3部
・華麗なる円舞曲 Trois grandes valses brilliantes Op.34 [F. Chopin]
1. As-dur
2. a-moll
3. F-dur
・ワルツ第5番 Waltz Nt.5 As-dur Op.42 [F. Chopin]
◆曲紹介・思い
ワルツもまた、ショパンの手にかかると舞曲から芸術作品へと昇華する。Op.34-1(1835年作)変イ長調は「華麗なる円舞曲」として知られる。16小節にわたる序奏の後、典型的な舞踏ワルツのリズムを刻む主部に至り、中間部(変ニ長調)、再現部を経て61小節にもおよぶコーダで華々しく終結する。Op.42(1840年作)変イ長調は「大円舞曲」として知られる。変ホ音のトリルによる8小節の序奏の後始まるワルツ主題は、左手4分の3拍子と右手8分の6拍子の巧みな組み合わせ。
いずれの2曲も、極めて華やかな曲想であり規模内容共に充実した、ショパンのワルツの傑作であると言える。