1部
・オープンワールドRPG「原神」より [HOYO-MIX / 河上 悠季(編)]
1.旅への誘い
2.フォンテーヌ
3.アヤックスからの返信
4.無尽蔵の演劇
5.嵐を切り裂く魔鯨
3部
・テレビアニメ「魔入りました!入間くん」より [本間照光、関向弥生 / 河上 悠季(編)]
1.魔入りました!入間くん~第3シーズンのテーマ~
2.おもちゃの国のビーナス
3.ヴィーノ(美壊なり)!
4.絶望の羽喰(アンデッド・アーチャー)
5.トモダチへの言葉
◆曲紹介・思い
1部
こんにちは。最近、ピアノ演奏を推し活の一種として捉えている者です。
原神は基本無料のゲームとは思えないほどクオリティが高く、特に、音楽は本当に素晴らしいものばかりです。今回はその中から5曲をピックアップし、ご紹介させていただきます。
「旅への誘い」
フリーナというキャラクターの、紹介PVのBGMです。フリーナは、一見普通の可愛らしい少女のようですが、実は1つの国を治める神様です。また、演劇が好きで、役者としてステージで演技を行うこともある彼女は、国民にとっての大スターでもあります。
この曲は、そんな彼女にピッタリの、愉快な歌劇のような曲です。
「フォンテーヌ」
フォンテーヌは、神様であるフリーナが治めている正義の国です。フォンテーヌでは、裁判を歌劇場で行い、人々は演劇の公演のように、それを楽しんで見るのです。
この曲はソナタ形式なのですが、意外な展開を迎えた公演のように、再現部は提示部よりも非常に壮大に変化しています。5分もない短めの曲ですが、個人的には、ストーリー性が高くてとても好きな曲です。
また、フォンテーヌは豊かな海がある水の国でもあります。原曲では、冒頭でグラスハープやアルモニカといった、水に関係のある楽器が使われています。是非、原曲(オーケストラ編成)も聴いてみてください。
「アヤックスからの返信」
アヤックスは、スネージナヤという雪国出身の青年で、今はタルタリヤと名乗っています。戦いが大好きで、国の兵団の最年少幹部という肩書きを持つ彼ですが、実はとても家族思いで、特に弟や妹にはものすごく甘いという一面があります。
この曲が使われているPVでは、タルタリヤが、彼の帰りを待っている愛しの妹へ書いた手紙を読み上げています。ピアノの音色だけだと少し儚げな印象になりますが、原曲はピアノの他にもエレキギターが使われていて、とてもかっこいいので、是非そちらも聴いてみてください。
「無尽蔵の演劇」
タルタリヤと戦うときのBGMです。強者との戦闘ということで終始緊張感が漂いつつも、タルタリヤがプレイヤーの実力を試しつつ、戦闘を楽しんでいるのが伝わるような、飄々とした楽しげな雰囲気も感じられます。原曲ではアコーディオンが用いられており、シリアスなメロディをアコーディオンの軽快な音色で演奏しているところが、個人的にはとても面白いなと思いました。
「嵐を切り裂く魔鯨」
タルタリヤが本気で戦いを挑んできたときのBGMです。「無尽蔵の演劇」に続く曲で、「無尽蔵の演劇」のモチーフをアレンジしている箇所もいくつかあります。
タルタリヤはかつて、夢の中で巨大な鯨に出会ったことがあったり、命の星座(この世界のキャラクターの運命を表すとされているもの)も、空鯨座だったりと、鯨と深く関わっているキャラクターです。この曲のタイトルは、嵐をも切り裂くかのような強大な力を秘めた鯨(タルタリヤ)というような意味なのかなと、個人的には思っています。
◎公式が公開している動画はこちら
※YouTubeの動画が再生されます
フリーナの紹介PV(旅への誘い)
フォンテーヌ(LIVE MUSIC VIDEO)(1曲目)
タルタリヤの紹介PV(アヤックスからの返信)
無尽蔵の演劇、嵐を切り裂く魔鯨 (2曲目、3曲目)
3部
昨年11月、入間くんのイベントに参加してきました!そこで、「1番好きな話は何か」という内容のアンケートの結果を、ランキング形式で発表するコーナーがありました。その1位が、第3シリーズの中の「収穫祭編」なんです!
