イボショウジンガニ

Plagusia squamosa (Herbst, 1790)

レア度:めったに見ない

形態:背甲は丸っこく、おにぎりのような形をしている。額角は狭く、両眼の間に短く黒い溝があることが特徴で、この形態と色彩により、眉間にしわを寄せているようないかつい顔になっている。歩脚の長節(太ももの部分)には1本の大きな棘があり、その先(腕節・前節・指節)には上縁にふさふさした長毛が密に生える。体色は白~淡い青緑色で、特に歩脚には濃い赤紫色の斑点や色帯が入る。

生息域:インド洋~チリ沿岸までとても広く分布するが、日本では男鹿半島~沖縄、伊豆諸島などとされている。

生態:歩脚に生えた長毛を使ってよく泳ぎ、しばしば流れ藻について漂流するらしい。この個体は8月にとれたので、もしかしたら季節来遊なのかも?

その他:ショウジンガニの仲間で例にもれず、とても速く歩く。はさみ脚は小さいため咬まれることはないが、歩脚の先端(指節)がとても鋭く、ここで触られると非常にくるしい。

2020年8月 山上
2020年8月 山上
2020年8月 大友
2020年8月 大友歩脚のふさふさした長毛
2020年8月 大友歩脚の前節(太ももの部分)には棘がある
2020年8月 大友