ユキノカサガイ

Niveotectura pallida (Gould, 1859)

レア度:たまに見られる

形態:大型の笠貝で、4㎝程度に成長する。殻頂部はまっすぐそびえ、縁辺部に向かって放射肋が伸びる。白色で模様はないが、たいてい付着物に覆われて汚れている。軟体部も真っ白である。

生息域:北日本から千島列島に分布し、潮間帯および潮下帯の岩礁に生息する。葛登支の平磯で見つかる個体はたいてい小型(未成熟?)であり、生息水深はさらに深いところかもしれない。

生態:無節サンゴモを摂食することがしられている (藤田 1992)。基質への吸着力が非常に強い。

その他:しばしば外套腔に多毛類の一種カクレウロコムシ Arctonoe vittata (Grube, 1855) がみつかる (Tokaji et al. 2014)。

2018年7月 山上
2020年7月@積丹 大友
2020年7月 だいぶ先が尖っている大友
2020年8月 山上
2020年8月 山上あしのうら
2021年2月10日 りった

引用文献:

  1. 藤田大介. 1992. エゾイシゴロモ (殻状無節サンゴモの 1 種) に対するキタムラサキウニ及びユキノカサガイの摂食. 日本ベントス学会誌, 42: 49–54.

  2. Tokaji, H., Nakahara, K. & Goshima, S. 2014. Host switching improves survival rate of the symbiotic polychaete Arctonoe vittata. Plankton and Benthos Research, 9: 189–196.