そんな見応えのあるシリーズだと、音楽も素敵なものが多く、正直、今回選んだ曲以外にも弾きたい曲はありました。それについては、またいつか演奏する機会があるといいなと思います。
「魔入りました!入間くん〜第3シリーズのテーマ〜」
第3シリーズのメインテーマは収穫祭!
悪魔学校に通う入間たちは、ランク昇級を目指して、収穫祭という実技試験に臨みます。より珍しい植物を手に入れたり、強い魔獣を倒したりして競い合うのです。
さらに、森の中には、レジェンドリーフと呼ばれる幻の植物もあると言われています。入間たちは、それを手に入れるために行動していくのですが、果たして達成できるのでしょうか…?
自然豊かな森が舞台ということで、アレンジの際は、あまりクラシカルな曲調にならないように意識しました。奇しくも楽しげな魔界の森の雰囲気が伝われば幸いです。
「おもちゃの国のヴィーナス」
入間のおトモダチ、クララの目標は、入間をメロメロにすること!相手をメロメロにするとっておきの魔術で、入間を虜にしようとします。その方法とは…クララの作ったおもちゃの国で、いっぱい遊ぶこと!遊べば遊ぶほど魔術を吸い取られ、骨抜きにされてしまうのです…。
おもちゃの国のヴィーナス
子どものままのヴィーナス
それがクララ
でも遊びすぎちゃダメだよ!
…遊んでく?
そんな無邪気な歌詞の、楽しい曲です!
「美壊なり(ヴィーノ)!」
入間のもう1人のおトモダチ、アスモデウス・アリスは、美徳と破壊を司る悪魔。そんな彼は、収穫祭の最中、“悪周期”を解放することで、理性を失う代わりに魔力を向上させ、強大な魔獣に挑みます。見事その力で魔獣を倒しましたが、我を失っており、暴れ続けようとします。側にいたクラスメイトは、そんな彼の理性を引き戻すための合言葉を叫びます。その合言葉は…実は、この次の曲がヒントになっています!
この曲は、彼が“悪周期”を解放し、「美壊なり(ヴィーノ)!」と大声をあげて暴れているときの曲です。作曲者曰く、ピアノ協奏曲を意識して作ったそうなので、アレンジする際もピアノ協奏曲っぽさとは何かを考えました。あと、特に意識したわけではないのですが、何となくベートーヴェンっぽくなった気がします。
「絶望の羽喰(アンデッド・アーチャー)」
「絶望の羽喰」ことバルバトス・バチコに弓を教わった入間は、収穫祭優勝を目指して突き進みます。弓を射ることができる回数はたった2回。この曲は、その2回のシーンの両方で使われています。
完全4度と完全5度の和音が多いのが特徴なので、アレンジの際は、原曲の和音とかけ離れないように気をつけました。
入間が弓を放つのは、どちらも彼にとって大切なものを守るためです。他人と競い合う中、誰かを攻撃するためではなく、守るために力を使うというところに、入間の優しさが表れていて、どちらもとても好きなシーンです。この曲も、かっこいい曲調の中に、時々優しさが感じられる瞬間があり、そのバランスが絶妙で素敵だなと思いながら聴いています。
「トモダチへの言葉」
収穫祭を経て、改めておトモダチの大切さを実感した入間は、あることに悩んでいました。それは、「大切なおトモダチに、自分が人間であることを隠したままで良いのか」ということ。大切なおトモダチだからこそ、隠し事をしたくない。でも、悪魔である彼らに本当のことを言ったら、拒絶されるどころか、食べられてしまうかも…。悩んだ末に、入間は、2人のおトモダチに対して、自分の本心を話し始めます。この曲は、そんな、第3シリーズのまとめとも言える重要なシーンで流れています。
入間、アスモデウス、クララの、それぞれの音楽のモチーフを引用して、アレンジしたところもあります。そちらにも注目して聴いてみてください。
◎第1シリーズ、第2シリーズの演奏はこちら
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◎公式が公開している動画はこちら
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おもちゃの国のヴィーナス