Part1 鳳凰三山

はじめに

2022後期も縦走面は2パーティー制で、釣部と藤間がCLをつとめます。こちらのパーティーメンバーは藤間(CL), 佐藤(SL), 鳥巣, 森末, 岩井 の5名です。

祈念 すべき藤間partyの幕開けpart1は南アルプス・鳳凰三山です。遠い上に出費もかさむ山行でしたが、その費用を払う価値はあった山だと言えるでしょう。

10/15-16(土日)
メンバー:藤間(CL/医療/記録), 佐藤(SL/気象), 岩井(装備), 鳥巣(食当), 森末

1日目:青木鉱泉〜[ドンドコ沢コース]〜鳳凰小屋テント場

行程

6:10 入山(青木鉱泉)
6:35 小レスト
7:29-38 レスト
7:45ごろ 南精進ヶ滝通過
8:33-40 レスト
9:35-45 レスト


10:30-46 五色の滝
10:46-05 大レスト
11:39 水場
11:55 鳳凰小屋着
16:00~ 食事・気象通報

〜入山

23:00に西部構内に集合し、レンタカーで青木鉱泉へ向かった。名神と中央自動車道をフル活用して翌5:00前頃に青木鉱泉駐車場へ着いた。ドライバーは山梨の温泉に行きたがっていた中村にお願いし、免許を取ったばかりの佐藤にも運転してもらった。ちなみにCLは免許を持っていない。1時間ほど仮眠をとって6:10に入山した。

青木鉱泉〜南精進ヶ滝付近

前期森末が遅れ気味なことを考慮してSL佐藤→森末→鳥巣→岩井→CLのオーダーで出発。入山してすぐにトイレがあり、皆使った。岩井の手にコンパスがなかったので出すように言ったら、巨大なザックを下ろして中をガサゴソし始めた。コンパスはすぐ取り出せるとこにしまっとこう。今回コンパスに限らず、岩井のパッキングにはツッコミどころが多かった。

コース序盤に工事区間があってそこを迂回するというルートをとっていたが、行ってみると真新しい道が敷かれていた。2022秋時点で工事は終わっているようだ。

6:35-37に小休止して上着を脱いだ。しばらくすると急登にさしかかり、岩井のペースがゆっくりになったので、彼をセカンドにおいた。

7:29-38 南精進ヶ滝手前の沢っぽいところでレスト。岩井がトリカブトを発見して興奮していた。地形図で特定が容易な場所だったので読図クイズを出してみたら、全員きちんと正解!以降50-10分のペースを基本にレストをとるようにした。

南精進ヶ滝を見るための展望ルートがあって少し寄り道してみたが何もない。滝の多いルートだったが見応えがあるのは結局最後の1つだけだった。

きれいな道ができてました

南精進ヶ滝

南精進ヶ滝〜五色ノ滝〜鳳凰小屋

8:21南精進ヶ滝をすぎて地形図にない小さな沢を渡るところでまた読図クイズを出した。佐藤と森末はしっかりわかっていた。鳥巣は最初ありえない所を指していたがきちんと教えてヒントを出したら分かっていたよう。岩井はコンパスがないのになぜか正解していた。「沢って地図に書いてないのもあるんですねぇ」はい そうです。

8:33-40レスト。1日目のコースは絶え間ない登りできつそうだったが、佐藤と鳥巣は丈夫だし岩井はしっかり自分のペースで登れていた。CLは「遅いぞ」みたいなこと言ってたけどなんだかんだ良いペースでしたよ。岩井がゆっくり歩いてくれたことで後ろの森末は過去の山行より楽そうだった。ペースのおかげか、はたまた前が離れてないことが精神的に辛くなかったのかもしれない。SLの佐藤は後ろを置いていかずセカンドとの距離を維持してくれたのでそれもよかったのだろう。もし森末が前期つらそうにしていた原因が前と離れてしまったことだとすれば、前期中村partyのSLは深く反省するべきだ。

9:35-45レスト。ゆっくりとしんどそうに(?)登っていた岩井もレストの時はよく喋ってくれるので体力はあるらしい。標高が上がってきて紅葉もきれいになってきた。森末と鳥巣の会話をラジオのように聴きながら登った。

10:30-46登山道から分岐して五色ノ滝を見に降りていく道があったので行ってみた。ここの滝はデカくて紅葉もあって見応えがあった。若干のガスで神秘さを帯びていた。

10:46-05戻って登山道に復帰したところで長めのレスト。休憩しすぎかなとも思ったが、ここまでのコースタイムは巻けていたし、少し辛そうなメンバーもいたし、なによりお腹が減ったので。釣部からの噂通り佐藤が本当に食パンを食べていてCLはびっくりした。ひとつ気になったのだが、岩井のザックの長さ調節ができていなかったり、肩からザックが離れすぎていて背中側に引っ張られそうなところを何度かみたので要改善である。

