もともとはヨーロッパなどで、怪我などの回復期に実施されるリハビリテーションや、スポーツ選手のコンディションの調整に使われていた機器です。日本では2015年あたりから整骨院・接骨院などで導入されるようになりました。
ハイボルトの存在が世間に知られたきっかけのひとつとして、二刀流でおなじみの大谷翔平選手が負傷した箇所の回復のために導入したニュースがあります。
痛みをコントロールする
ハイボルトを使用することで、ある程度対象箇所の痛みをコントロールすることができます。本来「痛み」というものは、痛みを伝達する神経が興奮してしまうことで、脳に「痛み」が伝わってしまうことで起きるメカニズムです。前述したハイボルトで作られた圧力波の力によって、痛みを伝達する神経そのものを麻痺させることで、「痛い」という感覚を遮断してしまいます。(ゲートコントロール)
血行を促進することで痛みを緩和させる
筋肉の性質のひとつに、動かせば動かすほどその箇所の血行が促進されるというものがあります。筋肉の痛みの原因には、本来回復のために必要とする酸素や栄養素が血行の不良によって行き渡らないことがあるためです。ハイボルトによる電気的な刺激によって、外から筋肉を意図的に動かすことになり、その結果として血行が促進され、筋肉が必要とする酸素や栄養素がきちんと行き渡るようになり、痛みを緩和させることにつながります。(筋ポンプ作用)
自律神経を整える
ハイボルトには、自律神経を整えるためのプログラムも存在します。自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、交感神経は緊張している時や、ストレスを感じている時、活動的な時に働く神経です。一方で副交感神経は、眠っている時やくつろいでいる時のように体力を回復している時に働く神経です。適度な周波数の電気で、脊椎の自律神経を司る箇所に刺激を与えることで、乱れてしまった自律神経のバランスを整える作用が期待されます。
筋肉トレーニング
ハイボルトは EMS(Electrical Muscle Stimulation)と同様、電気の刺激によって、鍛えるのが難しいインナーマッスルのトレーニングと同様の効果が得られる可能性があります。怪我などで弱ってしまった関節周りの筋肉などを効果的に鍛えることで、関節をしっかりと支えられるようになることから、痛みの緩和につながる他、ダイエット後にリバウンドのしにくい身体になることも考えられます。リハビリテーションのメニューとして利用することも可能です。
痛みの原因を探る
ハイボルトによって、レントゲンやMRIの検査では見つかることのない、痛みの原因を探ることができると言われています。ハイボルトは筋肉はもちろんのこと、末梢神経の状態をチェックすることにも使えることがその理由となっています。痛みの箇所を特定することで、適切な施術ができることから、結果的に回復を早めることにもつながります。
ぎっくり腰になった方
寝違えた方
慢性的な痛みに悩まされている方
激しいスポーツで痛めた方