土地の賃貸契約書作成サポートいたします。
江尻 一夫行政書士事務所
電話番号 0246-43-4862
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土地の賃貸契約書文案
(案)第1条 甲は、乙に対し、表題記載の土地を、建物の所有、及び附属駐車場として の利用を目的に賃貸する。
(別案)第1条 甲は、乙に対し、表題記載の土地に、建物の所有を目的として普通借地 権を設定する。
2 借地権の種類は賃借権とする 。
借地借家法(+旧借地法)
・借地借家法が適用されるのは、「建物の所有を目的とする地上権及び土地の賃借権」。
・借地借家法が適用されると、民法の一般規定がかなりの割合で消える。(特別法は一般法に優先する。)
・建物所有目的なければ⇒民法の賃貸についての一般規定が適用される。
・建物の所有を目的」を契約書に明記必須
⇒現に建物が存在する部分と、建物の利用に建物の利用の用途まで勘案して、必要不可欠な部分
・明記すれば建築所有目的にできるわけではない。
・建物の所有目的に含まれる範囲⇒一般的大きさの庭、必要台数分の駐車場、出入り通路、敷地法面、一般的のそれが必要な業種で
ある場合のトラックヤード、荷捌きスペース、等
・建物の所有目的に含まれない範囲⇒建物敷地と明確に区分された駐車場、規模が大きく独立性の高い庭園、農地(除く家庭菜園資
材置場に小規模な休憩所ある程度の場合、登記要件充足、建築確認有りの建物であっても建築物所有目的とは判断されない。
借家借地法が適用される場合
・契約期間の最低年限が適用
・一般定期借地権30年以上、更新の場合初回20年、2回目以降10年、一般定期借地権50年以上、事業用定期借地権
10年~50年とされる。契約書にこれより短い期間が定められていた場合、あるいは定めがない場合、上記の期間が適用
される。
旧借地法の規定が適用される場合
・旧借地法の規定が適用される場合(正確には「借地法附則第4条「経過措置の原則」により継続している状態の平成4年7月
31日以前に成立した借地。堅固物の場合60年。堅固物と非堅固物の区分が必要。
・堅固物
石造、土造、煉瓦造、現代的には鉄骨(軽量鉄骨は除く)造、鉄筋コンクリート造、鉄筋鉄骨造
・「堅固建物の所有を目的として」「非堅固物物」の所有を目的として」と記載区分が増える。
借家借地法が適用されない場合(民法一般規定が適用 例 賃借権、地上権)
民法の一般的規定に従うので、50年以下であれば当事者合意の期間(50年は超えられない)、借主保護が弱く、貸主から
解約されるリスクがある。
契約期間は令和2年4月11日からの改正で50年まで伸長された。(以前は20年だったので、借地借家法との整合がとれ
ないという問題があった。
設定するのは賃借権か地上権か
借地権(民法601条~)債権に該当
・借地権の譲渡⇒賃貸人の承諾が必要
・土地への登記は原則できない。(契約書に「賃借権の登記をする旨の記載」あれば可能)
・対抗要件は地上に自分名義の建物を所有すること。
地上権(民法265条)物権に該当
・地上権の譲渡は自由(合意により制限することは可能
・土地の地上権の登記ができる。地上権そのものに抵当を設定することもできる。この場合、一般的な抵当権(乙区・主登記)
と違い、地上権設定登記に付記する形で登記されるので、設定の前後による優劣判断注意、最優先抵当権が土地全部である
と、劣後する地上権は抵当権が実行された場合消える。設定目的は「建物所有」「工作物の所有」「竹木の所有」等、駐車場、