11:30ごろに長かった登りも終わってなだらかな道になった。岩井のペースがかなり遅くなってきたので「一瞬本気でペース上げてみ?」と言ったら飛躍的に速度が上がったので今後多用しようと思う。
11:39に最後の水場を通過。枯山水チックできれいな水場。上の方でチラ見えしている紅葉に鳥巣とCLは興奮した。

11:55鳳凰小屋着。かなりの登りにペースを落としたり、マイペースにレストをとりまくった割にはコースタイムを巻けていた。いいね。

五色ノ滝

ドンドコ沢コース唯一の水場

CS1: 鳳凰小屋テント場

12:00前にテント場についてテントを張ってからは16:00まで自由時間とした。信じられないことにも、テントが正常に立った。木々に囲まれてこじんまりとしたいいテント場でした。一人1500円・土曜日は要予約。この時期はテント25張ぐらいでほぼ満員になった。

1回生sはテント内でくつろいでおり、CLと岩井はカップヌードルを啜っていた。BIGサイズカップヌードルの汁が塩辛すぎて5回もトイレに行った。

16:00〜 気象通報が始まったので佐藤と岩井に天気図を描かせ、残り3人で夕食の準備を始めた。メニューはビーフシチューでこれが絶品だった。個人的には今まで食べた食当でもトップクラス。おめでとう鳥巣君、君を合宿の食当に任命する。佐藤の天気図は素早く出来上がりしかもきれいだった。金曜日時点で16日日曜日の午後少し天気が崩れる予報だったが、低気圧はなかったので安心した。秘密兵器をあけるも満腹で人気なく、電波もなく、やることがなかった。寝る直前に岩井の天気図を見て18:30ごろに寝た。

テント場

しっかりとした水場(水もおいしい)

絶品ビーフシチュー

2日目:鳳凰小屋テント場〜地蔵岳・観音岳・薬師岳〜[中道コース]〜青木鉱泉

行程

4:00 起床
5:03 出発
6:10-7:01 地蔵岳分岐
7:08 赤抜沢ノ頭(通過)
8:05-15 観音岳
8:39 薬師岳(通過)


9:23-33 御座石にてレスト
10:28-39 レスト
11:08-15 小休止
12:03-13 レスト
12:39 下り終了
1:42 下山

鳳凰小屋テント場〜地蔵岳分岐

4:00起床。寝過ぎた。食当の鳥巣をいち早くテントから追い出して準備を始めてもらう。朝ごはんはスパゲッティ。の割には、早くできた。その間にテントを撤収するのだが、岩井が荷物をまとめてテントから出てくるのが遅かった。前日にCLが「翌朝早く荷物まとめられるように今のうちに整理しておけ」と言ったのを確かに聞いていてくれたようだが、にしても荷物が散乱しすぎているので、パッキングはもう少し物同士をまとめて袋に入れておくとか、そういった工夫をしよう。
なんだかんだ起床からほぼ1時間で出発できたのでまぁいいでしょう。全員が行動を極めて完成編では40分で出発、とかにしたいですね。鳥巣は素早く靴紐を結びなさい。5:03出発。

テント場から出て直後に樹林帯の登りへ入るルートなのだが、SLは暗闇の沢へと突入していった。ヘッドライト暗くて見えないのはわかるけど方角見ようね。30分ぐらいずっと暗い森の中を登っていった。途中道が不明瞭なところもあったので気をつけよう。東側が明るくなり始めたのに下弦の月がまだ上方にあって面白かった。太陽から逃げるような。ヨーロッパの子供が描く絵でも月は白色だそうが、まさにそんな月であった。

2日目も冒頭の急な登りはかなりゆっくり歩いた。実は森末が1日目2日目共に最初が苦しかったと後で言っていたが、それでもそこから回復していたらしい。後半ペースが上がっても遅れることはなかった。回復できたのは1日の立ち上がりをゆっくり、慎重なレストを取りながら歩けたからなのかもしれない。これがひとつの解決策となってほしい。

5:40ごろに樹林帯を抜け出して賽の河原へ出た。結構な斜面(しかも砂地)が続くので歩きにくかった。東側に傾いた斜面のため、6:00前の日の出の際には谷側の雲海から太陽が見え出してとてもきれいな景色となった。なかなかの景色にみんな振り返っては写真をとっていたので随分とスローペースになった。

6:10-7:01地蔵岳のオベリスク根本に到着。ザックを置いてオベリスクへ遊びにいった。眺めがよかった。富士山をあそこまで露骨に目撃したのは実はCLは初めてだった。しかしゆっくりしすぎて1時間も使ってしまったことは、これはよくなかった。このガバガバタイムキーパーが祟って後半に響くこととなる。

