研究会「Kontsevich不変量とその周辺」

目的:(結び目に対する)Kontsevich不変量は、量子不変量とバシリエフ不変量を支配する普遍的な不変量である。この研究会の目的は、Kontsevich不変量の(複数の)定義を知り、Kontsevich不変量と関連するトピックの理解を深めることである。


研究会は無事、終了しました。多数のご参加ありがとうございました。


場所:理化学研究所融合連携イノベーション推進棟(IIB) S705

最寄駅は「医療センター」です。

住所:〒650-0047 兵庫県神戸市中央区港島南町6-7-1

スケジュール:

2018年1月6日 (土)

13:00-15:00 伊藤哲也 Kontsevich不変量の概要速習コース1

15:00-15:30 コーヒーブレイク

15:30-17:30 野坂武史 Kontsevich不変量とMilnor不変量とSpecial Magnus展開

2018年1月7日 (日)

10:00-12:00 伊藤哲也 Kontsevich不変量の概要速習コース2

13:00-15:00 野坂武史 緯線や3次ホモロジーとの関連:Orr不変量に向けて

15:00- 15:30 コーヒーブレイク

15:30- 16:00 フリーディスカッション

参考文献:

  1. T. Ohtsuki, Quantum Invariants, A Study of Knots, 3-Manifolds, and Their Sets.
  2. 大槻 知忠, 結び目の不変量.
  3. N. Habegger and G. Masbaum, The Kontsevich integral and Milnor's invariants, Topology, 39, (2000), 1253-1289.
  4. T. Nosaka, Milnor-Orr invariants from the Kontsevich invariant, arXiv:1712.02060.
  5. D. Bar-Natan, T. Le, and D. Thurston, Two applications of elementary knot theory to Lie algebras and Vassiliev invariants, Geom. Topol. 7 (2003), 1--31.
  6. S. Garoufalidis and A. Kricker, A rational noncommutative invariant of boundary links, Geom. Topol. 8 (2004), 115--204.
  7. S. Chmutov, S. Duzhin and J. Mostovoy, Introduction to Vassiliev Knot Invariants, Cambridge University Press (2012).
  8. K. Orr, Homotopy invariants of links, Inventiones Math. 95 (1989), 379--394.
  9. G. Massuyeau, Infinitesimal Morita homomorphisms and the tree-level of the LMO invariant, Bull. Soc. Math. France 140 (2012) 101--161.

Kontsevich不変量の概要速習コースの概要(伊藤哲也氏)

Kontsevich不変量はすべての量子不変量を統制し、結び目全てを分類すると予想される強力な不変量であるが、その定義や値をとる空間などは一見複雑で、その意味が最初はつかみづらい。ここでは証明の細部や構成での技術的な点には深く立ち入らずに、Kontsevich不変量の概要を説明していく。最初の講演では、Kontsevich不変量の背景にある考えなど、Kontsevich不変量がどのようなものかを説明し、Kontsevich不変量の意味を説明する。

次の講演ではKontsevich不変量の構造、特にループ展開を通してKontseivich不変量がより直接的に結び目(絡み目)の補空間のトポロジーと関係していることなどについて説明する。

Kontsevich不変量とMilnor不変量とSpecial Magnus展開(野坂武史氏)

私の講演では、Kontsevich不変量のtree部分 (=Chenの反復積分) に限定し議論を進め、 定理を紹介する。まずtree型グラフ代数の諸性質について復習し、自由群のべき零商との関連を見る。そしてMilnor不変量の非自明初項の復元法(Habegger-Masbaumの結果)を記述し、証明の概略を紹介する。

緯線や3次ホモロジーとの関連:Orr不変量に向けて(野坂武史氏)

後半では、その非自明初項より高い次数を考察する。初めに、MassuyeauのSpecial Magnus展開と、ストリング絡み目の緯線 (大よそMilnor不変量) との関係式を見る。 最後に、自由群のべき零商の3次ホモロジーとの関連 (Massuyeauのfission写像) を述べる。 するとMorita準同型との類似設定が現れ、Orr不変量が復元できる事を見る。

主催: 理研理論科学連携研究推進グループ (iTHES)

http://ithes.science-server.com/

後援:

  • 理研数理創造プログラム (iTHEMS) https://ithems.riken.jp/
  • 平成 29 年度科学研究費補助金(若手研究(B))「クラスパー理論を用いた有限型不変量とMilnor不変量の幾何的解釈の研究」(研究代表者:小鳥居 祐香、課題番号 16K17586)
  • 平成 29 年度科学研究費補助金(若手研究(B))「スライス・リボン予想の研究」(研究代表者:安部哲哉、課題番号 16K17597)

世話人:

小鳥居祐香(理化学研究所 ・ 大阪市立大学数学研究所)

安部哲哉(立命館大学)