農地(永小作権になる。)は不可
地上権が選択されるのは
・抵当権の設定が予定されている場合
・第三者への譲渡が視野に入っている場合
・借地借家法が適用されない場合で、権利をしっかり確保する必要がある場合(ゴルフ場、太陽光発電施設等)
・法定地上権(民法388条、民事執行法81条)について留意する。不動産競売規定(強制競売)の結果で、土地と所有者が同一
(最優先抵当権設定時点または差押時点で)であったものが別人所有となった場合に成立。条件が合えば拒否できない強行規定。
この場合、賃料は当事者間の合意で、合意できない場合は裁判所が決定。期間は期間を定めない契約と解され、借地借家法の規定
により30年となる。
(案)第2条 賃貸借の期間は、令和8年1月1日から令和37年12月31日までの30年間とする。
2 上記期間が満了した場合において、賃貸人、賃借人の双方が契約満了の6ヶ月前までに異議を述べないときは、契約は同じ条件で
更新されるものとし、更新後の契約期間は借地借家法の定める期間とする。
(借地借家法適用のない場合)同じ条件で更に3年間更新されるものとする。
契約の目的土地に係る開発許可の日から30年間とする、農地転用の許可日から30年間とする。覚書で「何年何月から開始と合意」など明確化しておいた方が確実。契約期間は借地借家法の規定に合致させたほうがよい。自動更新の定めがあったほうがよい。契約期間が長いと忘れる可能性大。忘れていても一応、民法619条1項、借地借家法5条2項で「同一の条件で更に賃貸借したものと推定する」「同一の条件で契約を更新したものとみなす。
借地契約が満了した場合、正当事由があれば借地権設定者側から更新拒絶ことも認められる余地はある。この場合建物買取請求権(借地人から借地上の建物を時価で買い取ることを請求する権利(強行規定)が発生する。定期借地権は(借地借家法222~24条)とは、契約期間が法律の条件を満たして場合認められる。「契約の更新をしないこと」「買取請求をしないこと」の特約を入れたものいう。特約条項として入れる必要がある。抜けると単なる普通借地になる。なお、定期借地を継続したい場合、再契約か期間延長の合意(事業用定借だと上限ある)
(案)第3条 本土地の賃料は、月額100,000円とし、乙は、翌月分を当月末日までに甲の指定する金融機関に振込む方法により支払う。振込手数料は乙の負担とする。
2 1ヶ月未満の賃料については、当該月の暦日数に基づき日割計算により計算した額とする。
賃料を「平方メートル当たり月額〇と決める場合もあるが、国土調査成果で登記地籍が変わる可能性もある。坪単価での定めも多く見
られるが、登記を考えると坪単価は不便(3.3平方メートル当たり何円という登記になる。)
金額ではなく、「賃貸人賃借人が所有する〇番〇の土地を使用収益する」ことを賃料とすることも可能。これで登記できる。
賃料は当事者間の合意できめられる場合が大半であるが、地代だと相場水準が把握しにくいことが多く(継続契約だとあまり表に出て
こない。特に法人が関係する借地)賃借人が個人の場合、契約地代が妥当な水準なのわからない。
一般的に物の価格は
費用性・・・作るのにいくらかかるのか
市場性・・・他ではいくらで売られているのか
収益性・・これを使っていくら収益を上げられるかの三面から形成される。
毎月、毎年の賃料の場合もこれと基本的には同じであるが、原本と果実の関係となり、若干変わる。
費用性・・元本(不動産)いくらなのか?
