平成熊本地震の回数は,今年6月末までに4347回に達した.昨年12月から今年7月までの地震回数は下図のとおりである.昨年と較べれば減ってはいるが,そう感じるのは初期段階において異常な地震回数を経験したためである.1ヶ月に10回を上回る地震があるというのは,どう見ても収束に近いとは言い難い.
そうは言っても,6月は3−5月の半分以下にに減少し喜んでいたら7月2日に阿蘇地方を震源とする震度5弱の 地震が起こった.
平成29年07月02日00時58分頃 熊本県阿蘇地方 M4.5 震度5弱
私の記録では「5弱」は昨年8月31日以来である.その時は上京中のため揺れを経験していないが震央は県南(八代付近)であったと聞いている(資料参照).7月11日には鹿児島市喜入町を震源とする震度5強の地震が起こった.その後余震が二十数回(7月31日だけで3回)を超している.薩摩半島西方沖地震の方が川内原発絡みで懸念されているので,その影響かと思ったがそうではないらしい.気象庁によると,本地震は地盤が西北西-東南東方向に引っ張られたことによる横ずれ断層型とのことである.
平成29年07月11日11時56分頃 鹿児島湾 M5.2 震度5強
鹿児島で地震と聞くと桜島の噴火と関連付けてしまう傾向にあるが,今回の地震は鹿児島湾西縁断層(資料3参照)によるものらしい.熊本地震の後,断層崩壊が連鎖的に起こる可能性を示唆した専門家がいたのを思い出した.まだまだ気を抜けない日々が続くようだ.
参考資料
1)気象庁ホームページ(熊本地震 震度5弱以上) データを遡及検索すると,前回の震度5弱は次表の最下段24番目である.図はPDFで提供されているものをJPGに変換した.
2)都道府県ごとの地震活動 九州・沖縄地方の地震活動の特徴
下図は読売新聞の紹介記事(2013)