[講演者] : 池田達彦氏(東大物性研)

[日時] 6 月11日 16:30-

[場所] 物理学科会議室

[タイトル]:Floquet-Bloch理論による固体高次高調波の定式化と解析

[アブストラクト] :

高強度レーザーパルスを気体に照射すると発生する高次高調波は、典型的な非線形光学過程によって生じ、その発生機構やアト秒科学への応用について詳しく研究がなされてきた。近年、固体からの高次高調波発生が観測され [1]、その発生機構について活発に議論がなされている。

本セミナーでは、まず時間・空間の周期性を反映したFloquet-Bloch波動関数 [2] を用いた固体高次高調波の理論の定式化 [3] について議論する。続いて簡単な模型を用いた高次高調波スペクトルの解析結果を示す。特に、高調波の次数が上がっても強度が落ちないプラトーの発生機構やカットオフ次数の振る舞いについて議論する。

参考文献

[1] S. Ghimire et al., Nature Phys. 7, 138 (2011).

[2] F. H. M. Faisal et al., Phys. Rev. A 56, 748 (1997).

[3] T. N. Ikeda, K. Chinzei and H. Tsunetsugu, in preparation.