デジタル終活サポートいたします。 江尻 一夫行政書士事務所 電話 0246-43-4862
デジタル終活とは?
デジタル終活とは、スマートフォンやパソコン、インターネット上に保管されているデータなどを生前に整理整頓しておくことです。これらのデジタルデータのことを「デジタル遺品」ともいいます。
普通の終活とデジタル終活の違いとは?
普通の終活⇒不動産や遺品、現金
デジタル終活⇒スマートフォンやパソコン、インターネット上に保管されているデータなどのデジタル遺品
デジタル終活のメリット
①デジタル遺品(デジタル資産)の所在を明らかにできる
②デジタル遺品(デジタル資産)の処分を依頼できる
デジタル終活は何をすればいい?
①どんなデジタル遺品があるかを把握する
〇スマートフォン、タブレット、パソコンのデータ
・画像、動画、メール、住所録、アプリ内の記録など
・仕事の資料、個人の日記など
〇インターネット上のデータのデータ ・SNS、ブログ、会員制のウェブサービスのアカウント情報
・クラウドストレージ(iCloud Drive、Googleドライブ、OneDrive、Dropboxなど)に保存されたデータとアカウント情報
・ウェブメール(Gmail、Yahoo!メールなど)のアカウント情報とやりとりの記録
〇お金にかかわるデータ
・銀行、証券会社、暗号資産(仮想通貨)などのオンライン口座へのログイン情報
・ネットでの有料会員サイト(動画、音楽、雑誌の定額サービスなど)のアカウント情報
②デジタルデータを「残す・処分する」に分類する
①のデータを、残すものと処分するものに分類していきます。
処分することに決めた画像・映像、メールのやりとりなどは、ためらわずに削除していきます。家族に見られたくないが、どうしても削除したくないものは、専用フォルダにまとめて、パスワードでロックして隠しておいてもいいでしょう。
処分するデータのうち、意外と見落としがちなのが、USBメモリやSDカード、CDやDVD、BDなどの光学ディスク、外付けHDDなどの記録メディア、古い携帯電話・スマートフォンなどです。見られたくないデータが入っていないか、よく確認してください。
③エンディングノートなどで伝える
家族に残したいデジタル遺品のうち、特に重要なのがお金にかかわるデータです。オンライン口座や有料会員サイトのアカウント情報は、エンディングノートに記しておきましょう。ただし、悪用を防ぐためにも、IDやパスワードなどはノートに直接書かず、貸金庫にメモを保管するなど、セキュリティとしてワンクッション入れることをおすすめします。
④デジタル終活アプリ
デジタル遺産の情報や自分の死後に伝えたいことを記載するエンディングノート代わりのアプリがあります。スマホやパソコンやネットサービスのID・パスワードを保存することができます。
⑤デジタル遺品のトラブル
パソコンやスマホのログインパスワードがわからなければ、万が一の際、遺族が故人のパソコンやスマホ内にアクセスすることは困難です。特に、パスワードを複数回間違えてしまうとデータが初期化されてしまうおそれのあるiPhoneなどのスマホについては絶望的な状況に陥り得ます。
⑥デジタル遺品のパスワード対策
自分に万が一のことがあったときの「引き継ぎノート」とも言えるエンディングノートを活用する方法があります。エンディングノートにログインパスワードも記入したうえで封筒に入れて封印し、家族などに対して「万が一のときは、封筒を開封してエンディングノートを見てほしい」と伝えておく形が考えられます。
また、名刺サイズの紙にパソコンやスマホのログインパスワードを記入し、自身の財布や通帳に挟んでおく方法も考えられます。万が一の際は、家族が財布や通帳を確認する可能性が高く、エンディングノートのように明確にその存在を伝えなくても、見つけられやすいと言えます。
〇故人のパソコンのパスワードがわからないときの対処法
・パスワードを解除する方法
Windowsのパスワードを解除する方法
Windowsのパスワードを解除するときは、サインインの画面で「パスワードのリセット」をクリックします。すると、故人が設定した「セキュ
リティの質問」が出てきます。この質問に答えられると、新しいパスワードを設定可能です。セキュリティの質問では、母親の旧姓やペットの
名前などがよく設定されています。
Macのパスワードを解除する方法
Macのパスワード解除は、誤ったパスワードを3回入力すると出現する「パスワードリセットオプション」を選択するところから始
めます。Apple IDでサインインするか、File Vaultの復旧キーを入力して、パスワードをリセットします。
〇デジタル遺品としてパソコンを扱う際のポイント
・大切なデータのバックアップ
パソコンがデジタル遺品になってしまったときのために、大切なデータはバックアップしておきましょう。データのバックアップは
万が一自分が亡くなったときだけでなく、何らかの原因でパソコンが故障したときにも役立つでしょう。
・データ消去の方法
デジタル遺品となったパソコンを処分する前に、内部データをすべて消去する必要があります。機種によって操作方法は多少異なります
が、以下の手順で行いましょう。
「設定」→「Windowsの設定」→「更新とセキュリティ」を順に選択する
「回復」を選択し、「このPCを初期状態に戻す」の「開始する」ボタンを押す
「すべて削除する」を選択する
複数のドライブがある場合には「すべてのドライブ」を選択する
「このPCをリセットする準備ができました」という画面で「リセット」を押して、データ消去を始める
パソコンのデータを完全に消去するには、かなり時間がかかります。途中でバッテリーがなくならないように、電源につないだ状態で行
いましょう。
パソコンの処分方法
パソコンには金や銀などの金属資源がたくさん使われています。このため、処分するときは適切なリサイクルができる専門の回収業者に依頼
しましょう。市町村役場に問い合わせをすると、自治体が提携している業者を案内してくれます。また、家電量販店でも無料でパソコンを回
収してくれる場合があります。
報酬 パスワード解除(パスワードを解析するのではなく、端末を初期化 )2万円