人と人とのつながりである「社会」は、友人・知人の関係、学校や企業などの集団から、一国全体、さらには国際関係へと、様々な階層と方向に広がっています。経済学は、「社会」を構成する個人・企業の行動や政府の役割などを様々な角度から分析することで、社会経済システムが動くメカニズムを解明し、より豊かな社会を創ることに貢献する広大な学問領域です。1902年（明治35年）設立の神戸高等商業学校を母体とする神戸大学経済学部では、50名を超えるスタッフによる不断の取り組みを通じて、経済学の広大な領域のほとんどすべてをカバーする教育・研究体制を整えています。

1. 独自の選抜方式

経済学部の一般入試前期日程には、数学選抜・英数選抜・総合選抜という3つの方式があります。数学選抜（30名）は文理融合の観点から、いわゆる“理系”の勉強をしてきた人からも社会科学に関心を抱く人材を求めるものです。英数選抜（30名）では、グローバル人材育成の観点からコミュニケーションや異文化理解に優れた人材を求めています。英数国３科目による総合選抜（160名）では、バランスの取れた総合力を重視します。志願者は３区分のうちから１つを選択し、それぞれの選抜方法で点数順に選抜が行われます（入試の詳細はこちら）。

2. 体系的なカリキュラム

神戸大学経済学部では、体系的カリキュラムにより４年間で段階的に入門レベルから上級レベルまでの経済学を学ぶことができます。１・２年生では、全学共通科目を履修し、基礎知識や幅広い教養を修得します。２年生からは専門科目の履修も本格的に始まり、経済学におけるほぼすべての分野の講義を受講できます（2020年度の開講科目はこちら）。また２年生からは、様々な特別教育プログラムに所属して学習を深めることもできます。協定校への留学と大学院までの一貫した教育により国際性・専門性を身につけるプログラムや、経済学以外の分野を学ぶことで社会的課題の解決に必要な学際性を身につけるプログラム、そして、これからの時代に求められる数理・データサイエンスの基礎を学ぶコースなどがあります。これらのプログラムを通じて、高度な専門性・学際性・国際性を養うことができます。