賽の河原からの日の出

船長鳥巣

地蔵岳分岐〜観音岳

ダラダラしすぎたことに気づいて7:01に出発した。7:08赤抜沢ノ頭を通過したが、ここにはなにもない。道中岩井がコケモモの実をおいしそうに食べていたのでCLも口に入れてみたが、全くおいしいとは思えなかった。岩井食当予定のpart2が不安になった。

赤抜沢ノ頭からは薬師岳まで、鳳凰三山の三山を一気に縦走する。堂々たる北岳・間ノ岳を右手にのぞむ雲上の稜線で、快晴の天候に恵まれて暖かくとても快適な縦走ができた。このアルプスの縦走の雰囲気を1回生に感じさせてあげられてよかった。

8:05-15観音岳着。ここが鳳凰三山の最高峰。南アルプス北部一帯を一望でき、甲斐駒・仙丈、白峰三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)、八ヶ岳、(たぶん)奥秩父、富士山まで見えるスーパー展望。

圧巻の稜線路(奥は富士山)

白峰三山

よろしくね

観音岳〜薬師岳〜[中道ルート]〜下山(青木鉱泉)

その後も縦走路が続き8:39薬師岳着。が、前のレストから時間が経っていなかったので写真をとってすぐに稜線から下り始めた。地形図では薬師岳のピークを踏むように線を引いていたが(エアリア参照)、実際はピークへいくことはロープに阻まれてできず結果的にはYAMAPの情報が正しかった。エアリア(2019)が古かったかもしれない。薬師岳の分岐からすぐ樹林帯に入って急な下りが続いた。このあと4時間近く急な下りを征くことになる。

9:23-33御座石についたのでレスト。この前後から岩井のペースが如実に落ち始めた。レストの時はしゃべったりする余裕はあるらしく、体力はあるようだ。要は足の筋力。ちょっと段差があるとかなりゆっくりになるので踏ん張るのがきついんだろう。佐藤は相変わらず中村を超えるほどムキムキで、森末と鳥巣もおしゃべりしながら降りていた。前期辛そうな場面の方が圧倒的に多かった森末だが、今回は楽しそうでよかったです。

10:28-38レスト。

11:08 セカンドの岩井のペースが流石に遅すぎるので荷物をいくつかCLとSLに分配した。共同装備を抜いても異常に重かったのでいつかパッキング大解剖されるべき。

12:03-13レスト。最後の急降がこれから待ち受けるなか、ありえないぐらい岩井が遅くなったのでCLがダブルザックに挑戦した。しかし空身になっても彼のスピードは上がらなかった。

12:39 急な下りがおわって最後40分ぐらいの道歩きになった。1回生sが3人仲良く歩く中、足が限界に近い岩井は一人ぽつねんと歩いていたのでCLが適宜ねぎらい、励ましながら歩いた。登り大好きムキムキ佐藤は急登メンを開くそうです。中村の加入が待たれる。

13:42 下山。長すぎる下りがついに終わった。鳥巣と森末とCLの間では木曽駒の下りよりはマシだという見解で一致したが、多分岩井はそれ以上の苦しみを味わっただろう。

木曽駒ヶ岳

御座岩井

その後

下山したところにある青木鉱泉に入った。19:00までに京都でレンタカーを返さなければならないが、風呂を上がると14:30である。間に合うはずがない。レンタカーを1日延長し(+¥13000)、じゃあどうせならということで静岡によって炭焼きさわやかで打ち上げをした。90分待ちのさわやかは静岡県民の愛で目詰まりを起こしている。佐藤がだいぶ頑張って新東名を運転し、あとは中村が運転して帰った。BOXについたのはなんと23:30であった。

CLは唯一の2回生ということでとても不安でしたが、終わってみればうまくいったかと思います。杜撰な時間管理には気をつけます。授業期間中に南アルプスまでよくついてきてくれました。以下コメント;

佐藤:えらい。地図を常に確認していたし、ムキムキと配慮を兼ね備えた最強SLです。頼りにします。

岩井:よくがんばった。2回目の山行でこの強行軍を完遂したことは自信にしていいです。まだまだスキルアップするところはたくさんあるでしょうが、まずは足の筋トレとパッキングを頑張ろう。

森末:いつも辛そうな場面をみていただけに今回はよかったですね。吐き気についても今回は良い結果になったので、次回につながるでしょう。

鳥巣:食当おいしかったです。終始楽しそうにしていたし、体力十分で全く心配はありません。あとはCLが読図クイズ出してない時でも地図を見ろ。天気図もかけ。要は期待してるんです。

part2は鈴鹿の予定です。おつかれさまでした。運転してくれた中村と佐藤はありがとうございました。