エビジャコ

Crangon affinis (de Haan, 1849 )

レア度:いつでも見られる

形態:体長は2~3㎝。前端に伸びる「触覚鱗」は幅広くて短く、縁は丸みを帯びるため、他のモエビ類との見分けは容易。頭胸甲の正中線は顕著に隆起して、その前端に1本の大きな「胃上棘」というトゲをもつ。額角は小さく、眼よりも前には出ない。体色は白と黒のツートンカラーのものをよく見るが、バリエーションは多い。エビジャコ科は、第1歩脚が不完全なはさみ型になる点で共通する。本種は他に、尾節は先端がとがって、その両側に小さな棘が2対あることが特徴。…とここまでは図鑑的な説明だが、エビジャコの仲間は原記載が不十分なため、分類学的な混乱が著しく、エビの仲間では最も難解な分類群とされる(駒井, 1994)。素直に「エビジャコの仲間」とするのが無難かもしれない。

生息域:葛登支では、平磯の石をひっくり返すと見つかる。数はあまり多くない。

生態:

その他:目が上側についていてかわいらしい。頭胸甲と腹節の境目のところに、鮮やかな青い点が2つ見えるため、トゲエビジャコ Metacragon anguisticauda にも見える。トゲエビジャコは、頭胸甲の隆起の上に、2つの棘を持つことが特徴。

2020年11月 りった
2021年4月 深澤
2021年4月 深澤
2021年5月12日 とみよしかっこいい
2021年5月12日とみよし

引用文献:

  1. 駒井智幸, 1994. 日本海の陸棚性コエビ類(タラバエビ科・モエビ科・エビジャコ科)の分類学的概要. 水産庁 日本海区水産研究所 日本海ブロック試験研究集録 31: 81-107.