フサカジカ

Porocottus allisi
(Jordan & Starks, 1904)

レア度:たまに見られる

形態:体は太短く、がっしりとしている。口はやや大きく、上顎後端は瞳孔の中央下に達する。の後と後頭部に各1対の房状の皮弁を持ち、さらに第1背鰭の棘条の先端にも数本の小皮弁があることが最大の特徴。これらがふさふさして見えるため、和名の由来になっている。前鰓蓋骨棘は3~4本で、最上棘は太短くやや上方に曲がる。体表に鱗はほとんどないが、微小な棘状の微小鱗が散在することもある。腹鰭は1棘3軟条。尾鰭の後端は丸みを帯びる。体色は非常に変異に富み、生息場所によって海藻や岩の色に似たものになる。体長は7㎝程度まで大きくなる。

生息域:分布域は北海道周辺からサハリンくらいまでで、浅海の藻場や岩礁域に生息する。葛登支では数は多くないが、平磯の小さい水路で見られる。

生態:道南では産卵期は初春。4月下旬ごろに体長7㎜程の仔魚がタイドプールなどに群がる。その後体長11㎜程で着底する。

その他:アオサの多い場所では全身が鮮やかな黄緑色になるなど、色彩の変異はかなりダイナミック。ふさふさが愛嬌を醸し出し、体も詰まった印象があるためか、他のカジカ類とくらべて眼が大きいからか、やや優しい顔をしている気がする。

2018年12月 山上
2020年10月 大友
2020年11月 大友全身緑の子、別にアオサやアマモの周りにいたわけではない
2020年12月12日 りった
2020年10月 りった
2021年2月 大友
2021年2月 大友胸鰭がらめらめしている