世界観
地表がほとんどない海に覆われた星。深い海の底を人類は知らない。謎に包まれた暗い深海は神の領域であり、恐れと信仰の対象である。その謎を知りたいという探究心から人々は深海へと駆り立てられた。けれど深海へ向かった人や物は必ず死体とがらくたになって海岸に打ち上げられた。そんな中、伝説上の生物と思われていた種族が海岸に打ち上げられたことで人類は希望を見出す。その生物の研究により人類の技術は飛躍的に高まり、技術の結晶として作られた潜水艦「アビス」探索隊を深海へと向かわせた。潜水艦は未だ海底にたどり着くことなく、長い年月をかけて海を沈み続けている。
用語
海の尊き支配者(ウミノトウトキシハイシャ)
The sacred ruler of the waters
海底に住むと言われている生物。人間に近い容姿をしている。元々は伝説上の生物だと思われていたが、一体の海の尊き支配者が陸に打ち上げられたことにより存在が立証される。海水を摂取しエネルギーに変換する特殊な体内構造をしているほか、非常に長命。人間からは信仰の対象とされることもあり、神聖な存在として崇められている。
わたつみ
Watatsumi
海の尊き支配者の細胞を品種改良して生み出された人造人間。飲食は海水のみを必要とし、海水から変換されたエネルギーの余剰分を結晶化して体内に貯蔵することができる。非常に短命のため、普段は培養液の中で半永久的に保存されており、彼らをコピーしたクローンが活動している。クローンの寿命は30日で、活動限界を超えたわたつみの体は溶解し、海水に似た水溶液へと変化する。その際、体内にあったエネルギーの結晶のみが水溶液へと変化せずに残る。通常、水溶液は回収、培養液へと混ぜられ、わたつみへと還元される。
潜水艦「アビス」(センスイカンアビス)
The submarine "Abyss"
艦長と7体のわたつみを乗せ海底を目指す潜水艦。海の尊き支配者の生態系調査、および海底・深海の探索を主目的として国より派遣された。海底に到達しないまま既に永い時が経っている。
登場人物
身長目安