第61回KG CAPSセミナー 10/26 堀江謙吾先生(岡山大学)

講演者堀江 謙吾 先生(岡山大学)

日時2023年10月26日(木)15:10~16:50

場所:関西学院大学上ケ原キャンパス F号館302号教室

タイトル平原ハタネズミ (Microtus ochrogaster, Prairie vole)の一夫一妻性行動や共感性行動を制御するオキシトシン・オキシトシン受容体システムの研究

発表概要平原ハタネズミは一匹のオスと一匹のメスで半永続的な一夫一妻性のペアを形成する珍しい齧歯類であり、他個体への愛着行動の神経基盤を研究するためのモデル動物として用いられてきた。近年の報告では、ストレスを受けたペアに対して共感的な慰め行動を示すことが明らかとなり、社会行動や向社会行動を制御する脳神経システムの研究に欠かすことのできない動物種となった。これらの行動は神経伝達物質であるオキシトシン (OXT)とその受容体であるオキシトシン受容体 (OXTR)を介した脳内のシグナルによって制御・修飾されていることが報告されてきたが、OXT/OXTRがどのような神経回路を介して行動を制御しているかは明らかになっていなかった。本発表では、OXTRの欠損が平原ハタネズミの行動に及ぼす影響や、平原ハタネズミに特異的なOXTR神経回路の存在について発表し、平原ハタネズミのペア形成や共感性がOXT/OXTRによってどのように制御されているのかについて、近年の研究結果を交えて最新の知見を紹介する。