃおいしかった。次回の行動食に採用。鎌ヶ岳から湯の山温泉バス停におりていくルートはエアリアで点線、YAMAPでは線すらなかったが、れっきとした尾根沿なので採用した。

みんな早く下山したい一心だったであろうからペースは落ちなかった。part1で大幅に遅れていた岩井は、前の佐藤と距離が空くと走って詰めるほど余裕があるらしい。すごい成長だ。荷物だけでこんなに変わるかね。佐藤は終盤RFが雑になったので気をつけよう。歩行能力が高過ぎて登山道を余裕で外してくるから後ろにいた岩井は苦労したかもしれない。結果的に後ろの鳥巣とかがRFに積極的になってたから、それはいいこと。

11:42-50 レスト。どちらかというとパーティーメンバーよりCLがとりたいからレストしている気がする。気に入らない。

12:35 717mピークにてレスト。湯の峰という名前らしい。岩井はラムズフェルト理論を採用して積極的にペースを上げていた。素晴らしい。

13:40に下山した。...かと思ったが、CLが地形図に書いていたバス停は本来のバス停ではないらしく、バスを一本乗り過ごしてしまった。すまん。

I岡さんたちは雲母峰まで行ったらしいよ。すごいね。

下山(偽)

下山(真)

その後

ノルマのアクアイグニスを回収した。1回生からの評判もよかったので受け継がれることだろう。しかしみかん詰め放題はなかった。打ち上げはI坂おすすめの四日市とんてき(←美味!)なるものを四日市駅前で食べて、そこからJRで京都まで帰った。綿向山は1回生の感触がよかったようで、新歓ハイク綿向山が実現するかもしれない。

結節点

ラードで焼くらしい。ペミと相性◎だ

まとめ

運動強度はまさかのpart1越えとなってしまったかと思います。前回よりパーティー全体で強度が上がってるのはいいことです。読図面でも成長がみられてるかな。part3は奥秩父です。頑張りましょう。

佐藤:安定しています。それどころか強化されている。RFはまぁ、頑張ってください。登山道探してね。それが嫌ならヤブにいけばいいのではないか。

岩井:荷物が前回より軽かったのはあるでしょうが、それにしても飛躍的にたくましくなっています。あとは時間にストイックになろう。

鳥巣:奇声。読図は成長していると思います。天気図は頑張ってください。

森末:山に行こう。でもお大事に。