市場性・・他ではいくらで賃貸借されているのか
収益性・・賃借したことでどの程度収益が上げられるか
(案)第 4条 本件土地の賃料は、賃貸借開始後10年間は増額しないものとし、これ以降は土地に対する租税その他の公課の増、土地の価格上昇若しくはその他の経済事情の変動、近傍類似の土地の地代等を勘案し、概ね3年毎に見直すものとする。
(別案その1)第4条 本件土地の賃料は、賃借開始後3年毎に、同じ期間における目的土地の公租公課の増加率を改定前の賃料に乗じた額に改定する。
(別案その2)第4条 本件土地の賃料は、賃貸借開始後、3年毎に、3パーセントずつ増加する。
借地借家法では第11条1項で「一定の期間地代等を増額しない特約がある場合は、その定めに従う」とされており、反対解釈すれ
ば、強行的にその定めに従うことにはならない。
但し、「規定に反する特約で借地権者に不利なものは無効とする」条文に第11条は含まれていない。
地代見直しのタイミングは3年としている場合が多い。
経済情勢の急変があった場合は、公示価格も変動する場合がある。このような場合にも不増減特約や自動改定特約は有効なのかという
問題がある。5~10年程度の期間であれば特約の方が有効であると言えるかもしれない。
(案)第5条 乙は善良な管理者の注意をもって、本件土地を使用しなければならない。
2 本件土地の使用により発生する維持費、修繕費、建物の公租公課は乙の負担とし、土地の公租公課は甲の負担とする。
(案)第6条 乙が、次の各号の一に該当した場合は、甲は催告することなく、本契約を解除することができる。
一 3ヶ月分以上の賃料の支払いを怠ったとき。
二 甲の承諾を得ることなく、本件土地の賃借権」の譲渡を行ったとき。
三 乙が、破産、民事再生、会社更生、特別清算の申し立てを受け、または債務整理が開始されたとき。
四 乙が暴力団員による不当な行為等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条定める暴力団又は暴力団であったとき又は
暴力団又は暴力団が乙の経営に実質的関与していることが判明したとき。
五 その他本契約に関する義務を履行さず、当事者間の信頼が損なわれたとき。
契約解除要件は、賃料滞納による解除、単に回数や期間を超えたから、では認められず、当事者間の信頼関係が破壊されたからという条件が必要になる。
(案)第7条 本件賃貸借終了した場合、乙は、賃貸借の満了日までに(第6条の定めにより賃貸借が解除された場合においては、甲の指定する期日までに)、自己負担により、本件土地に存する建物その他の工作物を撤去し、更地の状態にして返還しなければならない。
2 前項の場合において、乙の責めに帰すべき事由により本件土地が滅失又は毀損しているときは、滅失時点における減損額に相当する金額を甲に支払わなければならない。
3 乙は、本件土地について支出した有益費又は必要費があった場合でも、これを甲に請求しないものとする。
更地変換まで完了すれば借地契約は無事完了となる。
だだし、次のような場合には問題が生ずる。
・借地人が破産して建物解体ができない
・借地人が亡くなり、相続人全員が相続放棄して建物が放置状況になってしまう。
現行法で取りうる対策としては、「相続財産管理人の選任申立て」家庭裁判所対して行い、選任された相続財産管理人相手に建物解
体交渉を行うしかない。最終的には地主側が解体費用と相続財産管理人選任費用、報酬を負担して更地化するしか方法はない。
対策としては
・敷金をしっかり預かってこういった場合の費用に充てる
・賃料にリスクプレミアムが含まれると認識し、一部を計画的にプールする。などがある。
定めておくとよい特約としては
・敷金、礼金、保証金に対する定め
・更新料
・建物改築、増築等の場合の承諾料
・遅延損害金の定め
・相続、事業承継等で借地人がかわる場合の名義書料
・借地人が個人であれば、消費者契約法が適用される
・修繕、修復(建物の増改築には該当しない程度の)等の通知義務
・借地人からの途中契約解除に関する条件
・借地人側が行う各種許可申請地主側の協力義務
・許可申請が通らなかった場合の契約解除に関する条項
・底地で売買する場合に借地人にまず交渉する約束
・管轄裁判所の合意・・定めていなければ「その土地を管轄する裁判所」になる可能性が高い。定める場合「甲の住所地を管轄裁判
所」が多い。支部は指定できない。なお、裁判所の職権により移送される場合もある。
(案)第〇条 本契約に定めのない事又は本契約の規定の解釈について疑義がある場合は、信義則に従い、甲乙協議の上決定するものとする。
本契約の締結の証として、契約書2通を作成し、甲乙記名押
印の上、各1通を保管する。
日付・記名押印
必要に応じて地図、公図、賃貸範囲の図面等を添付