一連の平成熊本地震の前震から1年が経過した.そろそろ収束かと思っていたら,4月9日21時39分頃 熊本市中央区で震度3の余震があった.その後も12日03時27分頃には震度2の余震で目が覚めた.全体の傾向としては震央が南下している印象があったが,久しぶりの直下地震に改めて1年前の地震の恐怖を想起させられた.
12ヶ月間の月別地震回数(気象庁データ)をグラフにしてみた.地震回数は4296回に及ぶ.今年になってから震度3の地震が毎月1回は起きている.震度1の地震は1月22回,2月13回,3月15回,4月は13日までに7回(そのほか震度2 は4回,震度3は 1回)起きている.熊本地震の場合,震源が浅いため,震度1でも強く感じられる.熊本地震では,気象庁の精査の結果,2137回としていた地震回数が約2倍の4081回であったと修正した.数ヶ月が経ち余震の強度は比較的に弱いと言っても,これだけ度重なると建造物等に影響がないわけがない.4月14日,熊本地震に関連したNHKニュースでは「地表のずれ地震後も20センチ余拡大 」を報じていた.御船町の断層に近い民家のブロック塀の話である.大地震直後は湾曲して繋がっていたブロック塀が1年後には途中で二つに分かれて20センチずれているという.似たような話はほかにも聞いたことがある.断層のずれが止まらないと復旧どころではない.
1年経って分かったことは,少しだけ地震のメカニズムが明らかになったものの「復旧と復興は緒に就いたばかり」である.一般住宅の小さな修理(壁のひび割れ,クロスの張り替え等)等は,知り合いの業者によると10年先になるとのことである.
現在,熊本城には立ち入ることができないので,城内の桜を熊本放送 (RKK) のライブカメラ(市庁舎屋上に設置?)で観ていたら,天守閣最上部のズームイン画像が流れていた.瓦は落ち,唐破風屋根には雑草が生えているのが分かる.ズーム前の通常の画像(本丸御殿,桜,工事用クレーン等)は参考資料を見てほしい.連休後にシートで覆われる前の準備工事と思われる.